ド  ロ  メ


潮だまりに住む ドロメ
 佐渡でベトガチと呼び、体は円筒形で頭は縦扁し、吻は長く口は大きくて水平に近い。 顎には細かい歯が生えており、腹鰭は左右が合わさって吸盤となっている。
 沿岸の岩礁帯に分布し、岩場では何処でも見られ、浅い水辺の石をそっと持ち上げると、黒っぽい小魚がスー、スーと素早く逃げていきますが、それがドロメです。
 名前からして泥臭い感じのする魚ですが、潮だまりにも住む魚で、特に真水が入るような所にいます。
 佐渡は潮の干満差が少ないので、ほとんど大きな波によって出来た水溜まりです。したがって水の出入りがなく、夏は水温が30度以上から、冬は凍る寸前まで水温が下がる魚の住みにくい環境です。そんな所に春先100個の卵を産み繁殖し、成長は早く1年で8cm、どんな餌にも飛びついてくる悪食家です。
 食用的価値はないが釣り餌に用いられる。