カ マ ス


干物が最高の カマス
 銀鱗に輝く細長い体のカマスは、世界中の暖海に見られ、その種類は10種類以上もある。
 江戸時代以前から梭子魚と書いてカマスと読ませ、姿が機織横糸を通す梭(さ)に似ているからである。
 カマスは一定の方向に体を向けて群泳し、比較的人間を恐れない。
 日本近海ではアカカマス、アオカマス、ヤマトカマスなどを見かけるが、どの種類も似ており、判別はかなり難しい。
 カマスは味が淡白で上品なうま味を持ち、水っぽい魚だけに焼いて水分を飛ばして食べると良い。
 小骨が多いが生きがよければ刺身がよく、大型は40〜50cmになるが、20cm前後が多く秋が旬である。
 干物が最高で、生干しは余りかんばしくない。2〜3日干して、ぱりっと仕上げ、それを孤色にこんがりと焼き、焼立てをむしって食べるのが良く、冷めると骨離れが悪くなる。
 南の海にはオニカマス(バラクーダ)の1m以上がいて、危険な魚で犬歯の鋭い歯を並べている。
 シガデラ毒があって食用にしない。