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果物・野菜・食事について

果物

 甘いものが甘くない方がおいしいのなら、果物だって甘くない方がおいしいんじゃない?甘いものの甘味が強いのがおいしくないのなら、果物だって甘味が少ない方がおいしいといことになると思わない?なのに何で誰もそう言わないんだろう。なんで?みんな「果物は甘い方がおいしい」と言う。なぜ甘みの少ない果物をみんな「甘くなくておいしい」とか「上品な甘さ」と言わないんだろう。甘いものは「甘くない方がおいしい」と言っている人は甘くない果物を「甘くなくておいしい」と言ってみろ〜!「上品な甘さ」と言ってみろ〜!

 ま、それは屁理屈だが、果物はなぜ“甘くなければおいしくない”のだろうか。果物というものは甘いのが本来の姿で“甘くておいしいもの”だからだ。甘くない果物はおいしくないのだ。本来“甘くておいしいもの”から甘味を取ってしまったらおいしくないのだ。

 これは“甘いもの”は甘くないとおいしくないという証拠ではないだろうか?天然は別?いや、天然だろうが人工物だろうが、“本来甘いもの”はやっぱり“甘い”方がおいしいのだ。

 ケーキは人工のものとはいえ、甘いのが本来の姿だ。ケーキの甘さというのは天然の果物より甘味が強いかもしれない。でもどんな食べ物にもこの位がちょうどいいという甘さがあるはずで、どの位の甘さがその食べ物に合っているかは食べ物によって違う。ケーキの場合はくだものよりも強い甘さがある時においしいと感じるのではないだろうか。

「甘い」と「おいしい」という言葉

 さて、『お菓子について』ではお菓子の甘さ、砂糖について最近の風潮にさんざん異論を唱えたが、今度は食事についての“甘味”“砂糖”について書いてみようと思う。

 テレビ番組の中でレポーターが何か食べ物の取材に行き、実際に食べてみるという場面をよく見かける。食べてみてなにか感想を言わなきゃならない。その言葉が問題なのだ。最初に発する言葉が「甘いですね〜」というのが実に多いのだ!聞くたびに「またか!」と思ってしまう。たぶん、ただ「おいしい」と言うのでは芸が無いと思って何か違う言葉を言わなければと思ってのことだと思うけど、なんで「甘いですね〜」なのかな〜?それが果物だったら問題無いのだが、その食材がレタスだったり、長ネギだったり、ピーマンだったりすると「え?甘いレタスっておいしいの?」「甘い長ネギっておいしいの?」「甘いピーマンっておいしいの?」と思ってしまう。な〜んかおかしくない?私はそれを聞いたとたんに食欲が無くなってしまう。

 ここで私がひっかかるのは、「甘い」と「おいしい」と同義語のように使われているという点だ。レポーターには「甘いじゃなくて、おいしいの?おいしくないの?」「そのレタス本当に甘いの?なぜ甘みを無理に感じようとするの?」と聞きたくなる。どうも最近はお菓子以外の食べ物において「甘い」と「おいしい」が同義語になっている気がしてならない。

 それから最近の農業の人の中には「ブドウと同じ糖度の長ネギを作ることを目指してる」とか「りんごと同じ糖度のピーマンを目指している」とのたまう人もいる。果たしてそんな果物並に甘い長ネギやピーマンはおいしいのかな〜。果物のように甘いのはくだものに任せておけばいいじゃん!お菓子からは甘みがどんどん削られているのに、なんで野菜を果物並に甘くすることに躍起になってるのかな〜?多くの消費者はそれを求めているってことなのかな〜?私だけがズレているのかな〜?

 みんな本気でお菓子は甘くない方がおいしいと思っていて、野菜は甘い方がおいしいと思っているのかな〜?ねえ、ほんっと〜にそう思ってる?

