■ 肝臓がんの発生場所
肝臓から発生したがんと、転移によって、他の臓器のがんが肝臓に転移したがんに大別されます。
主に発生場所は、肝細胞が90%と胆管細胞に5%発生するといわれていて残りは、小児の肝臓がんである肝細胞芽腫と、肝細胞と胆管細胞の混合に発生にします。
胆管嚢胞腺(たんかんのうほうせん)がん、カロチノイド腫瘍などがあります。
■ 肝臓がんと肝炎ウイルス
肝臓がんの原因は 肝炎ウイスルの感染です。
肝炎ウイスルには、A型、B型、C型、D型 E型など、さまざまな肝炎ウイルスがありあますが、肝臓がんと関係があるのは、B型(HBV)とC型(HCV)の2種類です。
日本人が肝臓がんになる原因は、C型肝炎ウイルス(HCV)の抗体陽性者の割合が高いことと関連しています。
■ 肝炎ウイルスの感染しやすい経路
1、妊娠・分娩による感染
肝炎ウイルスをもった母親から、子供へという感染経路があります。
これを垂直感染といいます。
この垂直感染は、主に、B型肝炎に多くみとめられます。
母親がB型ウイルスの保菌者となっていれば、垂直感染を予防するために新生児には、直ちにワクチン治療が行なわれ、B型肝炎の発病を防止する処置がとられています。
2、血液製剤の注射による感染
輸血につかう血液は、すべて厳重な品質管理が行なわれておりとくに、B型、C型については、ウイルスの有無を検査し、ウイスルの存在する血液は、輸血につかわないという体制が確立しています。
そのため、現在では、輸血による肝炎が激減しています。
3、性行為による感染
性行為もウイスル感染の経路となる可能性があります。
しかし、B型肝炎やC型肝炎の夫婦間感染率は低く、通常の性行為では、感染する危険性がひくいことがいうことが報告されています。
ただし、B型肝炎には、Hbe抗原が陽性の場合は、感染力が強いので、専門医に相談することをお勧めします。
4、針刺し行為による感染
採血時や検査・手術などに肝炎ウイルスを持った人の血液がついた針で誤って自分の皮膚に刺した時や集団予防接種での再利用、針や灸の治療などで使った針の使いまわしなどで、感染します。
現在は、医療機関では使い捨ての針を使っているため、心配はいりません。
■ C型肝炎の予防と治療
肝臓がんを発生させないような研究が進んでいます。
C型肝炎に対して、期待されている治療は、インターフェロンのよる治療です。
最近では、ペグインターフェロンという新しいインターフェロンやリバビリンというインターフェロンの効果を高める内服薬も登場し以前より治療効果が高まると期待されています。
また、B型肝炎では、内服の抗ウイスル薬で、ラミブジンが発がんまでの間や肝硬変への進展を抑制したとの報告もあります。
感染以外で肝臓がんのリスクの要因としては、お酒の飲み過ぎやタバコの吸いすぎや糖尿患者などは発生率が高いといわれています。
予防では、コーヒーをたくさん飲むとリスクが低くなるといわれています。
■ 肝臓がんの症状
肝臓がんとしても特有の症状は少なく、肝炎・肝硬変などによる肝臓の障害として症状が出ます。
例えば、食欲不振・全身倦怠・腹部膨満感・便秘や下痢などの便異常、尿が赤茶色くなる、黄疸、下血、突然の腹痛、貧血(めまい、冷や汗、脱力感、頻脈などがあげられます。
■ 病期 (ステージ)
がんの進行度をおおまかに示すものとして、ステージ分類があります。
ステージ分類はT〜Wまでの段階に分けられています。
数字が大きいほど、がんが進行していることを意味しています。
肝臓がんの病巣
1、がん細胞が直径2cm以下
2、1個だけである
3、血管侵襲(がんが血管の中に入り込んでいる状態)がない
という条件のうち
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ステージT
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1 2 3すべてに合致
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ステージU
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1 2 3の2項目に合致
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ステージV
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1 2 3の1項目のみ合致
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ステージW
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1 2 3の一項目も合致しない
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さらに、リンパ節転移があるもの、遠隔転移(肝臓以外の身体の部分に転移がある)は、1 2 3に関わらずステージは4になります。
日本肝がん研究会から定めた「原発性肝がん取り扱い規約(第4版)から抜粋したものです。