三宅学習塾OB会 > トップ > GREEN放言 > 自然災害・人的事故・病的犯罪 その3

自然災害・人的事故・病的犯罪 その3
 〜 人的事故は必然の結果(起承) 〜

月のJR西日本の福知山線脱線転覆事故に限らず、雪印食中毒事件、三菱自動車リコール事件、西武鉄道商法違反事件、UFJ検査妨害事件など、これらは全て企業ぐるみの犯罪であると報道されています。他にもJAL、NHK、大阪市、社会保険庁など、企業の体質から生じた不祥事は数え上げたらきりがありません。これらの企業ぐるみの犯罪や不祥事は、企業全体の体質の歪みや腐敗が生んだ結果であると、私は考えています。現代のような巨大な組織の中で一個人、一部社員が秘密裏に法を犯すことはなかなかできません。
 ここでも私のユニークな意見を述べさせてもらいます。過激でエキセントリックな人間なのでお許しください。企業の体質を考えるとき、まずその企業を構成する要素(職員)は、程度の差こそあれ、ある共通項を持ち合わせた人間が集まっていると考えています。重役との最終入社面接などは、その企業の経営者側の主観による異分子の排除、と言う人もいます。私たち自身も職業選択の際、自分の才能、性格、興味などを考慮に入れ、何百、何千種もある職業の中から一つを選びます。人間は醜い生き物です。『生きる』ためにはしっかり自己分析し、自分の損にならないように打算で行動します。このように職業選択の際には、個人の性格、価値観、生き方がかなり影響し、入社時から似たもの同士がその企業に集まると考えるのです。生産意欲のない、平穏無事を願う人は○○○を選ぶでしょう。他人の褌で相撲を取りたい人は○○○がぴったりです。私のように自分勝手で社会性欠如の人間は自営業者しかありませんでした。
 晴れて就職し、社会人になります。どこかのキャッチコピーではないですが、若いって素晴らしい。でも悲しいことに、人間は環境の動物です。年を経るごとに、会社の風土や職種、自分の地位、立場に染まっていきます。若い頃は職場の理不尽なことにあれほど腹を立てていたのに、会社の色に染まることが安泰、出世の術であることを知ります。あの労働意欲、正義感、建設的意見はどこへ行ってしまったのでしょう。ここでも打算が働きます。家には金のかかる二人の子供と女房、介護の必要な年寄りもいます。ローンもあります。自分自身の健康も心配な歳になってきます。私は保身と私欲という言葉をよく使いますが、もちろん私自身にもあります。ある程度は仕方のないことで、度が過ぎない程度の自分でありたいと考えています。私の友人がある都市の支店長に赴任しました。そこには悪しき慣習や脱法まがいの実態があることを知ります。友人は言います。「目をつぶり、自分の任期まで表沙汰にならないことを願うしかない。」このようなことは、署長、校長、大会社の支店長クラスの転勤、会社の中枢部署への移動ではよくあることのようです。
 このように一つの企業に同類項の人間が集まっているとするなら、企業風土、いわゆる社風も容易に出来上がると思います。中学生の頃まで(基礎の時代)は家庭環境の影響を大いに受けるように、大人になってからは、自分の職業によって人間形成されるといっても過言ではありません。昔は身分闘争、階級闘争でしたが、今日は職業闘争です。社員は業界の見通しと、その業界の中でのライバル会社との闘争に日々追われ、次第に会社の一部になっていきます。自営業者も細々と生き長らえようと、独自の生き方を身に付けていきます。特に起業家で成功した人間は、自分の判断、行動を絶対と信じ込む傾向にあります。自営業者は一匹狼である分、サラリーマンよりも周りからの規制が少なく、倫理観、道徳観などの価値判断は、個人によってかなりの開きが出てきます。そんな意味からも、私は職業の違う友人を大切にしています。たまに一杯やりながら、自分の考え方の偏りを知るようにしています。公務員であるために、会社員であるために、自営業者であるために麻痺してしまった感覚を正常に戻すことは必要であると考えています。 To be continued

〒250-0034 小田原市板橋647番地 三宅学習塾OB会事務局
info-mps@dance.ocn.ne.jp
mr.golf@amber.plala.or.jp