2004年に見た映画、ビデオなどの感想その1(おもいっきりネタバレしていますのでご注意ください)

今までの感想へ

作 品 名監 督・キャストあらすじと感 想
誰にでも秘密があるチャン・ヒョンス監督

イ・ビョンホン
チェ・ジウ
チュ・サンミ
キム・ヒョンジン
チョン・ジェヒョン
まったく現在の韓流ブームには乗っていないGattaは・・・まず、今の異常な状態を初めて体験しました。(苦笑)
今年の初めの頃に見た「ラブストーリー」のときは、まだそんなでもなかったはず・・・
先月見た「オールドボーイ」だってこんなことは無かった・・・
チェ・ミンシクだって、ユ・ジテだって騒いでもいいんじゃないの?と逆に思ってしまうくらいだ・・・
それくらい・・・イ・ビョンホンの人気は地方でも凄い・・・
しかも、年齢層が高い・・・
親子連れで来てる方たちは、娘さんが高校生くらいかな?大学生くらいかな?といった感じですが・・・その娘さんたちを除けば・・・確実に自分は若いと思える年齢層です(苦笑)
ポスターやらカレンダーやらの関連グッズを買い求める人々・・・(何だか傍観者と化している)
映画館もこの手の映画を上映すれば稼げる!と思うのではないだろうか?(謎)
グッズだけでも・・・カレンダーだけでも・・・何か凄いことになってそうだ・・・
まるっきり、この人気を理解できない私・・・(汗)
今回のイ・ビョンホンは新庄にしか見えないのだが・・・(ああ、苦情がいっぱいやってきそうだ・・・)
と、韓流ブーム恐るべし!を体験したのでした。(オイオイ映画じゃないだろ??)
私の前の列に並んだのは、確実に50代以上の女性達・・・
男性は唯一無理矢理連れてこられた感じのする夫婦でいらっしゃったこちらも50代の方たち。
何より困ったのが・・・おしゃべり・・・
予告編はまぁ仕方ないかとも思ったのですが・・・・
笑いが起こるのも自然だし別に嫌だとは感じないのですが・・・
一々、イ・ビョンホンのアップで「カッコイイィ〜〜!!」とか騒がれて・・・(汗)
家庭でビデオとか見てるのなら構いませんが、映画館では普通に静かに見たい人だっているんです。(涙)
さらに、一々声を出しての確認をお互いに始める・・・・
判らなかったら、もう一度見ればいいのでは??と思ったり・・・段々冷めていく自分を感じていました・・・
もちろん、全ての劇場でそんなことが行われているなんて思わないんですけど・・・
最低限、周りのことも考えてみてほしいと思うのでした。
「僕カノ」とかもこんな状況になるのだろうか・・・(怖)



さて、こんな状態で感想といっても秘密は語れないだろうし・・・
ある意味、イ・ビョンホンはオイシイとこ取りです。
で、3姉妹は、3姉妹ともハッピーエンドですし・・・、次女のチェ・ジウが主役のように言われるのもそうなんだろうなと思えますが、三女のキム・ヒョジンが小悪魔っぽくて、それでいて大人になりきれていない心を抱えていて、そんな彼女が可愛かったです。
それ以上に・・・個人的には、チョン・ジェヒョンに注目(笑)
イ・ビョンホン演じるチェ・スヒョンを兄貴として尊敬(?)し、恋愛の師として仰ぐ三姉妹の弟役。
イ・ビョンホンの微笑みに全女性が虜となる中、男性までもが??と思わせる、チョン・ジェヒョンのニッコリ笑顔。
いや・・・・まさか・・・・そんな・・・・と自分がホモに目覚めてしまうのか?と一瞬だけ苦悩する、彼とかかなりツボでした。
ご家族全員とやっちゃってしまう男ということでは・・・パゾリーニ監督の「テオレマ」のテレンス・スタンプ様が思い浮かびますが・・・
全く違います。
「テオレマ」の場合は、テレンス・スタンプ様によって、家族が崩壊しますが、こちらはイ・ビョンホンによって、家族がハッピーになりますので・・・
比べること自体間違っていますが(苦笑)
個人的には、やっぱりイ・ビョンホンより、テレンス・スタンプ様だと思うのでした。(苦笑)
ただ、役割的にはこの二人は、近い気もするんですけどね・・・(ってこれってネタばれか???)
持って行き方が全く違うんですが・・・
そう考えて比較すると・・・弱いです、イ・ビョンホン。
まぁパゾリーニの世界とチャン・ヒョンス監督が描いているラブコメを一緒にするのがムリがあるのですけどね・・・(苦笑)
それでも、韓国スターは大人気だと、客観的に思うのでした。
Gattaは・・・ついていけない気がします・・・(大汗)
オールド・ボーイパク・チャヌク監督

チェ・ミンシク
ユ・ジテ
カン・ヘジョン
チ・デハン
オ・ダルス
こちらもカンヌ受賞作品。
チェ・ミンシクを「シュリ」で見たときは、西岡徳馬さんに似ていると正直思っていたのですが、今回の作品では、アングルによってゲイリー・オールドマンだと思いました。(オイオイ)
他人に思いもかけない、本人もまるっきり知らないようなことで恨まれること・・・あるかもしれません・・・
これって、ある意味、どんなホラーよりも怖いかもしれない。
自分がやったことで、ちゃんと覚えていて、ひょっとしたら恨まれるかもっていう意識があればまだしも・・・まるで身に覚えの無いことで・・・ってなると怖いです。
そして、言われてみて初めて・・・・あっ・・・ってなると・・・(汗)
忘れてることなんて多いですしね・・・
自分と同じ考えの人ばっかりってわけじゃない
理不尽に思えるけれど・・・この始まりは、結構重いテーマだったりしますよね・・・


復讐に生きる男たち。
ネタバレしてからじゃないと書けないことも多くて・・・どうしようかと思ったり(汗)



酒を飲んで暴れてしまうのが玉に瑕?のチェ・ミンシク演じるオ・デス
彼は今日もまた飲んだ暮れ、警察の厄介になっていた。
チ・デハン演じる友人に助けられ・・・電話ボックスから家に電話をして・・・
その後・・・彼の消息は途絶えた・・・
彼が気付いたときはホテルの1室かと思える部屋だが・・・扉も窓も開かない・・・
監禁されてしまったのだ。
何かの間違いでは?と思ったが・・・・
すぐに開放される・・・はず・・・
外界の情報を得ようとしたら・・・テレビしかない。
テレビから流れるニュースで、自分の家族が殺され、しかも犯人は自分のように扱われている。
・・・全く身の潔白を証明することも出来ず、監禁生活が続く。
外界との繋がりは、運ばれてくる食事だけ。
その食事は餃子・・・
一体、誰が何の目的で???
彼は懺悔記録を書いてみたものの、ここまでされる覚えはまるっきりなかった。
身体を鍛え抜き、ここから抜け出してやる!とショーシャンクのように(オイオイ)壁にちょっとずつ穴をあけて、やっと外へ??と見たものは・・・飛び降りたら死ぬだろ?と思われる高さだった(汗)
そんな監禁生活が15年続いたある日・・・
彼が目覚めると、トランクの中・・・開けてみれば・・・草原の中。
解放された・・・
しかし、なぜ俺は監禁されていたんだ?



彼は監禁した人物を探そうとする。なぜ俺を?
復讐のため・・・
だが・・・復讐を果たした後も、自分は、自分を取り戻すことができるのだろうか?





彼を監禁した人物もまた、復讐を行っていた。
監禁が目的ではない、解放した後の彼の人生こそが、自分にとっての復讐の始まり。
ユ・ジテ演じるイ・ウジンは、それまでの彼の演じてきた人の良さそうな役柄とはまるっきり別人。
いい人に見えるからこそ、その笑い一つが恐怖をかきたてる。
彼の目的はただ一つ、オ・デスの破滅。
人間としての尊厳そのものを奪い取ること。



「俺は動物にも劣る人間だが、生きる権利はあるんじゃないか?」
解放されて始めて出会った自殺しようとしている男が目の前のオ・デスに残す言葉。
それは、最後に自分に跳ね返ってくる。







ここからはネタバレしています!!ご覧になっていない方は読んではいけません!!






