BBC In Concert (Carole King) 1971 |
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Carole King: Piano, Vocal
James Taylor: Acoustic Guitar
Charles Larkey: Bass
1. So Far Away
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上記のBBC In Concertとほぼ同時期に収録されたと思われるキャロル・キングのテレビ出演に、1曲だけ参加している。ここではキャロルの弾き語りが基本で、数曲にダニー・クーチのエレキ・ギターや、当時夫君のチャールズ・ラーキーのベースが加わる編成だ。1.
「So Far Away」はレコードでもJTがギターを担当しており、サウンド的には特に珍しいものではないが、当時のキャロル・キングのコンサートにJTがゲスト参加している映像はこれだけなので、見ているだけで楽しい。
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Rock A Mezzanotte 1977 |
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James Taylor : Vocal, Acoustic Guitar
Danny Kootch : Electric Guitar
Clarence McDonald : Keyboards
Lee Sklar: Bass
Russ Kunkel: Drums
David Sanborn : Alto Sax (3,7,10), Soprano Sax (4)
David Lindley : Lap Steel Guitar (10)
David Lasley, Philip Ballou : Back Vocal (2,3,5,6,7)
1. Sweet Baby James
2. Get A Job [Beal, Edwards, Horton, Lewis]
3. Honey Don't Leave LA [Danny Kortchmar]
4. Your Smling Face
5. Mexico
6. Handy Man [Otis Blackwell, Jimmy Jones]
7. How Sweet It Is (To Be Loved By You) [Otis Blackwell, Jimmy Jones]
8. Fire And Rain
9. Country Road
10. Steamroller
録音: 1977年7月18日 Hollywood Paradium
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この映像は、イタリアのテレビ局で放送されたものというが、もともとはアルバム「JT」A9 の発売(1977年6月)直後の7月18日にロスアンジェルスのハリウッド・パラディアムで行われたコンサートの模様を撮影したもの。同コンサートの音源(「その他音源」のコーナー参照)におけるJTの曲紹介の話ぶりが一致していること、またステージ上のJTが、このコンサートが撮影されている事に言及していることから間違いない。
この映像の価値・魅力はバックバンドにある。まずバックコーラスであるが、お馴染みデビット・ラズリーは、当時JTと仕事を始めて間もなかった頃で、若々しい姿を見ることができる。もう1人のアフリカ系アメリカ人は、フィリップ・バルー(1950-2005)だ。彼は1970年代の中盤にアーノルド・マックラーと
Revelationというコーラスグループを結成していた人で、この映像の当時JTのツアーに参加、その後はルーサー・バンドロスのバンドに在籍、その他ジョージ・ベンソン、ビリー・ジョエル、ジョン・ホール、カーリー・サイモンなどの作品に参加している。JTのアルバムには後の「New
Moon Shine」A14 1991に顔を出している。彼はデビッドと同じく声が高いので、アーノルド・マックラーがコーラスに入る場合と、音色がかなり異なっているのが大変面白い。フィリップ・バルーが加わった映像・音源はあまりなく、そういう意味で本映像は大変ユニークである。またクラレンス・マクドナルドがキーボードを担当する映像も珍しく、テレビ出演映像など若干あるものの、このようにはっきり写っているのは初めてだ。彼は、当時大変多くのアーティストのスタジオセッションやコンサートツアーに参加していて、JTのアルバムでは、「Gorilla」(A7
1975)、「In The Pocket」(A8 1976)、「JT」(A9 1977)の3枚に、ライブでは1976年から1978年のツアーに加わっている。その後キーボード奏者がドン・グロルニックに落ち着いてからは、JTとの共演記録はないが、現在も
Clarence McDonald & Evolutionというバンドを率いて音楽活動を続けているそうだ。
弾き語りの 1.「Sweet Baby James」でみるJTの顔には髭がなく、髪もフサフサして若々しく見える。ギターはマークホワイトブックで、ハウリング防止のためサウンドホールをふさいでいる。2.「Get
A Job」は、JTのギターのみの伴奏でコーラス隊と3人で歌う、明るいムードのコーラス曲で、シルエッツ(Shilhouettes)というドゥワップ・グループ1957年のワンヒット・ワンダー(全米1位)。今回初めて映像で見れたので大感激。ダニー・クーチ作曲の
