カラフトマス


サケ類中最小、短命 カラフトマス
 カラフトマスは北海道東部からカリフォルニア北部に至る河川に分布し、日本海に回遊してくるのは、主として沿海州、カラフト南西岸、アムールなどロシア領内に母川がある。
 秋に河川を上って産卵し、2〜3ヶ月でふ化し、河川内で越冬後、春になると浮上降海する。
 サケ属の中で最も早く親になり、その一生は短く、僅か2年の命である。
 カラフトマスはサケ類中、体と鱗が最も小さく、大きさ60cm、体の背面、尾鰭にやや大きい黒色点が散在し、稚魚には小判状斑紋が現れない。
 産卵期になるとオスの吻は突出し、背部がせむしのように著しく曲がり、別名をセッパリマスとも呼んでいる。
 カラフトマスの漁獲量は隔年毎に豊漁、不漁が見られ、西暦の奇数年に多く、偶数年に少ない傾向が認められている。
 日本海沖合では、能登半島から佐渡沖の冷水域と対馬暖流との潮境付近が漁場で、流し網、延縄で漁獲されている。
 塩蔵、肉質は柔らかで塩焼き、フライ、缶詰、燻製にするが、品質は少し劣る。