頻尿

頻尿

頻尿の原因

腎臓とは尿を作る臓器ですが、夏のように暑い時は濃い尿を作り、冬のように寒いときは薄い尿を作ります。膀胱は伸縮自在の風船のような袋状で、内側は粘膜で、外側は排尿筋という平滑筋が取り巻いています。

頻尿の原因

膀胱に尿は300ml程度溜まってくると、尿意を感じるようになります。500ml前後に達すると、膀胱内圧が高まって、尿意が起こります。
このような状態でも「もう少し我慢」と命令を出して、自分の意思で排尿を抑えることが出来ます。
しかし、加齢や冷え、不安や緊張、腎精エネルギー不足などの原因で尿意に対して大脳の抑制が弱くなると、僅かな膀胱内圧の高まりに対して、排尿神経がおこり、尿の回数が多くなります。
頻尿は排尿障害の中で、最も多くの人が経験します。また、原因もさまざまです。

加齢による頻尿 年齢と共に腎臓の機能の低下や大きさが小さくなり、血液をろ過する量が低下したり、腎臓の糸球体も硬くなり機能の衰えにより、頻尿となるケース
。中高年以降の方に多くみられます。 この場合は漢方でいう補腎(腎のエネルギーを補うこと)が必要です。
■加齢による頻尿を詳しく見る
水分の摂りすぎによる頻尿 腎臓は体内の水分量を一定にするために、ホルモンを調節していますが、水分を多く摂ればそれだけ多くの尿を出すことになります。
また、私たちは特に利尿作用のあるコーヒーやお茶、お酒を多く摂ります。ビールやワインも多尿の原因です。
冷えによる頻尿 膀胱は副交感神経に支配されています。冷えるとそれが刺激となって膀胱が縮み、容量が少なくなるため頻尿になります。
漢方では「腎気不固」の状態と考え、膀胱の締める力が低下することにより、多尿、頻尿、尿失禁が起こります。
冷えによる頻尿を詳しく見る
ストレスからくる神経の不安や緊張からくる頻尿 尿の検査をしても特に泌尿器に異常がないのに尿意を感じて頻尿になる症状です
■心因性頻尿

それ以外の頻尿

漢方的にみた頻尿は.腎虚が原因

東洋医学では、人間は生まれるとき、両親から生命の基(生命エネルギー)を頂いて出産するという考え方が根本になっています。生命エネルギーや生殖の力の源は、両親から授かり生まれながらにして持っている「先天の精」(生命エネルギー)と飲食物や外気から補う「後天 の精」があります。

漢方的にみた頻尿は、腎虚が原因

これらの「精」(エネルギー)は「五臓六腑」のうちの「腎」で蓄えられ、命の火を燃やし、体温となって、私たちの生命を保っているのです。
しかし、「腎」の機能は中年以降、次第に低下し、「精」のエネルギーの蓄えも少しずつ減少していきます。生命のエネルギーが衰えていくと顔色は青白く、肌にツヤがなく、活動力は低下し病気に対する抵抗力も落ち、病は治りが悪くなり慢性病になりやすいのです。
こういう状態を東洋医学では「腎虚」といいます。「腎虚」は年をとるにつれて、多かれ少なかれ誰もがたどる道です。
40歳代くらいからそういう症状が目立ち始めます。

「腎虚」の症状は腰痛をはじめ、脚が弱くなったりむくんでほてったり、痺れたり、痛んだりします。
特に、脚や顔のむくみは腎虚の大きな特徴です。
その中でも排尿困難や頻尿、夜間尿は最も多い症状の一つです。

こうした頻尿・排尿困難は上半身に影響し、かすみ目、肩こり、首筋のこり、痰がつまるなどの症状も引き起こし、慢性化して、さらに症状が進んでくるといわゆる目汁、鼻汁が出てきて物忘れがひどくなってきます。

夜間頻尿

年齢を重ねると男女問わず頻尿になりやすく、特に夜間の頻尿が多くなります。健康な人の1日の排尿回数は平均で6~7回でこれが8回を超えると頻尿といわれます。

夜間頻尿

夜中に2回以上トイレに起きるようになると夜間頻尿といわれます。男性の原因は前立腺肥大が疑われますが、女性も加齢により増えてくるので、前立腺肥大だけが原因とは言い切れません。

原因

  • 抗利尿ホルモンの減少
  • 夜は抗利尿ホルモンが分泌されて、排尿が抑えられますが、加齢により腎臓の機能が低下し、抗利尿ホルモンの分泌が悪くなり、尿が濃縮されないため量が多くなので、腎の働きとエネルギーを補ってやること(補腎)が必要です。

  • 心臓の筋肉の弱まり
  • 心臓の筋肉が加齢で弱まり、日中は充分に血液が心臓に戻らず、下肢に血液が溜まったままになります。
    就寝して身体を横にすることで血液は心臓に戻り、そこから腎臓に送られます。
    夜間、腎臓は尿を一生懸命作るので夜間、尿を訴えることになります。
    心臓弁膜症や心筋梗塞の後遺症、高血圧の薬を服用している人にも起こりやすくなります。
    この心臓機能の障害からくる頻尿が原因の中では一番多いようです。

  • 水分の摂りすぎ
  • 寝る前にお茶・コーヒー・ビールや果物のとりすぎで夜間頻尿の原因となることがあります。
    この場合は水分などの摂取を控えると、尿の訴えも減ってきます。

心因性頻尿

心因性頻尿とは

尿の検査をしても特に泌尿器に異常がないのに尿意を感じて頻尿になる症状です。多くはいろいろなストレスから起こり、緊張が膀胱へ及んで、尿意として現れるため、夜間の頻尿はありません。また、何かに集中している時は起こりません。

心因性頻尿とは

これは精神的な緊張により、大脳の興奮状態が反射的に膀胱を収縮させるために大脳がその収縮を膀胱に尿が溜まっているかのように錯覚し、排尿したいという気持ちがおこるのです。
トイレに行くことはリラックスにつながるのですが、この状態が一時に終わらず、その後も排尿回数が日常生活に支障をきたすほど頻尿になってしまうのが、心因性頻尿です。

主な症状

尿が近い、排尿後の不快感、残尿感、尿がもれる

心因性頻尿の症状

膀胱に分布する自律神経は、膀胱三角部の筋肉は交感神経によって興奮し、副交感神経によって抑制されます。一方、排尿筋は交感神経によって抑制され、副交感神経によって興奮するというように複雑な二重支配となっています。
このために自律神経系のバランスが乱れると、特に膀胱炎が起きていなくても、尿が近い、尿後の不快感や残尿感を覚えるといった症状が現れやすくなってきます。

排尿のしくみ

通常、尿が膀胱にたまって、膀胱の内圧が高まってくると、膀胱壁にある伸展受容器という装置がこれを感じ取り、神経刺激が骨盤神経を通って、排尿神経は誘発されます。
排尿の働きは大脳からのコントロールを受けているために、自分の意思で排尿したり、排尿を我慢したりできるようになっています。しかし、不安、緊張などが原因で排尿反射に対する大脳からの抑制力が少なくなってくると、わずかの膀胱内圧の上昇に対しても、排尿神経が誘発されて、意が多くなります。
そこで、心因性頻尿、膀胱神経症と呼ばれる症状が起きてきます。

重要ポイント

自律神経の乱れを整えることが治療の近道です。
多くはいろいろなストレスから起こり、緊張が膀胱へ及んで、尿意として現れるため、夜間の頻尿はありません。
また、何かに集中している時は起こりません。