3. 「Honey Don't Leave LA」は、コーラス隊とサックスのデビッド・サンボーンが大活躍する。デビッド・サンボーンはJTのコンサートの前座を務めるとともに、バックバンドのホーン奏者として人気を高めた人で、単なるゲスト奏者でない、ミュージシャン間の連帯感を感じさせるパフォーマンスだ。でも何といってもダニー・クーチの歯切れの良いロックンロール・ギターが聴きもの。
4.「Your Smling Face」は意外にさらっとした演奏で、ドラムス、ベース、ギター、ピアノといった当時のリズムセクションの乗りの個性がはっきり出ている。そのサウンドは、後のバンドとは全く異なるもので、今聞くと新鮮に響く。5.「Mexico」での乗りも前の曲と同じ印象で、バックコーラスの違いがこの演奏をさらにユニークなものにしている。ダニー・クーチが弾いているギターを良く見ると、いつものレスポールではなく、ヤマハのカスタムだ。全米4位のヒットとなり、1977年にグラミー賞「Best
Pop Vocal Perfomance, Male」を受賞した 6.「Handy Man」、1975年の全米5位 7.「How Sweet
It Is」では観客から大きな拍手が起きる。7.での間奏ソロはファンキーなピアノで、サンボーンのサックスは、絶妙のオブリガードを付ける。終盤におけるJTのアドリブボーカルも後のものとは全然異なる。定番の8.「Fire
And Rain」に続き演奏される 9.「Country Road」は大変ハードな仕上がりで、リー・スクラーの動きの激しいベースと、ラス・カンケルの躍動的なドラムスが大暴れ、観客の熱狂ぶりが伝わってくる。10.「Steamroller」のプレイはスゴイ!JTのブルースギターとボーカルに絡む各ソロイストが最高。まずはクラレンス・マクドナルドのピアノから始まり、次にデビッド・リンドレイがグルーヴィーなスライド・ギターソロを披露する。彼のゲスト参加は、以前
1976年のツアーのメンバーだった縁だろう。そしてデビッド・サンボーンのど根性ソロに続く。これも最高!最後はダニー・クーチのギターで、ヘビーなプレイだ。最後のJTのボーカルも乗り乗りで、数あるこの曲の演奏のなかでも、ここでの演奏がベストであることは明らかだ。なおこの曲のみ現在出回っている音源にはなく、この映像でのみ楽しめるものだ。
素晴らしい内容なので、いつか良好な画質と音質でコンサート全体を楽しみたいなあ。
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Rock In Rio 1985 |
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James Taylor: Guitar, Vocal
Dan Dugmore: Steel Guitar
Leland Sklar : Bass
Billy Payne: Keyboards
Rick Shlosser: Drums
Arnold McCuller, Rosemary Butler: Back Vocal
1. Long Ago And Far Away
2. Carolina In My Mind [Gerry Goffin, Carole King]
3. You've Got A Friend [Carole King]
4. Up On The Roof
5. Shower The People (部分)
6. Money Machine (部分)
7. Brother Trucker
8. Handy Man [Otis Blackwell, Jimmy Jones]
9. Your Smiling Face
10. You Can Close Your Eyes
11. Sweet Baby James
録音: 1985年1月12, 14日 ブラジル、リオデジャネイロ
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B14「Live In Rio」で紹介した歴史的コンサートの映像で、昔から 3.「You've Got A Friend」、2008年には5.「Shower
The People」を観ることができた。そして27年後の2012年になって、他の多くの曲についても観ることができた。資料によると、JTは1月12日と14日の2回コンサートを行ったとあり、映像の冒頭に1月12日の表示がある、3.「You've
Got A Friend」については、アーノルド・マックラーの服が黄色、ローズマリー・バトラーが赤であるのに対し、二人とも白っぽい格好をしている曲もあり、ドラムスのリック・シュロッサーの服が異なる曲もある。JTはいずれも場合も同じ服を着ているので、すべて曲で区別することはできない。バックバンドの連中がセットの合間に着替えた可能性もあるが、服装から撮影日は12日と14日の両方であると思われる。
3.「You've Got A Friend」は、JTがアーノルド。マックラー、ローズマリー・バトラーを肩を組んで挨拶するシーンから始まる。曲の演奏中の撮影のほとんどは、歌うJTのクローズアップで、バックミュージシャンは、リック・シュロッサーがちらっと写る程度。JTの表情が何時になく高揚しているのがはっきり分かる。
時たま挿入される聴衆の風景は、遠くが暗闇に沈みよく見えないが、ライトで照らされた部分の動きがうねりのようにみえる程すごい人の洪水だ。曲を聴くカップルの映像がところどころに挿入される。
6.「Money Machine」と 7.「Brother Trucker」は、バックボーカルとドラムスの服装が1.と同じ。3.が黄色・赤が強調された色調であるのに対し、他の曲は青っぽい色合いが強く、全体的に暗めで落ち着いた感じで、他のミュージシャンのシーンや遠景からのショットも入り、変化に富んだ撮影になっている。1.「Long