そもそも復讐を始めたのは、彼女を忘れることができないから・・・
でもいつの間にか目的は変わっていたように思える。
オ・デスに対するすさまじいまでのストーカー行為。
復讐する相手に、一番に見ていて欲しいのは自分。
ある種の愛憎さえ見える。
俺のことを知らないなんて言わせない!
俺の大切だった彼女のことを知らないなんて言わせない!
彼が仕掛けた罠は、オ・デスの身体と心を蝕んでいく。
お前の言わなければ、彼女だって・・・彼女だって・・・死なずにすんだんだ!
俺たちは本当に愛し合っていた・・・禁断であったとしても・・・だが、お前はどうだ?


唯一のオアシスであった彼女ですら、最初から彼の仕掛けた罠だった・・・
それでも、彼女を守れるのであれば、何でもする!犬にだってなれる!
ラストシーンの直前の二人のやり取りは、男と男の戦い。
精神的なバトル。
彼女には知らせないでほしい・・・あの箱はパンドラの箱・・・開けてはならない!



ラスト・・・雪の中でオ・デスを抱きしめるミド。
復讐の先の涙がとても印象的でした。



知らないところで恨まれていること・・・ありそうだな・・・たくさん・・・と思うのは、人間なら誰でもって気がします。(ってGattaだけ??)
2046ウォン・カーウァイ監督

トニー・レオン
木村拓哉
チャン・ツィイー
フェイ・ウォン
カリーナ・ラウ
コン・リー
チャン・チェン
カンヌ映画祭に出品されたときとは、内容が変わっているらしい・・・
さてさて、この作品なのですが・・・ご近所の劇場では「笑いの大学」との入れ替えになっていて・・・SMAP特集になっているのか???と思ったりしたのですが・・・
「笑いの大学」と「2046」を見に行っている客層は微妙に違う(笑)
しかし、「2046」ではなく「笑いの大学」を選んだ方が良かったんじゃないか?と思う人々も・・・明らかに小学生のお子様連れのお母さん。
お母さんは大丈夫でも・・・いくら高学年とはいえ・・・ちょっと問題ありなんでは??
更に劇場でトラブル発生(苦笑)
上映1時間くらいのところで・・・・映像が途切れ、音声のみになり、場内に明かりが灯り、さらに、BGMまで流れ出す始末・・・・
どの位の時間だったかも・・・結構長くて・・・金返して!って言いたかった。
最初、ウォン・カーウァイの演出?って冗談で思ってしまったが・・・そんなバカなことはやらないでしょ?となり・・・
中断されてしまったので、しかもいつ復帰するかも判らない状態で取り残され・・・
トイレ休憩になってしまいました(苦笑)
ここはイタリアの劇場か??(笑)
で、トイレで中学生二人組みの女の子たち・・・・
「どこが面白いのかなぁ?判んない・・・」
「眠いよね・・・」
「帰ろうかなぁ・・・」
そう、この二人1時間見終わったところで帰っていきました。(汗)
この話・・・キムタクだけ目当てで来てしまった人たちは・・・多分帰りたいとか眠たいと思った人が多数なんじゃないかと思ってしまいました。(汗)



で、私は、結構面白かったんですよね(笑)
60年代から未来に向けて・・・・
未来、列車、目的地の2046
まるで銀河鉄道999のようで・・・メーテルやら車掌さんが出てくるんじゃないかと思ったり、実は2046では機械の身体がもらえるとか・・・・って思ったりしましたが、
そんなことはありません。(汗)



花様年華から・・・・その後のお話。
トニー・レオン演じるチャウのその後・・・
アノ頃とは変わってしまい・・・それでも彼女のことを忘れることが出来ない・・・
木の穴に語りかけるヒミツは・・・・今は形を変えて・・・小説の中で語りかける。
花様年華の流れから、マギー・チャンが出演していましたが、今回のこの役はコン・リー
彼女とのことを繰り返し思い出すチャウ。


2046の隣の部屋2047から見た2046の住人達。
その中の一人がチャン・ツィイー演じる、バイ・リン
彼女は最初は手玉に取ったつもりが、どんどんチャウに溺れていく女性。
最後まで振り向いては貰えない彼を恋い続ける・・・・



そして、最初殺し屋役とか言っていたのに・・・全く違うキムタク
小説の中でのチャウの投影の姿のはずが・・・
実は、一番チャウがなりたかった人物。
宿屋・・・Oriental Hotelの娘フェイ・ウォンと恋仲になるが、日本人であるがゆえに反対される。
フェイ・ウォンの登場のシーンは印象的。
ヒールの靴がダンスしている、口ずさむのは・・・日本語。
連れてってよ、連れて行ってください。行きたいの、行きたいです。行こうよ・・・
行きたいです。
全て、彼に対しての返事・・・・
でも彼女は一人でそれを口ずさむだけで、彼に向かって言ったことはないのだ・・・
CMでおなじみの「俺と一緒に行かないか?」の答え・・・・
でも彼女は言えなかった・・・
そんな二人のやりとりを垣間見てしまった。
父親を説得しようと試みる日本人、だが失敗。
そんな様子も見てしまったチャウ。


この二人こそ、2046への誘い手となった・・・・
小説の中の主人公になりたかったチャウ
だけど、実は誰よりも現実の世界の彼になりたかったのではないかという思い。
彼は日本に帰ってしまうが・・・手紙は何度もやってくる。
その手紙が印象的。
太宰なのです・・・しかも斜陽の一節がラブレターとなっているのです・・・
ここではキムタクの姿ではなく語りだけでフェイ・ウォンに愛を伝えるのですが、このシーン結構好きだったりします。
結局60年代のこの時代で、キムタクとフェイ・ウォンは最後には、反対していた父親まで日本に行こうとしてたりして・・・(笑)


そんな二人を見てしまったからこそ、チャウの中では彼に対しての思いが深くなっていったような・・・
ある意味、ブエノスアイレス的な部分を見てしまいました(オイオイ)
事実、トニー・レオンとキムタクの絡みは結構見てみたいと思ったりして・・・(^^)
そして、このお話のキーワードは2046だけではなく、12月24日
クリスマス・イブが色々な場面で出会いを誘う。
いろんな年月を経て・・・・
って、まさにこの映画もそんな感じの撮影ですよね(笑)


今、スマステーションで「2046」特集みたいなのをやっています。
キムタクのロングインタビューも流れています。
「俺と一緒に行かないか?」このフレーズが耳に残り続ける作品でした。
カレンダー・ガールズナイジェル・コール監督
ヘレン・ミレン
ジュリー・ウォルターズ
ベネロープ・ウィルトン
アネット・クロスビー
シーリア・イムリー
リンダ・バセット
シアラン・ハインズ
ジョン・アルダートン
フィリップ・グレニスター
実話を元にした映画は色々あるけれど、このお話は英国らしいと思いました。
フル・モンティーの女性版という言われ方もされたりしてましたが、
フル・モンティーが町おこしのお話ならば、こちらは病院へ寄付することを目的に始まったお話。
愛する夫を亡くした妻が、そしてその友達が、夫の言葉をベースに輝いていきます。
本当に笑える部分が多いんですが・・・
劇場は自分より上の年齢の女性と、唯一、その女性達の子供世代(?)と思われる青年1名、後は同年代くらいの男性1名、年配の男性1名という・・・・要するに若い女性は皆無という状態でした(大汗)
でも、この話面白いんですけどね(笑)
テーマを聞いたら、何だか平凡な主婦がカレンダー作る話なんて・・・ってなりそうなんですが・・・
日常だからこそ、面白かったりするんですよね。



