イ シ ナ ギ


巨大魚
分類上ススギに近い魚で、本州中部以北の各地沿岸に生息し、特に東北地方や北海道で多獲されている。 幼魚は岸近くに、成長すると深みに移動し、水深400m〜500mの深みの岩礁域に単独で棲みついているが、春から夏の産卵期には水深150mぐらいの浅所にやってくる。 県内ではオオイオとかオオヨと呼んでいるが、大きな魚の意味である。 大きなものは全長2m、体重250キロに達するジャンボ魚である。 佐渡では幼魚の30cm前後のものが漁獲され、幼魚には体側に4〜6条の黒褐色の縦帯があり、この縦帯は成長するにつれ次第に薄くなり、老成魚では全く消失してしまう。 餌はイカ類で、小さなサメを主食している。夏場に漁獲されるものが最も美味で、刺身、塩焼き、煮付けなどにしている。 産卵期の成熟した卵巣にはときに毒性があり、食べると中毒する恐れがある。 東北地方では肝臓を食べた人が、中毒患者になり頭毛が抜けたという。