ケツに対するある種の衝動

 最近かっこ悪い男やブスな女が多すぎる。男たるもの、そして女たるもの…そういった話はとうに飛び越えて、大人としての魅力が全く感じられないという、「お前は人のことが言えるのか」的な方向に話は流れていく。 まぁ自分のことは棚の上にでも置いておくとして、ダメニンゲン達にスルドイダメ出しをしていこう。
 
 最近ハードカバーの本が手元に無いとどうにも落ち着かず、その日もよたよたと本屋にやってきた。平日だというのに駐車場には割とたくさんの車。入り口近くはすでに埋まっていたので3ブロックほど離れたところに車を入れた。ちなみに1ブロックは車2列分。2列ごとに通路を挟み、また2列。うまく伝たわるか自信がないが、よくあるタイプの二次元的駐車場なのだ。入り口近くまで来たときである。一台のBB(という車種)が私の目の前を通り過ぎ、入り口すぐ隣のハンディキャッパー用のスペースに頭から滑り込んだ。降りてきたのは女性だった。小麦色に焼けた肌に明るめのキャミソール、はっきりとしたメイクにミニスカートときた。顔はカワイイが憎さ100倍。後ろからケツを蹴り上げてやりたい衝動に駆られた。歩いて30秒のところにまだまだ駐車できるだろ!「だって空いてんじゃん」「車椅子の人同時に3人も来なくない?」そう言うんだろうなぁ。
 
 しばらく目つきが悪い人になっていたが、小説選びに没頭していたら1時間くらい経っていた。2冊を手に取り、思い出したように雑誌コーナーへ。なんとなく東京ウォーカーが欲しかったのだ。いたいた、迷惑女二人目。どこかの会社の制服姿でしゃがみこんでいる。自分の読んでいる雑誌を他の本の上においてマルッと15分動く気配なし。色白で制服の似合うカワイイ顔だが憎さ100倍。後ろからケツを蹴り上げてやりたい衝動に駆られた。邪魔なんだよ。
 
 そういえば花火大会に行ったときもそんなのが沢山いた。感情的に文章書いていると色んなことに腹が立ってくるぞ。私の地元の花火大会は打ち上げ総数2万発。メジャーではないがそこそこ派手にやってくれるから一応毎年出かけている。どこでもそうらしいが帰りの交通機関の混雑は相当なものだ。特に会場を後にする人間達を統制するスタッフ達は本当に大変そうだった。ここからはみ出すなと声を枯らしているスタッフのすぐ横を通り抜けていく若者達。バスが通るから車道に出るな!と絶叫しているそばで横断しているグループ。お前らさ、ゆかたなんか着ちゃってるけど全然似合ってないから。子どもの七五三参りだよ。もっと涼しげに、奥ゆかしさをもって着こなしてみなさい。
「エアガンで撃っちゃえばいいんだよ」
このとき私が言った言葉だが、今でもそう思っている。自衛隊や消防隊がスタンバイしていて放水してしまうのもオモシロイ。

 規則は守れとか言うつもりは全く無い。軽い違法行為なんて実際ありふれている。ただ子どもじみた我がままな行動はダサいということ。そしてその場その場の秩序を守れということ。それだけ。