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富山ってこんなところ

さん、残暑お見舞い申し上げます。本日もMPS OB会のサイトにようこそ。
 6月に事務局から寄稿依頼メールがあったものの、なかなか文章力がアップされていないので何とも拙文なのですが、書かせていただきます。
 今回は小生が住んでいる富山の紹介をします。
 もともとは全国各地を渡り歩くような仕事をしてますが、横浜にいる親分から「おまえ、そろそろ富山にいるやつと交代してこい」と言われ、その言葉の裏には「これを断ったら九州に飛ばすぞ」という情報も含まれており、渋々、来たものでした。こちらに来てもうすぐ2年になりますが、まだ帰ってよしと言われず、逆にもう1年いろと言われているこの頃です。
 富山に来て、まず困ったのは言葉です。最初はこのあたりの人はみんな韓国人かと思いました。よく聞けば日本語だと理解できるのですが、語尾を何となく上げて伸ばすところ、文章のイントネーションなどは韓国語そのものでした。中でも住んでい るそばの人たちが話す放生津(ほうじょうづ)弁はかつて漁師たちが話していた言葉だったこともあり、会話の理解率は当初2割程度で英語の方がまだ通じる状況でした。今では5割から6割は理解できますが、しゃべることはできません。最近はさらに富山県でも地域によって若干、方言が違うこともわかるようになりました。方言といえば「〜だべ」とか「〜じゃん」ぐらいしか知らなかった小田原人にとっては言葉が通じないという大きな壁にぶつかり、仕事もなかなかうまく進まないものでした。
 塾にいた頃は小田原の端のあたりの集落を「○万○落」などと言われていましたが、ここは周辺全体がそのような感じです。時折、街の感覚を忘れないように県内で1店舗だけある、スターバックスなどに行き、「グランデのラテ、ライトホットで」などと頼んで、少しでも街で暮らしていたときの感覚を忘れないように努力してます。
 物価は基本的に小田原と大きく変わりませんが、いくらか安い物があります。代表的なのは食料品で通常販売価格が豆腐一丁で17円、500gのプレーン・ヨーグルトが98円などとありますが、安売りではそれぞれ15円、88円なんて時もあります。土地や家も神奈川とは比較にならないほど安いです。持ち家率の高い県と言われていますが理由はその安さと共働きにあります。
 ここで行っている仕事の一つに小学校や児童クラブ(小田原で言う子供会)の子供たちを預かり、1泊2日で臨海学校のようなことをしています。共働きのせいか、ちょっと愛情不足な子供もおり、かわいそうだなぁという子が目立ちます。言葉はいくらでも矯正できますが、愛情不足で成長してしまった心はなかなか難しいと思います。
 本当なら富山ではなく、小田原の子供たちに挨拶をさせる習慣だとか、食事のマナー、協調性、自主性、責任感など親が教えきれないことを教えたいです。風の便りでは小田原も寂しい話が多いように聞いてますが、すばらしい青年が成長して、未来の小田原を盛り上げてほしいと願ってます。

(’69年製 H.K.)

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