木曜日、婦人会の会合が開かれる。
イギリスの田舎のこの町で、彼女達は集まって何しているの?
今日は、なにやら訳の判らないステキ(?)な敷物のお話らしい。
要するに婦人会の活動をサポートしてくださっているスポンサーさんとか、あるいは、是非婦人会でお話したいわ!という人がやってきて、お話をするのだ。
玄関マットだけじゃなくて良かったわ・・・とホッとしたりして・・・
まぁね、玄関マットについて色々語られてもねぇ?(苦笑)
そんな感じで、今日は・・・ブロッコリーについてだった・・・
さすがに、このテーマじゃ・・・居眠りする人多数・・・
話す人選ばないのかよ!って感じですが・・・(苦笑)
こんな話されるくらいなら、うちの夫の方がいいんじゃないの?って思ったのはジュリー・ウォルターズ演じるアニー。
彼女の夫は国立公園で働いていたこともあり、植物、花々を育てるのが趣味なのだ。
今日も、ビニールハウスの中で種を植えたりしている。
そんな夫に、是非講演を!と言ったりしたが、
「俺なんかより他にいるだろ?」と相手にしてもらえない。
また木曜日がやってきた。
本日のお題は・・・来年のカレンダーだ。
「教会にしましょう」と無難な案が出るが・・・そんなので売れるのか?って感じだ(汗)



そんなある日、旅に行くかのような姿の夫。
「どうしたの?」
そう・・・彼は旅行に行くわけではなかった・・・病院へ・・・入院するための支度だった。
友人のヘレン・ミレン演じるクリスは心配して、アニーに付き添う。
「大丈夫よ」とは言ったが・・・
「・・・白血病なの・・・」



病院で、看病する彼女に、婦人会のバザーの準備なんて時間はなかった!(苦笑)
でもそんなことに気付いたのは当日で・・・(汗)
しかし、さすが、クリス!友達の窮地を助けたケーキ。
「一体どうしたの?クリス、あなたが焼いたの?」
「私だって主婦よ!」
「・・・・・」
「スーパーで買ってきたの!」
「・・・・・」
そのケーキが賞を受賞してしまったり・・・ケーキの作り方の秘訣を尋ねられたりしたが、クリスは口の上手さでかわしてしまった(笑)
このバザーに元になったお二人がライバルの婦人会として出ているのも面白いですね。



夫に付き添っている理学療法士のローレンスは、カメラが趣味。
写真を頼むなら、学生なら何だって撮ってくれるよとアドバイスをくれたりする。
そんな中、夫の容態が悪くなっていく。
「以前、婦人会でのスピーチを頼まれていただろ?もう時間が無い。」とドライブ中の車中でメモ書きを見ながら語りかける。
「この地上で最も命を謳歌しているのはヒマワリだ。日が昇っている間、花は天空の太陽を追って向きを変える。まるで日光の受信アンテナ。日差しがどこにあろうと、どんなに弱くても懸命に探し出す花だ。実に素晴らしい特性。私はこの花に学びたい。」



夫の棺の上に添えられたのは・・・ヒマワリだった。




夫を亡くしたアニーのため、そして、自分が病院で座ったソファーを思い出し、あの病院には絶対ソファーが必要よ!と思ってしまったクリス(苦笑)
しかし、インテリアショップで見つけたソファーのお値段は・・・・教会のカレンダーがもたらす収益では・・・全く買えそうのない代物だった・・・



そんなとき、息子に付き合って行ったバイクショップで見つけたヌードカレンダー。
「あれもらっていい?」とクリスが尋ねる。
母さんが変だ・・・絶対変だ!と思い始める息子。
そう、クリスは・・・ヌードカレンダーなら売れるんじゃない?って思ってしまったのだ。
そして、周りを巻き込み、ハチャメチャのヌードカレンダー作りが始まるのだ。
カレンダー作りに夢中のあまり、家庭のことを疎かにしてしまうクリスとか、そんな母を疎ましく思う息子、そんな妻を温かく見守り続ける夫とか・・・
町に大挙して押し寄せるマスコミだったり、スキャンダルな内容のタブロイド新聞が出たり、果ては、ハリウッドまでファーストクラスにスイートルームの高待遇で、ご招待されたりします。
このシーンで、アニーがクリスに言うセリフ。
このセリフが面白いんですよね。
「あなたが、カレンダーを成功させたんじゃない!カレンダーがあなたを成功させたのよ!」と
そう、だから周りに踊らされるな!と。
本来の目的は、あくまでも病院への寄贈だったじゃないか!寄付だったはず。
自分達がスターになることじゃない・・・
このシーンは、ウエストサイド物語の、あのシーンの舞台で、たった二人っきりの閑散とした感じで、バスタオル一枚の二人で描かれるのですが、一番印象に残っています。
そして、もう一つ!この映画を見に行って、まさか???の驚きです!
逆に、ファンの人たちがこの映画を見るとは思わない作品だとでも思われたのか??(謎)
対称的な人たちが出てますよ。ハリウッドで出会った自分達とは全く違う世界の人たちの代表として描かれていたのですけど・・・
出演したいきさつは、白血病に対しての思いがあったからかなと思ったりもしました。
で、誰が出ていたかですって?驚きましたよマジで(汗)
私は、初来日公演見てるんですよ(笑)
でもって、チケット取れなくて・・・・電話つながらなくって・・・10時の予約開始から、やっと1時前になってつながって・・・S席完売!A席しか残っていない状態で行った、今はその劇場はないですが・・・(大汗)
その人たちは・・・ANTHRAX・・・・
スコットが一番に目に付きましたね・・・何でこんなところに!とマジで驚きました。
そんな、思いもかけないゲスト(?)から、とても楽しめた作品でした。
平凡な主婦の映画?いえいえ、とっても面白いヒューマンコメディーです。
トスカーナの休日オードリー・ウェルズ監督
ダイアン・レイン
サンドラ・オー
リンゼイ・ダンカン
ラウル・ボヴァ
ヴィンセント・・リオッタ
パヴェル・シャイダ
イタリア、トスカーナ地方はある意味、アメリカ人だけじゃなくって、ヨーロッパの人や、日本人にとっても憧れのイタリアをイメージする場所なのではないだろうか?
陽気なイタリアン、女性と見れば口説くのは常識!という感じがピッタリのイタリア男性。
明るい太陽の下、イタリアに憧れたアメリカ女性の物語。
というより、ハーレクインロマンスのような世界でした(笑)
よって、元々とは違うけど、想像した形とは違うけど・・・ハッピーエンドです。(笑)


いまどきの、リフォームブームと相俟って?女性の心を惹きつける要素の集まった作品だと思いました。
お約束のカッコイイ男性と、カワイイ男性と、キュートな男性が揃っています。(笑)


典型的アメリカ人の女性を演じるダイアン・レイン
自由、で奔放で・・・でもそのくせ、ひとりぼっちは大嫌い!
彼女の人生を導く役割のリンゼイ・ダンカン演じるキャサリンがイイです。
最初の登場シーンが、市場の中なのですが、黒のドレスに、黒の帽子・・・
綺麗なプラチナブロンドが印象的な美しい彼女の姿を追ってダイアン・レインが町をさまようシーンは印象的です。
女性にとって女性がファムファタール(運命の女)であるのか?
しかし、このキャサリンもどこか孤独で、そうでありながら、それを楽しみ、謳歌しているんです。
ダイアン・レインよりも、彼女に惹かれました。
そして、もう一人、ダイアン・レインを支え続ける男性として、ヴィンセント・リオッタが演じるマルティニ
妻も子もいるから、これ以上は・・・と一線を引きながら、それでも心配して、彼女を支え続ける。
彼がいたからこそ、彼女はイタリアのあの家で暮らすことができたんだと思います。
そして、最後の方のシーンで、
「あなたの、夢が叶いましたね」と言うところがステキでした。
形はまるで違いますけど(汗)