ファミレス・ファーストフード
 それから、料理。ファミレスやファーストフードなどのメニューは味付けが甘すぎるんじゃないかな〜?ハンバーガーのソースやフライのソース、ナゲットのソースなど、それこそ「お菓子じゃないか?」と思うくらい甘かったりする。マスタードソースとかいっても砂糖入りの超甘いマスタードだったりする。カラシに砂糖入れてどないすんねん?いや、それだけでなくハンバーガーのハンバーグやナゲットの衣自体が既に甘いのだ。家でハンバーグを作るときは砂糖は入れないと思うんだけど……

付属のタレ・わさび
 それから、餃子のタレ。スーパーや全国チェーンのラーメン屋などで餃子を買うとついてくるタレ。原材料を見たことがあるだろうか?餃子本体にもたいてい砂糖が入っているのだが、タレの原材料を見るともっと驚く。

砂糖、水飴、ハチミツ……

え!なんでそんなもん入ってるの!餃子のタレはやっぱり醤油に酢にラー油じゃないの?家でタレを作るとき砂糖やハチミツみんな入れるの?醤油、酢、ラー油だけの方がず〜っとおいしいと思うんだけど……。お刺身についてくるわさびにも首を傾げてしまう。わさびはわさびだけでいいのに人工甘味料なんかが入っていたりする。なんで?

 何で入れる必要のない余計なものを入れるのかな?私にはどーしても理解できない。

ハム・ソーセージ
 
ハムやソーセージの原材料もすごい。原材料欄を見るとびっしりと訳の分からない名前がい〜っぱい書いてある。どの商品を見てもその中に当然のように“砂糖”の文字がある。その他には水飴、ハチミツ……

 どうも砂糖、水飴、ハチミツは今の食材の定番のようだ。「ハチミツ入り」と表に強調してあるものもある。それをうっかり買ったら「甘い」とハッキリ感じるほど甘かった。でも、ハチミツ入りと強調してあるところを見るとそれが売り文句になるということか……。その方がおいしいと感じる人が本当に多いのだろうか……

 ところがイタリアの輸入物の生ハムの原材料を見ると至ってシンプルだ。“豚肉”“塩”としか書いてない。でも日本製の生ハムを見ると普通のハムほどではないが“砂糖”は入っている。塩だけの方がず〜っとおいしいのに。私もそんなに輸入品を食べるわけではないのだが、ヨーロッパの製品は余計な砂糖が入っていないものが多いような気がする。(アメリカ製は甘い)

 イタリア製と日本製のスパゲッティーのトマトソースを比べると結構笑える。イタリア製は“酸味”を強調し、日本製は“酸味をおさえてマイルド”ということを強調してある。イタリア製の方には当然砂糖は入っていない。日本製には入っている。砂糖が入っているから酸味が嫌みな感じがするんだと思うんだけど・・・

 コストの問題で「何かの代わりに何かを入れる」のならまだ分かる。でも、なんでわざわざ余計なものを入れるのだろうか?やっぱり理解できない。

甘いカレーライス
 さて、ここまでくれば察してもらえると思うが、当然“甘口”“辛口”という問題ではない。ラジオなどで「我が家のカレーライス」みたいな特集を組みおたよりを募集すると、チョコレートやらりんごジュースやらジャムなどをぶち込むというのもよく聞く。チョコレートを買ったら一口メモみたいに「チョコレートをカレーに入れるとおいしくなるよ!」等と書いてあったことがある。それが「まろやか」みたいな言われ方をされているけど甘ったるくてしつこいだけじゃん!

 市販のカレールウの原材料を見るとどれも必ず“砂糖”と書いてある。辛口でもしっかりと“砂糖”の甘味があり、辛いけど甘ったるいという味になる。これこそ“下品な甘さ”と言いたくなる。なぜ、砂糖を入れる必要があるの?固形のルウにしてもレトルトにしても、カレーは一昔前より甘くなった気がする。私が甘さに敏感になったのかな〜?
 「○&Bゴー○デンカレー」というのがあるが、今時珍しくあまり甘くないルウで結構気に入っている。砂糖が入っていないわけではないけどそれほど多くないのだろう。

 そういえば以前珍しく砂糖の入っていないカレーのレトルトを見つけたことがある。あまり見たことが無いメーカーのものだったがスパイスの香りがしてとてもおいしいかった。でも何ヶ月後かにお店から姿を消した。やっぱり、甘ったるいカレーの方がおいしいと感じる人が多いのか……。でも、原材料をチェックして買う人もそんなにいないだろうから、売れなかった理由は他にもあったのだろう。目立たなかった、聞いたことがないなど、、、ブランド志向の日本人には聞いたことのないメーカーは不利だろう。

ケーキは甘いのが大好きだ〜!でも余計な甘さのついた食べ物は大嫌いだ〜!


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