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随筆「心」を完成させた今の心境

稀が間近になってきた68歳の頃、自分にとっては、心に大きく圧し掛かる3つのことがありました。一つは半世紀続けてきた塾稼業の継続、2つ目は、もし廃業するなら、卒業生と両親への感謝のために、そして自分自身のためにも、この機会に、半世紀続けてこられた気持を、文字にして残したいという気持でした。最後の一つは、いつまで生きられるか分かりませんので、元気な内に、これまでの過去の物品を処分していくことです。
 タイトルは、三宅学習塾創業時のキャッチ・フレイズにしていた「心・知・体」の中でも、私自身が一番好きな言葉であった「心」にすることは、決めてありました。その随筆「心」を完成させた今、これからの老後を迎えるに際して、新しい発見がいくつもありました。それは、死を迎えるまでの間に、過去にお世話になったものでも、整理したり、処分したりしなくてはいけないということ、すなわち「立つ鳥、後を濁さず。」という心境になりました。
 そして、これまでの自分の半生を、文字にすることによって、振り返ることができたことは、何よりもの収穫であり、文字を認(したた)めながらの回想は、想像を遥かに超えた記憶が、泉のごとく次から次へと、数珠繋ぎのように蘇ってくることが、何よりも嬉しかったことでした。
 確かに、無職の人間にとって、老後は余るほどの時間があります。お陰さまで、未だに73年間「入院ゼロ、手術ゼロ」は続いていますので、そのことに関しては、両親からの遺伝子のお陰と、とても感謝しています。当然のことですが、物理的な体力、筋力、抵抗力などの力量は、50歳の中頃を越えた頃から、年々それらの威力は衰えていき、60歳で感じていた疲労、意思、精神力は、70歳になった時は1/2になっていますので、日常の活動に関する実践することに必要な精神力も1/2になってしまいます。私はまだ体験していないので判りませんが、恐らく80歳になった時の行動は、50歳の時の行動の質とは1/4程度の密度になってしまっているだろうと予測しています。
 現在における、死までの私の楽しみは、ゴルフ、旅行、年に1回でも50年来の知り合いと一杯酌み交わすことです。毎年2回行われている新年会と忘年会のMPSOB会に関しては、昨年、今年の2年間は、コロナウィルス蔓延の影響から開催できなかったことは、とても寂しく思っています。教室が、授業の場だけではなく、幸せなことに、半世紀に亘る高校時代、大学時代、職場などの友人との、宴会の場所になってくれたことは、すなわちMルームは、私の授業をした場所だけに留まらず、老人の余生の愉しみの場としても、利用させてもらっている訳で、最大限の感謝する気持ちがなければ、人間のクズになってしまいます。「Mルーム」ありがとう。
 あと何年生きていられるかは判りませんが、随筆「心」の文章は完成し、オリジナル原稿を希望する卒業生にはPDF形式のファイルで、配布できる状態まで出来上がっていますので、MPSとしても、広報に力を注ぎますが、もし、あなたの友人、知人に読書好きな人がいましたら、是非、教えてあげて下さい。
 本の大きさはB-5版で、ページ数は350-60前後です。内容面に関しては、写真、イラスト等を、適度に挿入してありますので、文章を読みながら、そちらの方も愉しんでください。文章は専門的な箇所もあり、理解に苦労するところもあるとは思いますが、私からMPS卒業生への最後の文章になると思いますので、是非、知力を絞り出して、読んでみて下さい。

  配布方法の詳細については、「心」配布案内ページを確認してください。


                            三宅 亘

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