食事の風景も、美味しそうで・・・
イタリア料理は最高!!って思ってしまいますね(笑)
それ以上に、ジェラートが美味しそう。
キャサリンはジェラートに思い出があって、バニラのジェラートを大事に舐めているんですよね。
そのエピソードがフェフェ(フェデリコ・フェリーニ)に昔スカウトされたっていうので、そこがまたツボになったりしました。
後半のシーンでは「甘い生活」の1シーンを演じるキャサリン。
そして、ダイアン・レインが演じるフランシスと話をするシーンで、
「私が一番好きな映画の主人公を当ててみて。カリビアよ」
これこそまさに、キャサリンそのものという感じがしました。


もう一人のキーマンは、トスカーナではなく南の人。
ナポリよりも更に南のポジターノの人。
かなりの遠距離恋愛です(汗)
Gattaのイメージだと、トスカーナは大地と森といった感じで、ポジターノは海。
名物だって肉と魚で対称的な気がします。
そのポジターノでフランチェスかが差し出されたのはレモンのお酒。
これ、甘いんですよね。
Gatta的にはこのままストレートで飲むよりは、炭酸とか水とかで割った方が飲みやすくていいと思います。
そのままは・・・ちょっとクドイ気が・・・
まぁ、好みもありますが・・・カルピス原液とまでは言わないけれど、アルコールと言うよりも砂糖が強いです。甘みが・・・かなりきますので・・・(大汗)



トスカーナの風景は、結構心癒されます。
それ以上に、この場所で、ハーレクイン的なお話はピッタリ嵌ってしまうと思いました。
ヴァン・ヘルシングスティーヴン・ソマーズ監督
ヒュー・ジャックマン
ケイト・ベッキンセール
ウィル・ケンプ
リチャード・ロクスバーグ
デヴィット・ウェンハム
シュラー・ヘンズリー
エレーナ・アヤナ
シルヴィア・コロカ
ジョージー・マラン
ケヴィン・J・オコナー
どうもケイト・ベッキンセールが苦手なのですが・・・(大汗)
モンスターモノ、特に吸血鬼と狼男は好きなので(オイオイ)見に行きました。
ヒュー・ジャックマンの変身モノ(?)も好きです。
「X−マン」とか・・・


ケイト・ベッキンセールがなぜ苦手かと言うと・・・アップになるたびに・・・叶恭子に見えてしまうのです(大汗)
ああ、ダメだ・・・拒否反応が・・・となってしまうので、個人的には別な女優さんで見たかったです。(ファンの方すみません・・・)



お話の方はとても面白かったです。
「鋼の錬金術師」と重なって見えたりして(大汗)
「ヴァン・ヘルシング」が世界的に受けるのであれば、「ハガレン」だって受けるかもとか思ってしまいました(大汗)
よって、感想を二つに分けます(苦笑)
通常バージョンとハガレンバージョンです。





通常バージョン



ヒュー・ジャックマン主演ということで、モンスターなら狼男さんだろうと初めから思い込んでいました(苦笑)
吸血鬼は耽美な色男が似合うと思いますが、今回の吸血鬼さんはリチャード・ロクスバーグ。悪役が多い役者さんですが、黙って立っているシーンとか、ダンスシーンの彼は色っぽいです。
ある意味、「ヴァン・ヘルシング」はハンサムさんをたくさん楽しめる作品かもしれません。
狼男さんになってしまうウィル・ケンプもカッコイイですし、
そして、「ロード・オブ・ザ・リング」のファラミアのときとは全く違って、一番人間らしい(?)オタオタしながら、ヒュー・ジャックマンについていくカールを演じるデヴィッド・ウェンハム
この4人だけでも、充分楽しめますよ。(間違ってます)
さらに、個人的にはフランケンシュタインのシュラー・ヘンズリーが良かったです。
オープニング、フランケンシュタイン博士に作られたシュラー・ヘンズリーが、作ってくれた父であるフランケンシュタイン博士を抱きかかえ、バンパイア、ドラキュラ伯爵から逃げるシーンとか結構好きです。


お尋ね者、ヴァン・ヘルシング、映画での最初の仕事は「ジキル・ハイド博士」
二重人格の彼を、怪物(モンスター)として描いているのは興味深かったです。
この彼との戦いに勝利し・・・更に殺人犯としての罪が加わるが・・・彼が向かった先は・・・バチカン。
自分の罪を悔いるため、反省の言葉を口にするが・・・
実は、「ジキル・ハイド」殺し(?)を命じたのはバチカンだった。
この時点で・・・ヴァン・ヘルシング=殺し屋=・・・ディーン・リーガルと思ってしまったのはGattaだけでしょうね(苦笑)
河惚さんのコミック「ツーリング・エクスプレス」にまさに枢機卿に頼まれて殺しを行うディーンのお話があるもので・・・重なってしまいました(大汗)
しかし、そんなことは口外できるはずもなく・・・またもや次の仕事を依頼されてしまった。
彼には記憶がない・・・
唯一身に着けていた指輪は・・・ドラクリアの紋章。
次の仕事はドラキュラハンターだ。



そこで出会ったのは、叶恭子(オイオイ)
どうやら、昔からバンパイアと闘っているのだが・・・勝てない。
殺しの助っ人ヒュー・ジャックマンとお供のデヴィットの登場。
でもあまり歓迎はされない。
早速、こうもりの羽をつけたバンパイアのお嬢様(?)方にお出迎えされてしまうが・・・教会の聖水で一人を撃退!
生まれて初めてバンパイアが死ぬ様を見た村人は・・・バンパイアの復讐を恐れた。
ここから、ヒュー・ジャックマンVSリチャード・ロクスバーグの図が展開される。
私の中での吸血鬼像は、美しく、苦悩に満ちているという感じなのですが、
悩んではいるものの、どこか違うのです・・・空虚さが・・・
アン・ライスの描くバンパイアの方が好きかも・・・と思ってしまいます(大汗)
個人的には、このお話の中で一番面白かったのはバンパイアより、狼男より・・・フランケンです。
こうやって書いていると・・・怪物くんまで登場しそうだ・・・(大汗)
怪物ランドのプリンスは登場しませんでしたが(するかよ!)
フランケンはいいヤツです。(オイオイ)
いやぁ・・・ウガウガとしか言わないわけでもありません。(オイオイ)
自分が創造された意味を知っているし、それをやりたいわけでもない。
ただ、ひっそりと暮らしたいだけなのに・・・
何だか、彼の姿、特にラストのシーンは・・・ヘルツォークの作品をちょっと思い出したりして(苦笑)
だから、彼が結構好きなのかもしれないとか思ったり・・・
個人的にはツボの作品でした。





ハガレンバージョン






見終わって、何てハガレンに似ているのだろうと思ってしまいました。
特にドラキュラ伯爵がダンテに見え、フランケンがアルに見えました。
等価交換・・・それがウィル・ケンプの姿に重なってみえたりして・・・
もちろん、自分が生き続けるために、フランケンを求めたわけではないけれど、
フランケン=賢者の石=アルに見えたのは、彼の力があってこそ、バンパイアの子孫が繁栄する。
賢者の石で作られるホムンクルスに思えてしまいました。
ホムンクルスが人間になりたくて人間を襲う、賢者の石のために
一方、バンパイアが血を求めて人を襲う。
記憶に苦しむホムンクルスの姿と記憶を捨て去るヴァン・ヘルシング
神の左に位置する者、そして光のホーエンハイム
何だか、どことなくテーマが似ているような気がして、どこかで比較しながら、重ね合わせながら見てしまいました。
そういう意味でも、印象的な作品でした。
幸せになるためのイタリア語講座ロネ・シェルフィグ監督
アンダース・W・ベアテルセン
アネッテ・ストゥーベルベック
ピーター・ガンツェラー
アン・エレオノーラ
ラース・コールンド
サラ・インドリオ・イェンセン
ずっと見たかった作品がレンタル開始になり見ることが出来ました。
「太陽の誘い」などの大人の不器用な恋愛模様が好きな方にはお薦めの作品です。
6名の男女が中心に織り成す不器用な愛の形。

