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彼女去りし後に +
『……長い戦いを終え、島には平和がもどった。
レックスと強い絆で(とりあえず今回は)結ばれていたアズリアだったが、
引き留める彼に別れを告げ、帝国へと戻っていった。
任務失敗をとがめられ、閑職へとまわされたアズリア。
しかし、副官ギャレオと二人、新たな任地へ向かう彼女の目は、希望に輝いていたという……』
アズリアEND・完
レックス「ってちょっと待て! イオスは! イオスはどうした!」
ナップ「イオス? って誰だよ先生」
レックス「イオスだよ! アズリアの子どもだろう! せっかくのアズリアエンドなのに、一言も触れられてないじゃないか?」
ウィル「アズリアの子ども? どこでそんな設定が出たんですか?」
ナップ「ぜんっぜん覚えがないけど」
レックス「……違うのか? そんな! 絶対そうだと思ってアズリアを『イオママ』と呼んでいた俺の立場はどうなるんだ!?
なぜダブルムーブがないのか不思議がっていた俺の立場は!」
ナップ「呼ぶな、そんな名で(汗)」
ウィル「むしろ何の根拠があってアズリアさんをイオスさんの母親だと思ったんですか、この人は」
レックス「二十年前! 帝国の軍人! 槍使い!
ついでにあのちょっと生真面目すぎでそこがチャームポイントかなっていう性格!
ほら、そっくりじゃないか」
ナップ「薄い根拠だな、オイ」
レックス「ちなみにその想像を突き詰めると、『そうかギャレオふられちゃったんだな……』ってことになるんだ。
あのムキムキ筋肉の遺伝子、イオスにはひとっかけらも入ってなさそうだからね」
ウィル「両方にひどい事言ってませんかこの人」
ナップ「つか、二人が親子って想像する根拠になるのって、帝国出身ってとこだけじゃないかよ……」
ウィル「……レックス先生にも当てはまる特徴だね、それ」
レックス「お、おおおお俺にはかかかか隠し子なんていないぞー?」
ナップ・ウィル(なんだその心当たりのありそうな動揺は!)
レックス「いいや、違うんだ。俺にとってはきみたち生徒がわが子のようなもの。
俺には可愛い子どもが四人もいるなあと、そう思っただけさ、はっはっは(爽)」
ナップ・ウィル(またとってつけたようなウソを)
レックス「二人とも、先生は悲しいよ! いつからそんなナナメの視線を身につけてしまったんだい?」
ウィル「先生の生徒になってからです」
ナップ「ま、おかげでたいがいの世間は渡っていけそうだよな」
レックス「……ゴホッ、ゲホゴホッ!
……えー、あー、まあ本題に戻るとして、そうか、アズリアとイオスは赤の他人か……。
すると2登場キャラとの親子関係は、アルディラとネスティの母子1組だけか」
ナップ「……また珍妙なこと言い出したよこいつ……」
ウィル「あのー先生? その二人も思いっきり他人だと思いますけど?」
レックス「何だって? そんなまさか! 二十年前、融機人、メガネ、親子的共通キーワードばかりじゃないか!
発売前から決め付けて『ネスママ』と呼んでいた俺の立場はどうなるんだ!」
ナップ「……それさっきも聞いたから」
ウィル「この人の思考回路が実によくわかるね」
レックス「ついでにアルディラの恋人であるハイネルさんは、出てきた瞬間『ネスパパ』決定」
ナップ「あのなあ、アルディラさんがちゃんと言ってただろ。融機人と人間とだったから、子どもできなかったって」
レックス「そこはそれ、ちゃんと考えていたさ。
好感度大のアルディラエンディング、俺たちの必死の戦いが奇跡を呼び、晴れてハイネルさんは復活するんだ。
そしてアルディラも、薬を必要としない体となる。涙を流して抱きしめあう二人。
そこでEDテーマが流れて三年後、メガネの赤ん坊を抱いて微笑む二人の1枚絵で『FIN』だ」
ナップ「ご、強引な展開……」
ウィル「それ以前に、ネスティさんは生まれたときからメガネなんですか」
レックス「ちなみにその場合、『そうか……アルディラあんまり長生きできなかったんだな……』ってことになるんだ。
ネスの設定によると、ご両親早くに他界したらしいからな」
ナップ「そんな悲しい後日談はいやだ……(泣)」
ウィル「先生先生、番外編を見れば一発で他人とわかるじゃないですか。
島にやってきたネスティさんが、ラトリクスを訪れるシーンを思い出してください」
レックス「うん? 番外編? ああ、ウィルが実はオルドレイクの隠し子だったとばれてしまうルートかい?」
ウィル「確かに成長した僕は、キール=セルボルトさんに似てますけども!(怒&禁句)」
ナップ「なんでもかんでも親子にしたいのか、この教師……」
レックス「おや、二人とも知らないのか?
