ア ナ ゴ


穴もぐりの名人 アナゴ
 形はウナギやウツボの同類で、一見陸上のヘビを思わせるが、目が大きく愛らしさがあり、スマートで色彩こそ単純なるも、丸味をおびた短いクチバシ、上品な唇、相対的に短い歯などがあり、グロテスクな魚とは思えない。
 マアナゴは背部は濃褐色で、体側の側線は目立った白点、背部にも一列の白い斑点があって、それがトレードマークで他と判別しやすい。
 体表には鱗がなく、ヌルヌルした粘液で覆われ、捕まると尾をくねらせている。
 アナゴの仲間は夜行性で、昼間は砂の中でじっとしている。暗くなると砂から出てきて、餌を探して海底をウロウロする。それ故にアナゴ釣りは夜釣りとなる。
 北海道から九州に分布し、特に瀬戸内海に多く生息する。
 アナゴはちらし寿司を作るには欠かせない材料であり、また白焼きにした後タレを付け、熱いご飯にのせたアナゴ丼も美味しい。
 通常魚は頭に近い方が美味で上等とされるが、アナゴやウナギといった長い魚は、尾の方が美味いとされている。
アナゴ