オーケストラから飛び出すヒーローたち 4

 〜英雄、正義の味方、人気者、ひょうきん者、大集合!!〜

2008年4月29日(火)15:00〜

 

  指揮&ナイス・アドリブ:梅田俊明

ゲスト:古今亭志ん輔

 

 企画・制作・台本:五島励二

進行総指揮:成瀬清明

進行指揮・補佐:飯野秀明

小道具製作:飯野秀明、窪 泰晋、富永裕子、武田 都、山口統央

尺八演奏(録音):成瀬清明

 音楽物語「ユメちゃんの"ズッコケかぐや姫"」

編曲/杉浦邦弘  脚本/五島励二 脚本協力/古今亭志ん輔

出演:篠原英和(でぶ川雅太)、小宮山 雄太(星ぷーま)、林 知也(ペ・ヨンくん)、安江正也(ウマくん)、窪 泰晋(ラーメン屋のバイトくん)

Special Thanks

作曲家:大島ミチル アンコール『ごくせん』の使用を快諾して頂き、データまで送って下さいました

編曲者:鈴木隆太 『コンバット・マーチ』、"ナウシカ"より『遠い日々』、『ごくせん』のアレンジ

音響・照明・進行:シグマ・コミュニケーションズ

Photo:竹原伸治

前半

まず最初は

D.エルフマン 映画「バットマン」メイン・タイトル

演奏がおわりました。

今日もよろしくお願いします!!

「野球応援のコンバット・マーチ」テーマに乗って現われたのは....?

野球のバットを持ったバットマン

ご存知、毎度お馴染みの 古今亭志ん輔師匠です。

2曲目は チャイコフスキー "くるみ割り人形"組曲 Op.71aより「行進曲」

 

照明が綺麗ですね。

毎年苦心をして曲に合った照明を考えて下さるシグマの皆さんの作品です。

グーテンターク!

ヒサ〜シブリ〜ノ日本デ〜ス。

エッ? ワタシハ ダレダッテ?

ワカリマセンカ〜?

ユ〜メイナ"マエストロ"、シュトレーゼマンデ〜ス!

ということで、ノダメで流れていた音楽をどうぞ!

 

ドヴォルザーク "チェコ組曲" Op.39より「ポルカ」

まいどあり〜っ!

ラーメン1丁お持ちいたしやした〜って、あれ?ラーメン頼んだ人誰だい?

こちとらぁ忙しいんだって。おっと、机が出て来た。ここに置いて行くよ。

後は、よろしくっ!

えっ?次の曲かい?

次の曲は「トランペット吹きの休日?」ってんだ。

えっ?曲のタイトルに"?(クエッション)"が付いてるって?

そんなの知ったこっちゃねえや。

アンダーソン作曲の「トランペット吹きの休日?」を聴いてくれ!

アンダーソン トランペット吹きの"休日"?

 

もちろんこの曲はトランペット3本での華々しい楽しい曲です。

曲が始まったとたん....?

服部孝也氏は趣味の釣り

 

には見えないですけど(笑)

市川和彦氏は犬の散歩

 

これをご覧になったことはありますか?

ヘリウムガスが入っているのかフワフワしながらついて来るのです。

可愛かったですよ〜。

杉木淳一朗氏は大好きなラーメンを食べ始めます。

 

このラーメンも新日フィルのステマネの飯野氏の作品です。

素晴らしい出来です。

あとでおまけのコーナーを見て下さいね。

休日を楽しんでいるトランペット奏者達の代わりに演奏しているのはトロンボーン奏者達でした。

 

トロンボーンがトランペットの代わりで吹くという発想は素晴らしいですね。

今まで聴いたことのなかった「トランペット吹きの休日」の響き。

私達も楽しませていただきました!

ブラボーです!!

最後はトランペットも”お仕事”に戻ります。

が、杉木氏だけはお箸を持ったまま「ごちそうさま!」

あ〜あ、こんなに散らかして、も〜しょうがないねえ〜…。

あら、あんたはバイトの兄ちゃんね。さっさと片付けてちょうだい。

何かガラが悪いわねえ〜。新日のバイトくん?

窪 泰晋氏はいつもステージを手伝ってくれていますが、この役のためにツッパリの髪型を作ってくれました。

おわかりいただけるかしら?

 

次は3拍子の舞曲を2曲続けて

パーセル "アブデラザール"組曲 Z.570より「ロンド」

ビゼー "アルルの女"第2組曲より「メヌエット」

 

そして前半の最後は、毎年恒例の音楽物語です。

<昔話シリーズ>第3弾!