コペンハーゲンのとある町にやってきた牧師。妻を亡くしたばかりで、知り合いもいないこの町は、彼にとっては一時を過ごす場所だった。
今いる牧師の代わりを務めるのだが・・・
その牧師は牧師館に居座り続け、出て行く様子はなかった。
司教は彼をクビにし、新しい牧師を迎えたかったのだが、取りあえずの代理牧師としてアンドレアスはやってきた。
そんな状況のため、長居するつもりはなかったのだが、牧師館には前の牧師が居座り続けているので仕方なくホテル住まいとなる。
ホテルに着くと迎えてくれたホテルマン、ヨーゲンは人当たりが良い、人の良さそうな男だった。
「荷物も運びますよ」と気さくに応じるヨーゲンに
「荷物は車の中だ。黒のマセラッティ」
「e una macchina italiana. Mi chiamo Yogen」
とイタリア語で返すヨーゲン。
そう、彼はイタリア語初級講座に通っているのだ。


このヨーゲン役の男優さんはデンマークではセクシーな男優No.1らしいのですが、この役ではそんな風には見えません(汗)
むしろ、好感の持てる男性といった感じです。(汗)



ヨーゲンの薦めで髪を切りに行くことにするアンドレアス。
その美容師カーレンはアルコール依存症の母親に手を焼いていた。
入院している病院を抜け出し、今日も店にやってきて、金をせびる。
「アルコールを買ってはダメ!」と念を押し、金を持たせるカーレン。
病院へ行ってみれば、ベッドから降りてうずくまっている母。
風呂に行きシャワーで身体を洗いながら、着替えさせるカーレン。
母の看病に疲れきっているカーレンだった。



一方、ヨーゲンは上司からレストランの支配人をクビにするように命じられるが、その支配人ハル・フィンはヨーゲンの友達で、中々そのことを伝えることができない。
本日もレストランへ向かうのだが・・・



そのハル・フィンは、元サッカー選手でユベントスに憧れ、イタリア語を習得。
今もイタリア語初級講座に通っている。
レストランにはイタリア人の女性ジュリアが働いている。
実は彼女は密かにヨーゲンのことが気になっているのだった。


ヨーゲンはクビのことを切り出せず・・・遂には自分の身の上、いえ身の下?話をし、相談する。
「4年も女性を抱いていない」
「・・・・おっ勃てろ!」
・・・・いや・・・できないから困ってるんだけど・・・とも言い切れないヨーゲンであった。
そんなヨーゲンに
「頑張って」と小さく励ますジュリアだった。
そんな風に美女に言われれば、気にならないわけがない。
随分年下の美女が気になり始めるヨーゲンだった。



そして6人目は、不器用な女性オリンピア。
パン屋さんで働いているのだが、パンを落としたりと失敗ばかり。
偏屈な父親との二人暮らしなのだが、母親が歌手になると言って出て行ったきりなのだ。
その母がイタリア人だと聞き、イタリア語を学びたいと、父に初めて歯向かって、イタリア語初級講座に通い始めるのだ。
そんな、オリンピアが初めてイタリア語初級講座に出かけたその日、急な発作でイタリア語講師が倒れてしまう。
この日はヨーゲンに誘われアンドレアスもやってきていた。
定員割れの講座で、イタリア語講師がいなくなったら・・・??


それでも講座に脚を運ぶのだが・・・講師がいない・・・


もう講座はないかもしれない・・・と、何をやってもダメだと思うオリンピアは父親に愚痴を言うが・・・父親の反応がない・・・。父は冷たくなっていた。


牧師であるアンドレアスはオリンピアの力になろうとするが、結婚式と間違えてやってきた出席者たち・・・その彼らが去ったら、お葬式にいたのは彼女だけだった。


ハルはヨーゲンに言われて髪を切るためにカーレンの店を訪れる。
ハルはカーレンに惹かれていた。
カーレンもまたハルに惹かれていく。
しかし、母親がまたもややってきて、髪をぬらしただけの状態で待たされ、ハルは店を出て行く。
そうこうするうち、母の容態も悪化し、痛みを止めるためモルヒネを増やして欲しいと頼む。
もちろん法律では禁じられているのだが、カーレンは見ていられなくて、法律を犯してしまう。
そして、母は亡くなった。



ハルは遂にクビを言い渡されるが、同じイタリア語講座の受講生の一人から、講師になってほしいと持ちかけられる。



カーレンの母の葬儀のとき、オリンピアの姿も・・・
オリンピアは父の葬儀のときのことを思い出し
「間違いじゃないですか?」と尋ねる。
カーレンも間違いかもと思ったのだが、看護婦の女性が
「実は、オリンピアはあなたの妹なの。」と衝撃(?)の事実を伝えられる。
そう、オリンピアの母はイタリア人でもなければ歌手でもなく、同じ町に暮らしていたのだ。
アルコール依存症であった母の胎内にいたオリンピアはその後遺症で単純なことですら上手くできないのだった。
オリンピアとカーレンは母の葬儀の後、お互いに心を通い合わせていく。
そして、イタリア語講座に行くと・・・講師としてハルがいた。



ヨーゲンとジュリア、カーレンとハル、アンドレアスとオリンピアのカップルはどうなっていくのか?



後半でクビを言い渡されている牧師が「神なんかいるものか!私が妻を亡くしたとき、神は何をしてくれたというんだ!」と悲観的に叫ぶのだが、アンドレアス自身もそんな牧師なんかよりも最近妻を亡くしたばかりなのだ。
それでも神を信じる気持ちを大事にしているアンドレアス。
この二人の対比が何とも言えず、印象的でした。
あんた以上に妻を亡くしたことを悲しんでいるのは俺だ!と叫びたかったようにも思える。
この彼との対決により、牧師館を去っていく牧師。
アンドレアスはこの地にとどまるのか?去っていくのか?



不器用な大人たちが、イタリア語講座に集い、心を通わせていくのは心が和んでいきます。
ホノボノしたい気分に浸りたいときには、あなたもイタリア語講座に通ってみませんか?と言われているようでした。
誰も知らない是枝裕和監督
柳楽優弥
北浦愛
木村飛影
清水萌々子
韓英恵
YOU
平泉成
タテタカコ
加瀬亮
木村祐一
遠藤憲一
寺島進
今年のカンヌ映画祭、史上最年少で最優秀男優賞を受賞した柳楽優弥くん。
元々、YOUさんが出ているのも面白そうだと思っていたのですが、内容が内容だけに・・・どうなるんだろうと思いながらも、前作「ディスタンス」でも、その前の「ワンダフルライフ」でもそうなのですが、是枝監督が描く人々は、痛いくらい優しいのです。
今回もその代表が柳楽くん演じる長男だったように思います。

YOUさんのお母さんは、子供を置き去りにしたトンでもない母親ですが・・・YOUさんらしく、何だか憎めない。
本当なら、何て憎たらしい!ってことになるんじゃないかな?
ところが、彼女のキャラらしく・・・憎めない。そんな風に言われたら・・・笑うしかない・・・
アドリブも多かったようで、ミスドのシーンなんかも、学校に行かせて欲しいと頼む柳楽くんに
「学校なんて行かなくたって、立派な人いっぱいいるじゃん。ほら、田中角栄とかさ・・、って知らない?古すぎたかな・・・じゃあ、アントニオ猪木とか・・・」
「っ・・・行ってるよ」と笑いながら優弥くん。
「えぇ〜〜〜、きっと行ってないよ」ととんでもないYOUさん。
こんな二人のやりとりからも、楽しそうな現場なんじゃないかと思ってしまった。
このYOUさんのお母さんのキャラの力で、それほど悲惨な話にならなかったんじゃないかと思ったりしました。
長女の彼女がお母さんの服に包まれたくて、押し入れに小さくうずくまるシーン。
所々で見せる子供たちの母親の愛を求めるシーン。
憎しみばかりに押しつぶされるというのではなく、切ないばかりに求める愛。
母が戻ってこないことを悟った少年は、家族を必死で守ろうとする。
だけど、彼だって遊びたい盛りの少年なのだ・・・
最後のシーンへと向かう直前の、少年らしい笑顔。少年野球に混ざって野球をする少年。
その頃、家では悲劇が起こっていた。
その対称的なシーンがとても印象的です。