Ago And Far Away」は、アコースティック・ギターとキーボードのみの伴奏で、エレキピアノを弾くビル・ペインの姿がはっきり見える。5.「Shower
The People」は、2008年の映像では前半のみ、2012年のものではアナウンサーが喋っている背景、かつエンディングのみ観ることができた。途中入るバックコーラスは、アーノルドとローズマリーではなく、当時使用していたルボックス(テープレコーダー)と思われる。
6.以降は、上記のレコードB14に収録されていない曲で、今回初めて観る(聴く)もの。6.「Money Machine」は、テンポが速いエキサイティングな演奏で押しまくっており、一瞬コンガを叩くパーカッション奏者が写るが、バンドの正式メンバーのクレジットはなく、おそらくブラジル人のミュージシャンがゲスト参加したものだろう。7.「rother
Trucker」は、ビル・ペインの跳ねまくるピアノが自由奔放で、エンディングのグルーブ感は凄いものがある。映像ではむちゃくちゃに弾いているように見えるけど、音は正確無比なんだよね。8.「Handy
Man」は、曲の最後にエンド・クレジットとアナウンサーの声が入り、放送ではこの曲が最後だったことがわかる。アンコールで演奏されたものと思われる
10.「You Can Close Your Eyes」は後半のみの部分映像で、JTは最後の「You can sing this song」の後に「Rio」と歌い、彼の思い込めている。最後にダン・ダグモアのスティール・ギターをフィーチャーして、11.「Sweet
Baby James」を歌っている。
B14「Live In Rio」に収録されていない曲を観ることができる。
[2012年6月追記]
3, 5以外の曲を観ることができたので全面的に書き直し、曲数が増えたので、「その他断片」から「その他映像」のコーナーに引っ越しました。
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Ohne Filter Musik Pur 1986 |
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James Taylor : Vocal. Acoustic Guitar
Dan Dugmore: Electric Guitar (5, 6, 7, 8, 11, 15), Steel Guitar (2, 4,
9, 10, 16)
Bill Payne: Keyboards
Lee Sklar : Bass, Back Vocal (13)
Carlos Vega : Drums
Rosemary Butler, Arnold McCuller: Back Vocal (3, 4, 5, 6, 8, 13, 14, 15),
Percussion (6)
1. You Can Close Your Eyes
2. Sweet Baby James
3. Wandering [Traditional]
4. Carolina In My Mind
5. That's Why I'm Here
6. Only A Dream In Rio [James Taylor, Brazilian Translation J. Maraniss]
7. Don't Let Me Be Lonely Tonight
8. Handy Man [Otis Blackwell, Jimmy Jones]
9. Coutry Road
10. Walking Man
11. Your Smiling Face
12. Long Ago And Far Away
13. Traffic Jam
14. Sea Cruise [Huey 'Piano' Smith]
15. Everyday [Norman Petty, Charles Hardin]
16. Fire And Rain
1986年3〜4月 TV Studio Live at Baden Baden, Germany
注: 赤字は公式発売映像「Live In Germany 1986」E4 に含まれていない曲。
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ドイツ語の番組タイトルは「フィルターなしの純粋な音楽」という意味で、アーティスト主導による番組製作方針を掲げたものと推測される。スタジオに少人数のオーディエンスを招き、司会者・アナウンサーなしで、すべてはアーティスト本人により番組が進行してゆく。時期的には「That's
Why I'm Here」(1985年 A12)と「Never Die Young」(1988年 A13)の中間にあたり、バックのミュージシャンも2作の折衷的な編成だ。資料によるとJTは、1986年3月16日から5週間のヨーロッパツアーを行ったとあり、本映像はその間に撮影されたものだろう。
本作にはいつものライブと異なる点があるのが面白い。 1.「You Can Close Your Eyes」、 2.「Sweet Baby James」と、通常はエンディングで演奏する曲を先にやってしまう。後者ではダン・ダグモアがスティール・ギターのバックを付けている。3.「Wandering」からコーラスが加わる。アーノルド・マックラーとローズマリ・バトラーの二人で、
A12 A13でお馴染みの人たちだ。4. 「Carolina In My Mind」からフルバンドのバックとなる。 5.「That's Why
I'm Here」では、リトルフィートで活躍した名人ビル・ペインのピアノプレイの独特の音使いが顕著に出ている。アップで写るローズマリー・バトラーの笑顔が魅力的だ。 6.
