コバンザメ


大型動物に吸着する コバンザメ
 佐渡ではフナスイ、フナフッツキと呼び、名前はコバンザメでも、他のサメ類とは分類上異なり、普通のサメは軟骨魚類、コバンザメは硬骨魚類である。
 体は細長くてスマートで、下顎は上顎より突出している。
 頭部前方の上部に、背鰭の変形した小判状の吸盤があり、これで大型動物に真空吸着で付着し運ばれる。
 背鰭と尻鰭基底は長く相対する。
 体色は青褐色で、頭から尾にかけて幅の広い黒っぽい縞が、1本縦に走っているので、他のコバンザメ類とは区別される。
 全長は80cmに達する。
 世界中の温熱帯域に広く分布し、県内ではクロマグロやバショウカジキに付着したものが獲れる。
 産卵期は6〜8月で、分離浮性卵を産む。
 稚魚の吸盤は2〜4cmの間にでき、4〜8cmで吸着生活に入り、30cmまで付着し、その後自由遊泳する。
 食用になるが不味、肝臓病の薬として利用される。