イカナゴ


水温上昇で夏眠する イカナゴ
 県内ではコウナゴと呼んでいる。北方の浅海底にも生息し、瀬戸内海以北に分布している。
 体は細長くて円筒状、目から先は尖がり、口は大きく、下顎は上顎より突き出ている。
 体の脇は皮膚が多くのひだを作って、斜め後方に向かっており、腹側にもひだが一つある。
 歯や腹鰭はないのが形態上の特徴である。背部は青みを帯び、全体が銀白色に光っていて、体長は25cmになる。
 移動性は少なく、平素は砂底に生息し、時には大群となって海面へ浮いてくる。
 産卵は西日本では冬、北海道では春である。
 水温が20度を超えると、砂底で夏眠する。
 秋には水温17度に下がると、再び泳ぎ出し、餌を捕食する。
 幼魚を関西ではカマスゴと称し、夜間集魚灯で漁獲し、シラス干しにする。成魚は天ぷらにしたり、ハマチの養魚飼料にする。