「Only A Dream In Rio」ではコーラス隊はギロやマラカスといったパーカッションを演奏しながら歌う。7. 「Don't Let
Me Be Lonely Tonight」におけるビル・ペインのピアノソロは短いながらも最高。彼にしか出せないサウンドだ。8.「Handy Man」では、ダン・ダグモアとJTが至近距離で向かい合ってイントロを決めている。9.
「Coutry Road」ではギターのチューニングが変わるため、他の曲ではヤマハを弾いているが、この曲だけマーチンのD-35に持ち替えている。
10. 「Walking Man」はコーラスなしの演奏。11.「Your Smiling Face」でのJTはリラックスしていて、アドリブ・ボーカルも伸び伸びしている。12.
「Long Ago And Far Away」はJTとビル・ペインの二重奏で、彼のエレキピアノを十分に味わうことができる。13.「Traffic
Jam」では、リー・スクラーがベースを置いて、JT、コーラス隊と4人で歌う珍品! ここでの伴奏はピアノとドラムスだけだ。14. 「Sea Cruise」はフランキー・フォード1959年のヒット曲(全米14位)で、ここではオリジナルのニューオリンズ風R&Bサウンドにコミカルな味付けを施している。コーラス隊が全開で、アーノルドがソロを取るほか、ローズマリーによるコミカルなボーカルにより大変生き生きとした面白い出来となった。
私が入手した映像は 16.「Fire And Rain」で途切れてしまう。ちなみに、当時この映像がレーザー・ディスクで発売され、その後長らく廃盤になっていたが、2011年になってオランダで突然再発売された(E4参照)。そこでは本作収録の
4, 7, 9, 10, 12がカットされ、反対に、本作に入っていない「Only One」(15と16の間)と「How Sweet It Is」(最後)が含まれている。
JTおよびバンドによる自由で伸びやかな演奏が楽しめ、とりわけ素晴らしいフレーズを無造作に弾きまくるビル・ペインのプレイを観ることができるのがうれしい映像である。
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Sao Paulo, Brazil 1986 |
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James Taylor : Vocal, Acoustic Guitar
Dan Dugmore : Electric Guitar, Steel Guitar
John Gilutin : Keyboards
Lee Sklar : Bass
Carlos Vega : Drums
Rosemary Butler, Arnold McCuller : Back Vocal
1. There You Are
2. Carolina In My Mind
3. Handy Man [Otis Blackwell, Jimmy Jones]
4. Country Road
5. Fire And Rain
6. How Sweet It Is (To Loved By You) [Holland, Dozier, Holland]
7. Your Smiling Face
8. You've Got A Friend [Carol King]
9. That's Why I'm Here
10. Only A Dream In Rio
1986年10月 Sao Paulo, Brazil にて収録
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1986年10月 JTは2週間のブラジルツアーを行い、サンパウロでのコンサートの模様が現地のテレビで放映された。6.「How Sweet It
Is」のエンディングのアドリブボーカルで、JTはいつも「Feels Alright At ....... 」とコンサート開催地を歌うが、ここではサンパウロと言っているので間違いない。最初は音源のみで聴く機会があり、バックバンドについて推測した。ダン・ダグモアはスティールギター、リー・スクラーはベースの音色と素早い動き、カルロス・ヴェガは