季節の移り変わり毎に桜だったり若葉だったり、その風景がまた、とても綺麗で、四季がまたこの映画を彩っていたと思います。
柳楽くんの瞳が最後まで印象的で、力強い生命力を感じさせます。
この映画の礎となった彼らは、この作品をどう見るのかと思ってしまいました。
是枝監督が撮りたかったモノは、確実に観客に伝わっているのではないでしょうか?
スパイダーマン2サム・ライミ監督
トビー・マグワイア
キルスティン・ダンスト
アルフレッド・モリーナ
ジェームズ・フランコ
ローズマリー・ハリス
ドナ・マーフィー
J.K.シモンズ
ダニエル・ギリース
今回もまた苦悩するヒーロー。痛いのはヒーローだけじゃなく、悪役もそうだった。
アルフレッド・モリーナ演じるドック・オクは・・・アーム装着時点で・・・かなり痛い!と思ってしまった。
それは肉体的な苦痛だけじゃなくって・・・本当なら夢が叶うってところなのに・・・かなり痛いと思ってしまったのはGattaだけだろうか??
そして、同じ現場にいた苦悩しまくるヒーローのトビーくんと、スパイダーマンが憎くてたまらないのだが・・・実はトビーくんが大好きな(またもや腐れ思考だよ・・・(大汗))ジェームズ・フランコくんという苦悩しまくるメンバーが勢ぞろいです。



ここから、ネタバレしますので、ご覧になっていない方は見てはいけません!!






キルスティン・ダンストの苦悩なんて可愛いものだと思えてしまいました(オイオイ)
だって、結局トビーくんことスパイダーマンに愛されちゃってるヒロインですからね。
宇宙飛行士を結婚式でドタキャンしたって、彼女には何の苦労もなく決断できたのではないかと思ってしまいました(大汗)
一方、ヒーローは苦悩しまくっています。
というか、男性キャラが全員苦悩しまくるという気がしなくもありません。
憎たらしい編集長ですら・・・ヒーローが消えてしまい、息子の婚約者が誘拐されて初めてスパイダーマンのようなヒーローが必要だと思い、今までの自分の行い(?)を反省したりもして・・・まぁすぐに撤回されるんですが・・・これだってある種の苦悩と言えなくもない・・・


普通の人間に戻りたい!と、まるで随分昔のアイドルのようなことを言い出し、普通に戻ってみたけれど・・・やっぱりアイドルと同じで、ステージが忘れられなかった??
少年がヒーローを待ち望んでいる!
自分のやるべきことは??



この作品のメインシーンはあの列車のシーンだと思います。
顔も晒し、コスチュームが裂けていく・・・・ある種の趣味の人には、かなりオイシイ、シチュエーションではないかと・・・(汗)
苦痛に耐えるトビーくんを誰もが暖かく守ろうとする。
マスクを渡す少年、そして見つめる人々。
誰もがヒーローを守ろうとする。ヒーローにいてほしいから。
ヒーローは孤独・・・でも、このスパイダーマンは一人じゃない。
それを感じさせるシーンでしたね。


そして、もう一つ、ジェームズ・フランコくんことハリーに素顔を晒すトビーくん。
ハリー自身、どこかでそうなんじゃないかと思っていたんじゃないかと思う。
自分の父親を殺した親友・・・親の敵!と思うけれど・・・止めが刺せない。
ハリーはピーターを誰よりも愛しているからと思ってしまいました。(ああ、どこまでも腐っているよ・・・)



最後、父の幻影から、ハリーくんは秘密の部屋へ足を踏み入れてしまいました。
これが次回へ続くのでしょうね・・・・
デフォー様を見れるとは思っていませんでした(笑)
これからも楽しみだったりします。
ハリーポッターとアズカバンの囚人アルフォンソ・キュアロン監督
ダニエル・ラドクリフ
ルパート・グリント
エマ・ワトソン
マイケル・ガンボン
ロビー・コルトレーン
アラン・リックマン
デイビット・シューリス
エマ・トンプソン
マギー・スミス
ゲイリー・オールドマン
今回の見所?とかはポッタリアンの皆様にお任せするとして、
スネイプ先生はなんてハリーくんが好きなんだろうかと思って見てしまいますね。
わざわざ、授業でヒントまで出してくれるんですからねぇ?
ハリーくんじゃなくハーマイオーニのほうがピンと来る辺りが・・・(笑)
さて個人的にはハリーくん争奪戦のテイスト漂う今回(間違ってます、完全に腐れ思考です)
大物が登場・・・ゲイリー・オールドマンが万を持しての登場。
ところが・・・この彼より目立っていたのが、今回ハリーくんと一番仲良しさん(?)だったデイビット・シューリス演じるルーピン先生。
いや・・・デイビット・シューリスがこの役とは・・・
エマ・トンプソン以上にいや・・・この役をやるとは・・・(汗)
イギリスの主な役者さんがそのうち全員出てたなんてことになりそうですね(汗)



今回のお気に入りは、ネコさんではなく・・・バック・ビーク、馬さんと鷲さんが合体した生き物。
いや、これがカワイイ。空を飛んでる姿もカッコイイのですが、ロビー・コルトレーンことハグリッドになついている姿がかわいい。そしてラドクリフくんにもなつく姿が・・・・
ペットにしたいと思う人急増化?でも・・・無理です。この世にはいませんから・・・(汗)
作るの相当大変だったに違いないと思ってしまいます。
バック・ビークのぬいぐるみとか売れそうだなとキャラクターグッズの方も気になるのでした。
って、ハリポタの内容は???
言う必要はないような・・・みなさま、見て楽しんでください。
ロスト・イン・トランスレーションソフィア・コッポラ監督
スカーレット・ヨハンソン
ビル・マーレイ
ジョバンニ・リビシ
アンナ・ファリス
林 文浩
この作品は各映画祭をはじめ、評論家などの評価も高く、何より東京が舞台ということで、日本でも話題となっていた作品。
東京の人にとっては馴染みの場所ばかりで、かなり面白い作品だったのではないかと思ったりするのですが?

サントリーさん提供ですか?(笑)
CF撮影の風景はかなり笑わせてもらいました。
通訳の方も大変だと思うんですが、タレントサイドからみればああ見えているのかもと思ったり。
スカーレット・ヨハンソンが見て歩く風景って、すべてソフィア・コッポラが歩いたんじゃないかと重なって見えてきました。
ゲーセンで彼氏がゲームしてるのを楽しそうに見ている女子高生とか不思議だろうなぁ・・・(笑)
太鼓のゲームも不思議だったでしょうね(笑)
格ゲーを二人でやってたりするのはありがちだから、一人でやってるゲームシーンばかりを選んだのか??(謎)
それならいっそのこと、いい大人がUFOキャッチャーに興じているシーンとか楽しいのでは?といらないことを思ってしまうGattaだった。
パークハイアット、予約がいっぱいになったんじゃないかと思いましたがいかがでしょうか?


日本のコマーシャルってとんでもないスターが出てたりして海外ではそのこと事態がファンの間で話題になったり・・・
ブラピがゴ〜〜マ〜〜ルサン♪って歌うこと自体信じられないでしょうし・・・
車のCMになぜこの人が???と思うことも(笑)
しかし撮影の裏は・・・こんなんなんだろうと思うのでした。
来たときもプレゼント、帰るときもプレゼント(苦笑)



しんどい思いをして、遠く日本に仕事にやってきたというのに・・・
妻からはつまらないことでファックスが・・・カーペットの色なんてどうだっていいじゃないか!しかも朝の4時・・・・何も考えていないだろ?思いついたまま行動するなよ!とも言えない(苦笑)
そのくせ、どこか妻にも子供にもバカにされているようで・・・孤独な男。



一方のスカーレット・ヨハンソンが演じるのは、夫の仕事についてきた妻。
彼のお仕事はカメラマンで、どうやら日本のバンドの撮影のようだ。
夫のお仕事中はずっと孤独を抱える彼女。


そんな二人が出会ったら?自然?いや必然?
東京という異文化の町で、孤独な二人・・・
ストレンジャーだから惹かれあうのか?


