男と女の陶芸教室

 のところ粘土遊びに目がない。よく小学生の頃に油粘土や紙粘土で工作をしたものだが、あの頃の懐かしい感覚が心地よくつい通ってしまうのだ。家から車で10分、町のはずれのやや奥まったところにその工房はある。毎日そこそこの人々がやってきては思い思いの作品をひねり出しているようだが、ここに人間の持つ法則性が存在していることに気が付いたのはつい最近のことである。

 その日私たち夫婦は湯呑茶碗と灰皿をひねり出すべく工房へと出向いた。週末とあって人の出足もまあまあ。やはりおじさんやおばちゃん達が多いのだが意外に若者も結構いる。焼き物デートとは渋い。いったい君達は何歳なのだ。いくら田舎町とは言え、他にオシャレで楽しいところもいくらかあんだけどねぇ。ちなみに当方28歳の夫婦でゴザイマス。子供はまだなし。灰皿をチョイとひねり上げましたら、山中の隠れたそばの名店にて山菜のてんぷらと板そばに舌鼓でもと。
 


 そんな雑念にまみれながら手ろくろに向かい、自分の粘土そっちのけであたりを観察。男女で来ている人が多いのだが、ここに法則性が存在していたのだ。「男女でひねりに来ている場合、男性の方が丁寧。女性は大胆」。女性が下手で不器用と言うのではない。上手なおばちゃん達もいる。ただ、男女で来てる人達にこの傾向が強いのだ。だいたい先に作り終えて暇そうにしてるもの女性のほうだし。そういえばうちの母もそうだった。あっという間。スーパーターボで何かの器を作り上げ、あとはトーク炸裂。手も口も高速動作可能なのだ。一方父は細部にまで手を加え、当然時間もかかる。ターボを搭載した器より完成度は高いだろう。


 こういうところに遊びに来る男性は年代問わず凝り性なんだろうね。関心の度合いが0に近いか100に近いか。0の人はハナから来ない。女性は「あら楽しそう」って感じでとりあえず男性について行く。それがこの法則を生み出している。

 きっとそうなのだ。






 *追記:ひねり出した作品は pictures のコーナーで紹介していこうと計画中。決して巧くはないが、粘土遊びの楽しさをお伝えできればと思っている。個人的に私を知っている方で興味ある方、いつでも連絡ください。一緒に行きましょう(^o^)/~~