ブ    リ


出世魚の代表 ブリ
 ブリは温帯性の回遊魚で、春から夏に北上し、秋から冬にかけて南下する。
 稚魚から成魚まで大きく変化するので、呼名も変わり「出世魚」の第一人者になり、馴染み深い魚である。
 佐渡ではイナダ、ブリコ、ヒラス、フクラゲと呼び、全国的にも大きさによる別稱があるが、成魚のブリだけは共通している。
 春から夏にかけて沿岸の沖合いで、30〜40cm級が獲れる。
 四季を通じて一番美味しいブリは何と言っても日本海の荒波にもまれた厳冬のブリである。
 佐渡両津湾のブリ漁が、毎年寒ブリのトップで、テレビ、新聞の話題となる。
 昭和40年頃からハマチ養殖が、瀬戸内海を中心に盛んとなり、佐渡でも行われた。
 天然ブリは養殖ブリと体型は異なり、細くて身が締まっている。味は刺身を一見しても、素人でも判別されるほど、脂肪ののりが違う。
 正月料理の祝い料理にもなり、保存用には塩ブリ、干しブリ、燻製などにし、太平洋産のブリ身は桃色、日本海産は真白でよく脂がのっている。