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心 その10・番外編 人生で本当に大切なものは ESPECIAL !

「心」シリーズの仕上げの部分をいかにすべきか悪戦苦闘している時、藁にも縋る思いでGoogle 検索に「心」「大切なもの」というキーワードを入力し、その時表示されたひとつに、下記の文章がありました。人生で本当に大切なものは何なのかにつてい、改めて気付かせてもらいました。私の歳では遅すぎる感は否めないのですが、きっと私の苦悩を知った見ず知らぬのメンターが導いてくれたと感謝しています。最近読んだ文章の中では、自分の思考、あるいは嗜好に一番近い至高の内容でした。
 この文章は、アメリカのコメディアン「ジョージ・カーリン」が最愛の奥さんを亡くした時、ボブ・ムーアヘッド牧師からの説教を引用し、友人に送ったとされるメールの一部です。人生において本当に大切なものは何であるのか。私たちの心を、静かに、そしてときに激しく揺さぶってくれる至極の言葉が並んでいます。(参照元:dclog , DhiPatriots  許可なしに私なりに細部を変えてあります。その点は了承ください。)それでは、さっそく紹介します。

ビルは高くなる一方だけれど、人の気は短くなるばかりです。
高速道路は遠くまで行けるようになったけれど、人の視野は狭くなるばかりです。
お金をたくさん使っている割には、心を豊かにするものは多くなっていません。
モノは買いまくっているのに、楽しみは少なくなるばかりです。
家は大きくなっても家族の結びつきは小さくなり、生活も便利になったものの私たちの心の空間は広くなっていません。
学識のある者は増えていますが、常識のある者はめっきり減り、その道のプロもどきの者が増えているだけで、日常および政治の諸問題は一向によくなっていません。
薬が増えたのに、病人が少なくなる気配はありません。
多くの人は飲み過ぎ、吸い過ぎ、浪費に走って、笑うことを忘れ、イライラしてすぐ怒り出します。
夜更かしをし過ぎるあまり、朝起きた時にはすでに疲れています。
読書しなくなった分、テレビ、スマホばかり見て、感謝することがめっきり少なくなりました。瞬時の楽しみだけを追いかけ、心に残る喜びを知らずに歳を重ねています。
たくさんの物を持つ一方で、物の価値は目減りしています。
余計なおしゃべりが過ぎるようになり、温かな眼差しが少なくなりました。
「愛する」ということを滅多にしなくなって、いつのまにか憎むことばかりが増えてきました。
私たちは生きることのknow-howを学ばされましたが、生きることの意味を学んでいません。
寿命だけが長くなっても、真の意味で生きている人が少なくなりました。
月まで行けるようになったというのに、隣人とはトラブルばかりです。
外側の世界を征服することばかりに目を向けて、私たちの内なる世界はどうなっていくのでしょう。
大規模なことは成し遂げられてきましたが、本当に喜ばれることの多くは未だ実行されていない気がします。
空気を洗浄しても、心は汚れたままです。
原子核を支配しても、世界の平和は一向にやってきません。
人は急ぐことばかりを覚え、待つことを忘れてしまいました。
多くの情報を処理するコンピューターを作り、どんどんコピーを生みだしましたが、コミュニケーションは減る一方です。
ファーストフードのおかげで体躯ばかりがでかくなり、人格は極めて小さくなりました。
富と利益追求ばかりで人間関係は希薄になっています。
共働きで収入が増えた分、外見だけは良い家が増えましたが、離婚は増え、その中は崩壊しています。
刹那的な人が多くなり、モラルはなくなり、ワンナイトラブが溢れています。
太り過ぎの体を持て余し、クイック エンジョイメントだけを求め、死に急ぐための薬を多用しています。
ショールームには物が溢れているのに、倉庫は空っぽのままです。
テクノロジーはあなたの元へすぐにメッセージを届けてくれます。読むも読まないも、また消すことも、今やあなたの指先ひとつですべてが決まります。

ここまではボブ・ムーアヘッド牧師の言葉です。ここからは彼の文章を読んだ後に、私の心に浮かんだ感慨です。
 歴史学者は世紀ごとに、次のような「時代名称」を付けています。
14世紀は、ルネサンス、宗教改革の時代
15世紀は、大航海の時代
16世紀は、絶対主義の時代
17世紀は、民主化革命の時代
18世紀は、産業革命の時代
19世紀は、帝国、植民地の時代
20世紀は、世界大戦、資本主義の時代
 そして21世紀は、科学革命、地球大転換の時代と呼ばれています。「地球温暖化」、「資本主義崩壊」、「格差の拡大」の世紀という言葉も、それぞれの分野の専門家たちの中で唱えられています。程度の差こそあれ、そのような将来が訪れるというのであれば、各人の「心」のあり方がより大切になります。

