Copyright(C)2002-2007 Bordeaux. All rights reserved.

トップへ

悪いのはダイエット

味の逆転の元凶

甘くない甘いもの。甘いドレッシングに甘いつゆ、甘くないジャムに甘い食パン・・・そもそも味の逆転の原因はなんなのだろうか。

私は、元凶はダイエットだと思っている。ダイエット志向が一部の人達だけのものでなく誰にでも当たり前のようになってしまった昨今、甘いものはダイエットの大敵ということで、甘いものから砂糖を減らす、ジャムから砂糖を減らす、それで物足りなくなって、逆に料理の方に多量に砂糖を使うようになり、甘くないジャムの物足りなさを補うために甘いパンが好まれるようになる。

また、ダイエットの敵といえば、油もある。そこで悪者にされるのが、ドレッシングの油。ダイエットブームからノンオイルドレッシングというものが登場し、今ではすっかり定着している。また、ノンオイルとまでいかなくても、オイル3分の1というものもある。しかしこのノンオイルやローオイルドレッシングというのは甘いものが多い。おそらくドレッシングから油を取り除いただけでは味気ないので、それを補うために甘味を付けているのだろう。たしかに、酢、油、塩、こしょうから、油だけを抜かすと酸っぱすぎるしとても食べられたものではない。また、基本のドレッシングは油2に対し、酢が1になっているので、油を3分の1にすると、2:3で酢の方が多くなってしまって、非常に味のバランスが悪くなる。酸っぱいものが好きな私でも、とても酸っぱすぎて食べられない。酸っぱいものが嫌われる一因がここにもあるのではないかと思う。だから、甘味を足し、酢の分量を減らし、水などを入れ味気なさを補うためにいろいろなものを入れているうちにおかしなものが出来上がるのではないかと思う。

また、マーガリンやマヨネーズもカロリー2分の1などというものが登場し出した頃からおいしくないものが増えた。マーガリンやマヨネーズのように油の割合の高い食品のカロリーを半分にするのは容易なことではないだろう。原料の半分以上、特にマーガリンならほとんど、今までの原料と取って代わった何かを使わなければならない。こういったマーガリンは味が無く、パンに塗って焼くと、溶けないのだ。これ一体何で出来ているのだろう?という感じ。また、低カロリー=ヘルシーというイメージもあるが、変な代用品を使った代物は果たして本当にヘルシーなのだろうか???

味は二の次三の次

このようにダイエットというのは、本当に味を崩すと思う。とにかく人はダイエットモードになると、カロリーだけが気になり、味など二の次になってしまうのだ。ここ10年ほどで、味二の次の低カロリー食品がものすごく増えた気がする。

味を二の次にすると、結局気付かないうちにストレスが溜まってくる。人にもよるが、ストレスが溜まると間食や食事量が増える人も多いと思う。私は、特に“ヤケ食い”をしている自覚がなかったが、以前食べたものとその時の気持ちを記録する食事日記をつけてみたらストレスが多いときに間食が増えていることが分かった。見事に連動していた。自覚のない人でもストレスによって間食や食事が増える人は結構いるのではないだろうか。

そう考えると、結局低カロリーのまずいものを食べてストレス溜めるよりも、本来の味のおいしいものを食べて、無駄な間食や無駄なストレス食いをしない方がいいのではないだろうか。カロリーを気にして、味気ないものを食べ、そのストレスで、食事の量が増えて太り、太ることでまたストレスが溜まり食事量が増え、またカロリーを気にして低カロリーのまずいものを食べる、またストレスが溜まり・・・という悪循環だ。結局私は、あまりカロリーを気にせず、好きなものを食べるようになったことでダイエット地獄から抜けることが出来た。もっとも食事より“お菓子”が好き、食事の代わりにお菓子が食べたいというくらいお菓子が好きで偏食な人は、そういうわけにはいかないだろうが・・・。


トップへ