三宅先生還暦祝いゴルフコンペに参加して その1
還暦ゴルフが開催されて数日後、三宅先生はこのようなメールを参加者に送りました。
…前文略… つきましては、学生時代に行事の後には必ずMPS報に掲載するため作文を義務付けられていましたが、今回のゴルフ大会もOB会HPに載せるためMPSスピリット満載の記事を書いてくださるようお願いします。長い文章のが助かりますが、文字数の制限は設けません。10行足らずでもかまいません。楽しかった記憶の飛ばないうちに執筆願います。
そうしましたら、学校を卒業してから?十年、それ以来ものを書くことをしていない卒業生も多かろうと、先生も心配されていたようですが、予想以上の方から原稿が届きました。(投稿がジリ貧の中、事務局としては大いに助かります。)三宅先生の強引なやり口というか、目に見えない圧力は健在です。それらの文章を今回から数回に分けて掲載していきます。
1組目
吾輩はアマチュア・ゴルファ−である。ハンディキャップはまだ無い。持ち球はとぐろを巻く引っ掛け玉と摩擦係数の高い擦り玉の二種類を武器としている。先日、そんな小生も三宅先生の還暦ゴルフ大会に堂々とエントリ−したのである。当日、一組目のスタ−トとなり、最初のオナ−は学生時代の飲み会でよく財布を持参してこなかったY銀のY氏だ。ティ−を忘れてはゴルフが出来ないので、しっかり膝上約5cmに3本のロングティ−をさしていた。そしてY氏の朝一のティーショット。緊張の一瞬。あわやドラコンか?の大飛球を放った。さすが耳から下呂袋をさげて飲み歩いただけあって根性が座っている。
いよいよ我輩の番がきた。嫌な予感がする。放った打球は右一直線のOBだ。気を取り直して前進4打目のアドレスに入った。またも嫌な予感がする。Y銀のY氏が「OBですよ〜」と心配そうな顔つきで言った。その後、我輩のこの日の持ち球は、三種類目の武器・超低空飛行のグランダ−となったのである。二打目でアイアンを握れることは無く、常に伝家の放蕩七番ウッドを振り回した。前半戦の大地との格闘も怪我も無く無事終了となった。
昼食時、吾輩の属するパ−ティはE=MC2の法則が人一倍激しかったのであろうか、ビ−ルジョッキを傍若無人に振り回し、声高らかに喋りまくっていた。
いよいよ後半戦のスタ−ト。たっぷりガソリンも補給した。先生の還暦ゴルフに失礼なプレーをしてはならない。そんな思いは他のパ−ティの誰よりも強く持っていたはずである。それにもかかわらずキャディの発する「ファ−、ファ−、ファ−!!」の声の響きが耳に痛い。砂場では3連続でウェッジを振り回す。あがってみれば又も自信喪失のスコア。暴飲暴食を慎み大地と格闘するぞ!1・2・3ダァ−!
(one
of the 3アク人s 男性 ’59生まれ)
5月3日、AМ9:55、湯本CCキャディーマスター室前。
三宅先生からの本日の注意事項。ざわめき、笑い。ナタで手首を切ったあの人が言った。
「こんなに楽しい開会式って、ないですよね。」
スタート前、露に洗われた新緑の湯本箱根山。バラ踊りのあの人が言った。
「まるで蓼科にいるようですね。」
午前中は雲、曇天、時折激しい雨。まさにあの時のようだった。
午後、青い空・緑のグリーン・爽やかな風。ひたすら走り廻る、アセ・あせ・汗。みんな白球を追いかけた。いや、隠れている白球を探し続けた。宝探しのように。
結果、表彰式。皆の笑い声。勝者への羨望、喝采。敗者へのノリ進呈。あの時と同じだった。
僕達はそれぞれのあの熱く涼しげな蓼科へタイムスリップしていた。楽しかった。
(another of the 3アク人s 男性 ’64生まれ)
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