4.「Country Road」のドラミング。コーラス隊の声からアーノルドとローズマリーといった感じだ。またキーボードについては、ビル・ペインほどのアクがなく、同年8月の別音源でのメンバーからジョン・ギルトンと推定したが、今回観た映像および最後のクレジットですべて正しいことが確認できた。1985年1月のJTのブラジル訪問、およびロック・イン・リオにおけるJTのコンサート(B14参照)の経験は、JTの人生観を大きく変えるほどのインパクトがあったという。仕事のプレッシャー、家庭のトラブル、麻薬問題などで悩まされ、自分の不幸を嘆いていたJTは、この体験の後に生き方を変え、その成果が久々のアルバム「That's
Why I'm Here」1985 に始まる新しいイメージに結集したわけだ。本映像はその翌年におけるブラジルでのコンサートということで、その思いが込められたかのような熱気に溢れている。
もともとはカーリーの事を歌った曲で、JTにとって複雑な思いがあるに違いない 1.「There You Are」は、オリジナルの「So though
I never say that I love you I love you Darling I do Carly, I do love you」を、「Darling
I do Darling, I do love you」と歌詞を変えてエモーショナルに歌っている。JTはギター(ヤマハ製)を弾かずに歌に専念する。本映像のほぼすべてでJTの姿(多くはクローズアップ)が映り、バンドメンバーの姿はJTと一緒のシーンでのみ観ることができる。また背景が真っ暗なので、会場の様子がほとんどわからず、オーディエンスの風景もない。1〜2曲の映像についての事であれば、それなりの効果があると思うが、10曲全部で暗がりに浮かぶバンドの姿ばかり見ていると、単調で空間的な閉塞感ばかり感じられ、息苦しささえ覚える。不思議な感じの映像とも言えるけどね。それでも暗闇に浮かぶリー・スクラーの髭もじゃ映像は、視覚的な面白さがある。
2.「Carolina In My Mind」は力強いピアノとスティールギターが聴きもの。3.「Handy Man」のイントロで、エレキギターを弾くダン・ダグモアの姿を見ることができる。本音源の 4.「Country Road」は、JTのギター、ボーカル、そしてバンドの演奏の切れ味が抜群で、特にエンディングにおけるカルロスのドラムスのプレイが爆発的なパワーに溢れていて最高。数あるこの曲のライブパフォーマンスのなかでも最高の出来じゃないかな?チューニングが異なるため、この曲のみマーチンのD-35に持ち替えている。6.「How
Sweet It Is」も、熱狂的な演奏で、JTは爆発的なまでに崩しを入れたワイルドな歌唱で迫る。ジョン・ギルトンのタッチの強いピアノソロが楽しめるが、ステージにおける彼の位置がJTから遠い所らしく、本映像で彼の演奏風景が写るシーンはなく、ドラムセットの背後に僅かにそれらしき顔が見えるだけで可哀想(他のメンバーについては、多かれ少なかれJTと一緒に写っているんだけど.......)。エンディングでは、JTとコーラス隊とのエキサイティングな掛け合いが延々と続き、最高潮になったところでローズマリーが叫びまくる。うーん、素晴らしい..........。ここだけ唯一、JTが入らない彼女だけのクローズアップ・シーンが入る。
7.「Your Smiling Face」も怒涛の演奏。
8.「You've Got A Friend」からは、従来の音源版には入っていなかった曲で、しかも映像で観れるなんてウレシイ!現地でも人気があるようで、オーディエンスの拍手声援が一際大きい。新しい生き方を歌った新曲
9.「That's Why I'm Here」は、JTの歌に深い思いがこめられ、そして後半のブリッジでアーノルドとローズマリーが1節ずつソロで歌うシーンには、人間の絆が感じ取られ感動的だ。ブラジルの事を歌った
10.「Only A Dream In Rio」は、オーディエンスの歓声の中で演奏されるが、編集が入るために途切れ途切れになるのが残念。最後のクレジットが表示されながら、メンバーがステージ前面に並んで挨拶するシーンがあり、そこで初めてジョン・ギルトンの顔を見ることが出来る。
曲間の編集や撮影上の問題はあるが、演奏の熱気は十分に伝わってくる。
[2009年10月]
これまでの音源に対し、8〜10が追加された映像版を観ることができたので、内容変更のうえ、「その他音源」のコーナーから「その他映像」コーナーに移しました。
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