カガミダイ


体側に一大黒斑がない カガミダイ
 体は幼魚では角のとれた四角形で、腹鰭が長く尾鰭の縁は丸味を帯びる。
 成魚は長卵形で強く側扁し尾鰭は湾入形、頭部背面の外郭部は眼の上でくぼんでいる。眼から先が長く、口先は尖り、口は大きく斜位である。
 背鰭の棘の部分の皮のような膜が、糸のように長く伸びている。背鰭の付根、えら孔と腹鰭の間に棘状の骨板がある。
 側線は強く曲がっており、鱗はない。体色は少し青みがかった銀白色で、体側に黒くて丸い斑紋がないこと、尻鰭の棘が3本で、マトウダイの4本とは違う。体側に暗色の小斑点が散らばっている。大きな物は全長70cmに達する。
 北海道以南、中部太平洋、ハワイ、オーストラリアに広く分布する暖海性の魚である。
 冬は水深100〜200mの砂泥底に棲み、産卵期は1〜2月、主食は魚類で、底引網や定置網に入る。
 肉は白身で刺身になり、煮付、焼魚にし、練製品の原材料として利用される。