音楽物語「ユメちゃんの"ズッコケかぐや姫"」

編曲/杉浦邦弘  脚本/五島励二  脚本協力/古今亭志ん輔

篠原英和(でぶ川雅太)、小宮山 雄太(星ぷーま)、林 知也(ペ・ヨンくん)、安江正也(ウマくん)、窪 泰晋(ラーメン屋のバイトくん)

Y = ユメちゃん M = おかあさん G = おじいちゃん B = おばあちゃん R = 月からの使者(うさぎ?)

<Holst:組曲"惑星"より「木星」 (冒頭)> 

M 「ユメっ……、ユメっ……、ユメミったら、ちゃんと勉強してるの?、また鼻クソほじりながら空を見上げてボケ〜っとしてんじゃないだろうねぇ〜?」

Y 「ビックリしたなあ。またお母さんだよ、もぉ〜。(お母さんに)ちゃんとやってますよ〜だ!」

M 「本当かい?あんたは目を離すといつも"空”を眺めて夢の世界に入り込んじゃうんだから…。またいつもの空想の小説なんか書いてんじゃないだろうね!あんたさあ、お姉ちゃんみたいに美人でもないしスポーツが得意な訳でもないんだから、せめて勉強だけでも頑張りなさい!」

Y 「う、うるさ〜いっ!お、お姉ちゃんのことは言わないでっていったでしょ!もう、いいからほっといてよっ!」

M 「ったく、この子ったら、もう、勝手にしなさ〜いッ!」

Y 「なにさ、お姉ちゃんお姉ちゃんってさあ、面白くない、イ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜だ!」

むしゃくしゃしたユメちゃんは、近所の公園に夜の散歩に出かけました。

<Beethoven:ピアノ・ソナタ「月光」より & 「うさぎ」>

月明かりに照らされたユメちゃんの目には涙がいっぱいです。

Y 「あ〜あ、お姉ちゃんはいいなあ…。勉強もそこそこ出来て、可愛くて、スポーツも得意で…。あたしなんか、運動神経ないし、顔だって、目はパッチリしてないし、ほっぺたはポッチャリしすぎてるし、顔の色は真っ白けっけで、髪の毛の色もお姉ちゃんみたいに茶色くなくって真っ黒…ねえ、お月様、あたし、お姉ちゃんみたいになりたいっ!人気者になりた〜いっ!」

と言った瞬間、夜空ばかり見ていたユメちゃんは、石につまずいてフタの開いていたマンホールに真っ逆さま!

Y 「ア〜レ〜〜〜〜〜〜ッ!!」※

※<Smetana モルダウ (冒頭)>

風呂場は水浸しになり、水は小さな川となって廊下に流れ出しました。まるで魔法にかかった様に水の量は増え、家の中の物を巻き込みながら大きな川になってしまいました。

「た、大変だぁ〜〜〜っ!お父ちゃ〜ん!」

庭にいるお父ちゃんには、カイくんの声は聞こえません。トイレ掃除を済ませて出て来たお母ちゃんに川の流れがせまります。

「あっ!お母ちゃ〜ん!」

「カイト〜っ、助けて〜〜〜〜〜〜っ!」

<J.Williams:「スター・ウォーズ」より>

<スガシカオ:「夜空のムコウ」より>

Y 「う、う〜〜ん、なんか携帯が鳴ってる。きっとお母さんが心配してかけてんだ!

あ、あれっ?

あたし、エントツみたいな筒に挟まってみたい!

う、動けないよぉ〜。携帯光ってるのに〜っ

あれっ?なんか"竹の子"のにおいがする…。あ〜〜お腹すいたよォ〜……」

 

ちょうどその頃、おじいさんが竹やぶに粗大ゴミを内緒で捨てに来ていました。

G 「イッヒッヒッ、夜にゴミを捨てれば警察に捕まることもないわい。イッヒッヒッ、ありゃ?」

おじいさんは、竹やぶの中に"光る竹"を見つけました。

G 「な、何じゃありゃ、竹が光っとる!きっと"金目の物"が入っとるんじゃ!」

そういうと、おじいさんは"光る竹"を「えいっ!」と切りました。すると…

 

<R.Strauss:「ツァラトゥストラはかく語りき」(冒頭)より>

G 「お〜っ!何と美しいオナゴじゃあ。

この子を育て"玉の輿"に乗せてワシらも大金持ちじゃ〜」

Y 「どういうこと?……竹、おじいさん、女の子、あたし、??? 

ひょっとして"かぐや姫"の世界に迷い込んじゃったわけ? 

