イ  ト  ヨ


背中と腹に棘を持つ イトヨ
 長い冬が終わり、国中の雪も消えて3月末になると、春を告げるかのように海から側に遡上してくる魚にイトヨがいます。
 その頃風がなく暖かい陽が射すと多く上がり、農薬の害がひどかった頃には絶滅の心配もされるほどでした。
 体はほぼ紡錘形で尾柄は細い。背鰭の離きょく条と腹鰭きょく条は強い。
 体色は淡褐色で金属光沢があり、体側に暗色斑紋がある。
 体長は5〜8cm、澄んだ冷水域に生息し、水生昆虫や動物プランクトンを捕食する。
 危険を感じた時とか、雄同士が争う時には、強い棘をぴんと立てます。
 産卵期は4、5月頃で近くなると、雌は腹が大きく膨らみ、雄は頭の下面と腹部が朱赤色に変わり非常に美しくなる。
 雄は川底の泥をすり鉢状に掘り、草の葉を使って巣を作り、そこに雌を誘い産卵させます。
 イトヨには淡水型と産卵期以外を海で過す降海型があり、佐渡は降海型である。