カラオケのシーンははじけてて好きです。
あと、個人的にツボなのは・・・日本人の発音を理解できず困惑するビルの姿。
LIPとRIPとか・・・
Gattaもやらかしてそうな気がします(大汗)
きっと相手は大混乱ですね・・・(大汗)


ちょっとしたことにドキリとさせられたりするのは、日本人が滑稽に見えるから?
いや・・・ここに出てくる人は日本人も、そして主人公を含めた彼らもまた滑稽に見えてくる。
これがソフィア・コッポラが見ている人間なんだろうか?とも思ったりしたのですけど。
そういう滑稽さが東京の街に似合っているのかもしれないと思いました。
真珠の耳飾りの少女ピーター・ウェーバー監督
スカーレット・ヨハンソン
コリン・ファレル
エッシィ・デイビス
ジュディ・パーフィット
キリアン・マーフィー
トム・ウィルキンソン
アラキナ・マン
ピーター・ウェーバー監督の長編初作品。
スカーレット・ヨハンソンがはまり役ですね。
コリン・ファースのフェルメールも良かったです。
少女の純粋な美しさに惹かれ、そして少女もまた色を通して主人である画家フェルメールを敬愛している。
それに嫉妬する妻や娘が愚かしく思えてしまった。
窓を磨いてもいいか?と尋ねる少女に、妻もその母も意味が判らない。
光が違ってしまいますけど・・・と絵を描く主人のことを思い言ったことが・・・
あの家の中で誰よりも一番絵を理解していたのは少女であるとわかる瞬間でもある。
窓を磨く少女に引き寄せられるフェルメール
そして・・・描いている絵の色を変だと口にしてしまう少女
空に浮かぶ雲の色は何色だ?と問われ・・・
白・・・いいえ、黄色、青、グレー・・・いろいろな色が混ざっている・・・
少女の答えに絵を理解する心を見たフェルメール。
このときからこの少女に惹かれていったのでしょうか?
最後、本当にスカーレット・ヨハンソンと絵画の少女が重なるのです。開業 少女が働きに出かけるときに通る広場、その方位磁石のような模様の中央に立ち、働く家に向かうとき、一つ一つが絵葉書になりそうな風景だった。
少女が妻に追い出され、家に戻るときにも同じ場所、向く方向は逆だが・・・そこから絵葉書ではなく少女の絵に重なって行く。
最後、届けられた真珠の耳飾りに少女は何を思ったのだろうか・・・
スカーレット・ヨハンソンの代表作になるなのではないかと思いました。
そして、原作とは違うラストが絵を想像させる素敵なラストだったと思います。
トロイウォルフガング・ペーターセン監督
ブラッド・ピット
エリック・バナ
オーランド・ブルーム
ショーン・ビーン
ブライアン・コックス
ギャレット・ヘドランド
あれ?女性の名前は?と思われた方・・・もちろん登場しますが、Gattaの記憶にはあまり残っていないので載せていません。(ヒドッ)



ここからは、妄想による部分が多い感想となります。腐思考の見方ですので、ご理解いただけないと思いますので、普通の思考を持たれている健全な皆様はご覧になってはいけません!!










ブライアン・コックス演じるアガメムノンが何とも悪役でいいです(笑)
なんで、こんな王の下にアキレスがいるのか不思議ですよねぇ?(笑)
「イーリアス」「オデュッセイア」といったお話が結構好きだったりするGattaは「トロイ」は実は楽しみでした。
高校のときの英語の教科書に「トロイの木馬」のお話が出てきたんですよね(笑)
まぁ内容はほぼわかっていたので、個人的に妄想膨らむ見方をしました。
個人的にはオーランド・ブルームくんとブラピの絡みがもっと見たかったのですが、内容が内容だけにそれは難しかった。
オーランド・ブルームくんには弓が良く似合う。
そして、矢には愛情がこもっている??(かなり偏った見方です。)
しかし・・・トロイというタイトルは・・・アキレスというタイトルのほうがしっくりきますね。
間違いなくブラピが主演の作品です。
そして、個人的には・・・ブラピとエリック・バナの間の友情・・・いえ・・・また妄想が(汗)
お互いを一番思っていたのではないかと思いますね、この二人。
監督自身、彼ら(アキレスとヘクトル)をコインの裏表と語っていますから、
本当に二人は対称的だけど、とても似ている・・・
そして、今回が映画初出演のブラピの従弟役のギャレット・ヘドランドくんもいい感じですね。
最初に起こしに登場したメッセージボーイも中々楽しみですが。(どういう見方をしているのか・・・(汗))
個人的にはカッコイイ男の人がいっぱい出てくるので楽しいです。(オイオイ)
エリック・バナがなかなかいいですよ。とくにブラピとのシーンがまさに・・・いや・・・もう妄想だらけですよ(笑)
まともな感想なんて書けませんよ(笑)
この作品をこんな見方をするやつなど・・・Gattaだけだと思います。
久しぶりに書いた感想がこれかよ・・・(苦笑)
だって・・・お話は有名すぎるお話だし・・・お話の内容を語るのは何だか今更という気が・・・(汗)
実際、「イーリアス」とかはギリシャ神話の神々が登場したりするけど・・・その辺は全くない。開業 もちろん神殿はあるし、神を崇めてはいる(トロイ側)けれど・・・実際に神が出てきたりなんかはしない。
むしろ、ヘクトルなんて・・・神が何をしてくれる?という感じですからね・・・
神々に頼りすぎる人々を心配しているようにも見えます。
本音を言えば、神々が出てくるのかと思ってたんですけどね(笑)
神々が、こっちを贔屓したりと・・・神々の争いだったりするんですよね・・・開業 しかしギリシャ神話の神々ってなんて人間に近いんだろうと思ったこともありますけどね(苦笑)
オーランド・ブルームくんの演じるパリスは、ある意味ギリシャ神話の象徴のような気もしますけれど・・・
って神話について書いてたらきりがない(汗)
じゃあ、ほかのキャラについても書いておこう
となると・・・意地悪なアガメムノン役(オイオイ)がいやぁ・・・これでもかとブラピを虐めて楽しむぞ!と張り切るブライアン・コックスだったり(そう見るのか??(汗))
妙なサドっぷりを見せてくれています(笑)
それすらも楽しいのですが、ショーン・ビーンもブラピといい感じですよね。
あのオデュッセウスを彼がやるのは楽しみだったんですよ。
ロード・オブ・ザ・リングのボロミア好きでしたからねvv
ああ、今回もカッコイイですよ。たとえ、この戦いの間妻に浮気されまくっていたとしてもね(オイオイ・・・これがオデュッセイアにつながる・・・)
ショーン・ビーンも中々ブラピといい感じです。(どうしてもそういう見方をせずにはいられないのか???)
結構Gattaは自己満足で完結してしまいました。(オイオイ)
ルビー&カンタンフランシス・ヴェベール監督
ジェラール・ドパルデュー
ジャン・レノ
リシャール・ベリ
アンドレ・デュソリエ
レオノア・ヴァレラ
ヴェベール監督のコメディーは大好きです。今回はタイトルの通りルビーとカンタンのお話なので・・・ピニョンさんは出てきません。
ピニョンさんという響きが結構好きだったりするGattaにとってはとても残念なのですが(オイオイ)
だからといって笑えないわけではありません。
本人はいたって真面目(?)なつもりでも悪循環してしまう・・・それが「奇人たちの晩餐会」でも「メルシィ!人生」でも見られたのですが、今回は真面目で地味なサラリーマンではありません。
この点はちょっと残念なのです。
真面目ゆえに笑えてしまうというのが結構面白かったのですけれど・・・
今回の奇人(?)役は、残念ながらピニョンさんではなく、カンタン。
「メルシィ!人生」のときには・・・最初ピニョンさんを毛嫌いしながら途中でアタック(?)し始めるラガーマン役だったあのガタイのいい男とは異なり、かなりスリムになってのカンタンはジェラール・ドパルデュー
彼は今回おしゃべりがやめられない病気なのではないかと思うくらいおしゃべりが大好きな、ある種妄想壁もあるのではないかと思う間抜けな男。
オープニングは¥が大活躍。福沢諭吉さんまで出てきます。
なぜかっていうと・・・このカンタンが押し入った先が、銀行ではなく両替所で、しかも日本人が¥を換金したばかりで、手元にあるのは¥だらけという状態。
金を出せ!と言われて出したのが¥では・・・(涙)
しかも、この両替所の人に銀行のありかまで教えていただき、強盗をし直すという有様。
もちろん、そんな状態ですからすぐに通報されてしまい・・・逃げた先が・・・マルチプレックスシアターの一つの劇場。
そこでは・・・アイスエイジを上映中ってことで、これまたお子様たちが集っている。
そんな中、ちょっと場違いな男はすぐに見つかってしまうのだった。
刑務所に入れられたのだが・・・
同室になってしまった相手が気の毒。
ただのおしゃべりなだけの男ならまだしも・・・カンタンは・・・えらい腕力の強い男だったのだ。
自分のおしゃべりを聞いてもらえないと判ると・・・逆切れしてしまい・・・
腕力でもって、同室の男を潰してしまうという状態。
どうにかしてこの男を追い払いたいと考えた看守は、精神病棟へと送り込もうと考えたが、医師はキッパリと、タダのバカで精神患者ではないので受け入れられないと言う。
はっきり言えば、彼を受け入れたりしたくないのだった。
そんなカンタンに目をつけたのがルビーの口を割らせたい刑事。
ルビー(ジャン・レノ)はボスの女と恋人同士になったことで、ボスの怒りを買い、恋人は殺され山に埋められた。
復讐を誓うルビーはボスから奪った莫大な金を隠してしまったのだ。しかし全くクチを割らない。