でも、何かヘン!あのおじいさん、あんまりいい人じゃあないみたい。

きっと逆らったらひどい目に合うかも。

悲しいけど、しばらく言うこと聞いておとなしくしてるしかないみたい。

お母さ〜ん、あたしの無事を祈っててね〜」

 

<Manccini:「ムーン・リバー」より> 

おじいさんの家へ連れていかれたユメちゃんは、目的はともかくとして、おじいさんおばあさんに大事に育てられました。そして、たった一週間でユメちゃんは大人の女性になりました。

Y 「どうしてあたし、たった一週間で大人になっちゃうワケ? 

えっ?このコンサートの音楽物語のコーナーは15〜20分だから余り時間はかけれられないって? いい加減ねえ〜」

B 「何を独り言ってるんだい? じいさんが言ってた通りあんたはこの国じゃ『チョーカワユイと有名な"かぐや姫"じゃ。ついに玉の輿のチャンスじゃよ。3人の若者があんたを嫁に欲しいとプロポーズにきとるわ!』

Y 「おばあさん、質問なんだけどさあ、あたしのいったいどこが可愛いの?」

B 「何をいっとる、あんたの顔はこの世界の典型的な"美人の顔"じゃ。さあ、さっさとお見合いをせんかい! ほれ、じいさん、はようスタートさせななれっ!」

G 「わ、わかっとるわかっとる。ほんでは<"かぐや姫"争奪プロポーズ大作戦>を始めます。

<キダ・タロー:「プロポーズ大作戦」テーマ>

G 「エントリーナンバー@番の方、どうぞっ!」

デブ川雅太(篠原英和氏)登場!

<新井 満:「千の風になって」より>

いつもながら素晴らしい歌声でした!!

青年その1「エントリーナンバー@番、歌をこよなく愛し、それ以上に食べ物を愛する大富豪。デブ川雅太(でぶかわ・まさふと)です。

かぐや姫、あなたの"肉まんの様にぽっちゃりしたほっぺたが最高です。

結婚したら、とにかく旨い料理を沢山作ってくれれば、それだけでいいんです」

Y 「何それっ?ほっぺただけ?他にあたしの性格や人柄とかで好きなところないの?」

青年その1「肉まん食べたい〜。肉まん〜〜」

Y 「失格〜っ!。じょ、冗談じゃないわ。次いってみよう!」

<渡辺岳夫:「行け行け飛雄馬("巨人の星")」より>

青年その2「(苦しそうに)エ、エントリーナンバーA番、野球一筋の熱血根性男の星PUMA(ほし・ぷーま)です。

あなたの笑ってるか怒ってるかわからない、その切れ長な目にモーレツに惚れました!  

どうか結婚したら、俺をモーレツにシゴいて下さい。

プロになれば、契約金もモーレツに沢山もらえます!」

B 「じいさん、この男、これから金を稼ごうとしとるわ」

G 「問題外じゃ!な、かぐや姫」

Y 「そ、そういう問題じゃなくって…。この人も、あたしの"切れ長な目"がいいとか言ってさあ、結局あたしの好きなとこってそれだけじゃない。あとは自分のことばっかり。それにあたし パリーグのファンだから。失格っ!」

星PUMA役の小宮山 雄太氏もいつもステージをお手伝いいただいていますが、このコンサートには初出演でした。素晴らしい熱演でした!

片手の腕立て伏せまで披露して下さいました。

B 「じいさん、もっとロクな奴はおらんのかい?」

G 「すまんすまん、よ〜し最後の男じゃ!この男は見所があるぞ!

"かぐや姫"にプレゼント"を届けおったわい。

ネックレスじゃ、メッセージが付いとる。『もし、あなたが道に迷ったらこの"ポラリス"のネックレスを見て北極星を探すことを思い出して』と書いてある」

B 「ポラリス〜?も、もしかして今年もかい?」

ここで恒例の新日フィルライブラリアンのヨン様こと林知也氏登場。

写真をご覧下さい。

笑顔がヨン様そのものです。

初めてヨン様で登場した時に師匠に絶賛された演技力です。

<ユ・ヘジュン:「初めから今まで("冬のソナタ")」より> 

青年その3「エントリーナンバーB番、ペ・ヨンクンで〜す。

私は雪が大好きで〜す。雪の降るスキー場で恋をするのが大好きで〜す。

だから、真っ白なあなたの顔は、スキー場のゲレンデみたいで大好きで〜す。

後は、パチンコとガムが大好きで〜す。アニョンハセヨ〜」

 

Y 「失格、失格、失格〜!

みんなあたしの見かけのことばっかり!