ここからは、またボブ・ムーアヘッド牧師の言葉です。
忘れないでください。愛する人と多くの時を過ごすことを。なぜならそのような時は、永遠には続かないのだから。
忘れないでください。あなたに畏敬の念を抱く人たちに優しい言葉をかけることを。なぜなら彼(彼女ら)はすぐに大きくなって、いずれあなたの元を去ってゆくのだから。
忘れないでください。側にいてくれる人に温かなハグをすることを(あるいは優しい言葉を掛けることを)。なぜなら、これがあなたが持っている1番の宝であり、しかもこれをするのに1円もかからないのだから。
忘れないでください。愛する人に「愛している」と伝えることを。その時どうか、心を込めることを。心からのキスと抱擁は、相手の心をも必ず深く癒してくれるから。
忘れないでください。相手の手を握り、共にいる時間を慈しむことを。愛するため、話し合うため、そして思い出を共有し合うための時間を作ることを。
そして最後にどうか、これだけは特に覚えておいてください。人生は呼吸の数で決まるのではなく、あなたはどけだけ楽しく、明るく、幸せな時間を送ってきたのかということを。そして、あなたはどれだけ人を愛し、どれだけ人はあなたを愛してくれたのかで、人生は決まるということを。

そしてここからは、私の〆の文章です。
 現代社会は過密化した大都会のような空間、破壊されていく地球環境、加速度的に進む価値観の多様化、社会規範の異なる外国からの観光客の増加などにより、人と人との衝突が多くなってきています。人として、社会的動物として、日常の生活において最低限のエチケット、倫理観を持って行動することを心掛けてください。
 現代人は射倖や利便性に走り、感化、教化されやすい性格になっています。刹那的な感情に支配され、考えることをしなくなった人間が多くなりつつあります。車内ではスマホやタブレットの画面に指を忙しく動かし夢中になっている乗客を多く見かけます。これらのことは、科学の進化、自由主義の負の産物で、このような生活スタイルが人間関係のface to faceという基本的関係を忘れさせてしまったと考えています。物理的孤独、すなわち孤立している時間こそが、人間的成長に必要であることを覚えておいてください。
 都会の大混雑した駅構内で、大きなキャリーバックを自分の背後に置いて引っ張っている輩が2/3以上はいて、他人にぶつかることがよくあり、社会問題になっています。しかし、ベビーカーをこのような形で引いている親を目撃することはありません。そのような人間でも、我が子だけは可愛く思い、注意を払わなくてはいけないと思っているのでしょう。誰もが自分の前に置いて注意深く押しています。このような人間は他人への迷惑を全く考えない輩と考えられます。
 昔の人は言っています。私も両親から耳にタコができるほど言われました。社会の一員として生きていく上で忘れていけないことは、「自分がされたくないことを他人に決してしないこと」、「人様に迷惑をかけたり、悲しませたりすることをしないこと」と。このことも心にしっかり刻み込んで生活してください。「俺の勝手だろ」、「お前の知ったことではない」、「余計なお世話だ」のような、捨て台詞の類も口にするような人間にはならないでください。
 これからの地球、人間社会は愚かな人間が蔓延(はびこ)っていく限り、よりよい生活環境になっていくことは期待できません。これがいけない、あれがいけないと、荒廃の元凶を具体的に述べていったら、数え切れないほどあって、私の命の方が先に閉じてしまいます(笑)。

 あなたの誕生から多くの愛情を捧げてきてくれた両親をはじめとする家族、心を通わせ合った親しい友人、その後の人生の支えになったメンター(よき指導者、助言者)への感謝の気持ちを忘れないでください。もしそれらの人々と邂逅していなかったら、あなたの人生は全く異なった人生になっていたこともあり得るわけですから。今日までの人生を幸せと感じているなら、とりわけこれらのことを折に触れ思い出し、感謝することを忘れないでください。そのような心を持ち続けている限り、老後のあなたの人生は、「苦悩の時代」までに確立された人格によって、大きな事変、天変地異がない限り、現在同様、きっと明るく、楽しい、幸せな人生になるはずです。

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