1と2の主要キャラクターの8割はオルドレイクの子供なんだぞ?
フラットメンバーも全員隠し子、オプテュスもアキュートもみんな隠し子、
蒼の派閥金の派閥の召喚師も、実は全部オルドレイクの子供なんだ。
フリーバトルの外道召喚師も野盗も、みんなみんなオルドレイクの隠し子さ」
ナップ・ウィル(嘘つけ……と言い切れないところがいやだ!!)
レックス「だからウィルがオルドレイクの子供なのは、むしろ自然なことなんだよ?」
ウィル「何いきなりやさしい教師の顔になってるんですか」
ナップ「ほっとけ、ウィル。番外編に出られなかった人のヒガミだ」
レックス「ぐっ!」
ウィル「ああ、なるほど。いつ出てくるのかと思ったら、結局最後まででてこなかったものね」
レックス「ぐうっ!」
ナップ「4の番外編もあやしいよな、いつの時代になるんだかわからないし」
ウィル「フラットのこどもたちの成長した姿が見たいっていう声もあるらしいからね。
それだと、1から十年後としても、先生50代だ!(喜)」
ナップ「わーい、オッサンオッサン!(大喜)」
レックス「き、きみたちだって40代……」
ナップ「オレ達は島にずっといるから、まだまだ若い兄ちゃんで通るよなー(笑顔)」
ウィル「島から出たりもしてる先生はどうなるんだろうね。島の外は時間の流れが早いから(笑顔)」
ナップ「ウィゼルのあの老けっぷりを見習ってるかもな〜(満面の笑顔)」
ウィル「オルドレイクの老けっぷりを見習ってるかもね〜(満面の笑顔)」
レックス「…………(沈黙)…………。ふふふふふ」
ウィル「な、何ですか、いきなり不気味な笑い方をして(怯)」
レックス「ふふふ、きみたちそんなことを言ってていいのかな〜?
……俺だけじゃない、その頃にはアティだっておばさんだぞー?」
ナップ「……………!(硬直)」
レックス「腹なんか三段で、がにまた歩きで買い物行って、
『ちょっとこれもっと安くしてよ!』とかイチャモンつけてスーパーの人を困らせたりしてるんだぞ?
恥も外聞もないオバハンだぞー?」
ナップ 「……違うっ! アティ先生はいつまでだってかわいい和み系なんだーーーっ!(泣きながら夕日の方角に逃走)」
レックス「ナップ……純情だなあ(笑顔)」
ウィル「……こどもいじめて楽しいですか、いい大人が」
レックス「ウィル……人は苦難を乗り越えて強くなるものだよ。先生から教えられることはそれだけだ」
ウィル「ほんっとーにそれっくらいしか教わることがなかったような気がします」
レックス「そ、そんなことはないさ。鎌倉幕府は1192年、平安京は710年だ。ほら、賢くなったね」
ウィル「平安京は794年ですよ(冷)」
レックス「……どうせ俺は一夜漬け教師だよ―――っ!(泣きながら夕日の方角に逃走)」
ウィル「……ふん。アティ先生を侮辱するからです(さっさと一人だけ集落へと去る)」
なんだかんだでうまくやってる、そんな生徒と教師の日常のひとこま。
04.08.22