アブラツノザメ


小型で温和な アブラツノザメ
 軟骨魚類に属し、日本海一円、太平洋は千葉県沖からカムチャッカ、ベーリング、北米沿岸に広く分布している。
 体は細長く円筒形であるが、頭はつぶれ尾の方は細い。両背鰭の前に棘があり、尾鰭上葉に切れ込みがない。体色は背側は灰褐色で、腹側は白い。体側に白点が散在するのが特徴である。
 サメの仲間では小型の部類で、1.5mで性質はおとなしい。
 親ザメになるのに7年間かかり、雌は妊娠期間は2年近くで、10数尾を卵胎生し、1年おきに産んでいる。
 魚食性が強いが、イカ、タコ、エビなども捕食する。
 日本海側の回遊は、南下郡の大半は潜行的行動をしているが、北上郡では浮上遊泳している。
 群集性が強く、日本海のサメ類の中で底引網で一番多く漁獲されている。
 寒中に獲れるものが特に美味く、皮をむいた物をムキザメ、ボウザメと呼んでいる。
 肉にアンモニア臭があるものは、酢をかけるととれる。
 煮付け、焼いたり、練製品の材料にする。
 フカヒレは中華料理に用いられる。
アブラツノザメ