あたしの気持ちや夢や希望は、関係ないわけっ?人間みかけだけじゃないでしょ? 

あたし人気者になってもちっとも嬉しくない…。

あたしの性格や趣味や夢をわかってもらわないと、嬉しくないっ!」

G 「かぐや姫、何をゴチャゴチャ言っとるか。大変な事になっとるぞ!あの音を聞くのじゃ!」

<Holst:「火星」("惑星")より>(冒頭)> 

G 「お前にフラれたあの3人が軍隊を集めて復讐にやってきたのじゃ〜っ!」

Y 「た、大変だぁ〜っ、た〜あすけて〜〜っ!」

と、その時です。空から何やら音が聴こえてきました。

<J.Williams:「交信のテーマ」("未知との遭遇"より)> 

Y 「あ、あれは何の音?」

B 「し、しまった!ボヤボヤしてたら"月からの使者"が"かぐや姫を迎えにきちまったヨ!」

 

<J.Wlillams:「スーパーマン(冒頭)」→「うさぎのダンス」>

ここで恒例のウマくんの安江正也氏登場。

毎年ウマの衣装のままいろいろなものになりますが、今年はウサギでした。

熱演の余り衣装の一部を客席に落として師匠に拾ってもらいます。

Y 「あっ、鳥だ!飛行機だ!いやスーパーマン……じゃあない? (曲が変わったら) ウ、ウサギ?!」

Y 「あ、あんた、ウサギ? 違うでしょ?ウマでしょ?」

R 「そんな事はどうでもよい。それより、"かぐや姫"を迎えに来たけど、あんた、かぐや姫じゃあなくって、ユメちゃんでしょ?」

Y 「な、何であたしの事を知ってるの?」

R 「そんな事はどうでもよい。かぐや姫に成り済ますなんて、『月に代わってお仕置きヨッ!』と言いたいところだが、あんたも困ってるみたいだね?私が秘密の抜け道に案内してあげるから元の世界へ帰りなさい!ほら、早く!こっそりと音を立てずについておいで!静かにね!」

Y 「う、うん」

<Holst:「木星」("惑星")より> 

R 「さあ着いた!ここまでくれば、もう安心だ。ユメちゃん、あんた大切な事わかったかい?」

Y 「えっ?」

R 「あんたのお母さん、あんたの書いた作文が学校の代表に選ばれたんだってメチャクチャ喜んでいたよ!あんたのいい所ってあるじゃないか!」

Y 「そうかっ!あたしの皆にない"良い所"って、"空想してお話が創れる"、そういう楽しいことが出来るってことだっ!あたしの名前は"ユメミ"。皆が喜ぶ夢みたいなお話を創るのが"夢"!」

R 「やっとわかったようだね。じゃあ、私が竹で作ったこの異次元ロケットに乗って、元の世界へ帰りなさい!」

Y 「竹で作ったロケットって、大丈夫なの〜?」

R 「う、うるさ〜い。ドラえもんだって、タケコプターだろ!大丈夫なのっ!」

Y 「何か、説得力ないけど…まいっか!ウマさん、じゃなかった…ウサギさんありがとう!」

R 「じゃ、ロケットに火をつけるヨッ!」

Y 「う、うん!」

R 「エイッ!点火ッ!」

<Hols:「木星」("惑星")より>(エンディング)>

R 「いいかい?お姉ちゃんはお姉ちゃん、あんたはあんた。誰もがみんなオンリーワンだよ!

わかったか〜いっ!わかったね〜っ!

おっ、発射するぞォ〜」

Y 「ウサギさ〜ん、わかったヨ〜〜ッ!サヨ〜ナラ〜〜ッ!」

編曲の杉浦邦弘氏、 脚本の五島励二氏、素晴らしい語りと脚本協力の古今亭志ん輔師匠、演技もして下さった梅田俊明氏、エントリーナンバー@番の篠原英和氏、エントリーナンバーA番の小宮山雄太氏、エントリーナンバーB番、ヨン様の林知也氏、ウサギ(ウマくん)の安江正也氏、 

そして舞台と尺八演奏の成瀬清明氏、 衣装・小道具製作の飯野秀明氏、窪 泰晋氏、富永裕子氏、武田 都氏、山口統央氏、 舞台と照明のシグマコミュニケーションズの皆さん、 全員に拍手!!

おまけ

小道具たちです 力作をご覧下さいね。

力作の重いコンダラ(?)星ぷ〜まが引いて出てきました。実は軽いです。(笑)
ヨン様がプレゼントしたポラリスの大型ネックレス。

このラーメン見て下さい!

真ん中から麺も出てくるんですよ!

後半へ

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