ハ タ ハ タ


初冬に採卵で押し寄せる ハタハタ
 日本海では夏場を除いて、ハタハタの小型なものは、冬から春に獲れる。県内では11月下旬から12月下旬の短期間に、大型でメスの卵を持った、腹部が膨大しているものの味は格別です。
 昔からみぞれ混じりの初冬の海に、雷鳴のとどろきと共に、どっと岸に押し寄せて来て産卵する。
 ハタハタといえば秋田の名物とされているが、この地方で漁獲が減少したことから、数年間漁獲を禁止し、資源の増殖に成果を上げた事実がある。
 北海道から東北地方の太平洋側、日本海側は山陰地方までとかなり広く分布している。
 秋田県近海が主産地で、水深150m〜400mの砂泥底に棲み、砂の中に体を埋める習性がある。口は大きいがウロコも側線もない。産卵期には水深1m位の海藻帯に群がり放卵している。
 ハタハタは身が薄く、肉量は少ないが、身離れがよく淡白な味は煮付けてよし、子持ちは焼いて食べるとよい。秋田ではハタハタを漬け、“しょつる鍋”にして賞味している。