そんなルビーのクチを割らせるため、刑事はカンタンを同室に送り込んだのだ。
しゃべりたくてたまらないカンタンは、いつものようにいっぱいしゃべる。
何も言い返さないルビーは自分の話を聞いてくれてると思い込み、こんなに自分の話を聞いてくれるんだから友達に違いない!と思い込むのだった。
そんなある日・・・・ルビーが自殺未遂を犯す。
もちろん病室へ移動となり・・・
それを知ったカンタンもまた同じ事を・・・
ルビーを探して病室をうろうろし、やっと見つけた!と喜び、眠っている老人の上にどっかり座ってルビーに話し掛けるカンタン。
カンタンの行動はドンドンエスカレートしていく。



ルビーはルビーで、脱出の機会をうかがっていた。ここを抜け出し、復讐を果たす機会を狙っていたのだ。
そんなルビーの予定などまるっきりムシなのがカンタン。



根回しをし、準備万端整えての脱出計画のはずが・・・



一方のカンタンもまた、ルビーと一緒に脱出計画をしていた。
ところが、こっちの協力者といえば・・・アル中のクレーン操縦者。
ルビーの予定が早ければ、問題はなかった(?)のかもしれないが・・・
なぁ〜〜んとカンタンが突き飛ばしたため、カンタンの計画を実行!
クレーンに揺られながら行ったり来たり・・・
こんなので脱獄できるのか??と見ている人たちも呆然。




そして、二人の珍道中が始まるのでした。



何ともいえない、二人の男の友情物語?
カンタンが何とも言えず嵌り役。面白いです。楽しくて楽しくて仕方ない!って感じのおしゃべりなカンタンのジェラール・ドパルデューが中々いい感じです。
笑いたい方は是非どうぞ!
レジェンド・オブ・メキシコ
〜デスペラード〜
ロバート・ロドリゲス監督
ジョニー・デップ
アントニオ・バンデラス
サルマ・ハエック
ウィレム・デフォー
マルコ・レオナルディ
エヴァ・メンデス
ルーベン・ブラデス
エンリケ・イグレシアス
ダニー・トレホ
チーチ・マリン
ミッキー・ローク
豪華絢爛!イイ男祭り?
主演ってバンデラスじゃないの?って?
キャストの順番はGattaがカッコイイと思った順番です。
個人的には「デスペラード」が大好きなので、この映画は楽しみにしていたのです。
バンデラスが一番カッコよく見える映画だと思います。
しかし、今回はその上を行くのが・・・どんなに悪役だってカッコイイと納得してしまうジョニー・デップ。
どんなに情けないワルであろうともカッコイイのです。
エンディング途中で帰るなんて勿体無いことしちゃダメですよ!
最後の最後まで彼を堪能できます。
よく思い返してみれば・・・最初に登場するのも彼ですし・・・・エンディング最後にインパクトのある終わり方をするのも彼なんですもの。
ええ、デップファンは大いに楽しめる作品だと思います。
もちろん、少し影が似合うバンデラスも健在!
ギターとともに登場!キカイダーだ!(オイオイ)
デスペラードのときもギターケースが似合う殺し屋バンデラス!と思いましたが、今回もカッコイイです。しかも仲間もカッコイイ!これはポイントです。(そうか??)
主役は果たして誰なのか・・・よくわからないGatta(オイオイ)
それくらいカッコイイですよ。(キッパリ)
CIAエージェントのサンズ(ジョニー・デップ)が情報屋ベリーニ(チーチ・マリン)に伝説の男エル・マリアッチ(アントニオ・バンデラス)の情報を訊ねています。
彼の腕がこの計画には必要だった。
何より、今回のターゲットの1人はそのマリアッチが憎んでいるであろう、いや相手もマリアッチを憎んでいるマルケス将軍だ。
はっきり言っちゃえば大金さえ手に入ればどうでもいいと思っているサンズ。争いの中心にいるよりも、引っ掻き回して高みの見物できりゃ儲けもんと思っているのか?
そんな彼のことを見越してか?ベリーニは情報量として1万を要求。
5万払うぞ?と甘いセリフも吐くサンズだが、この世界じっくり知っているのはベリーニだって同じこと。5万貰って消されちゃ敵わないからねvv
サンズは義手に隠していた銃をこのときは使わないで済んだ。



サンズがマリアッチと出会うシーン。サンズはピビルしか注文しないのか?
しかし豚の胎児の蒸し焼きなんて・・・・食べたくない(いくら食い意地が張っていても・・・こればっかりは遠慮したい・・・)
そして、サンズ流の正義?
「ウマ過ぎる料理を作るコックは、食い終わったら必ず殺す!そうやって国のバランスを保つんだよ」
勿体無い!(オイオイ)美味しい料理を作ってくれるコックさんならGattaはたくさんいてほしいと思います。(笑)
一方のマリアッチは殺された愛する人(サルマ・ハエック)と娘のため復讐に立ち上がる。
回想シーンのサルマ・ハエックがカッコイイです。
手錠で(しかも手錠なんて生易しいものじゃなく・・・鎖です・・・)お手々繋いで状態(?)で5階からの夕日が見たいのvvなんてねだられて嫌と言える男なんていないでしょ?(いるのか??)
で5階の部屋なんてとったものだから・・・将軍に狙われたら逃げるのがさあ大変!!
そうでなくてもラブラブのお手々繋いで状態ですものvv
このシーン結構ツボだったりするんです。ジョニー・デップは出てきませんが、このブラ〜〜リと振り子のように揺れながら窓から逃げるのが・・・銃弾をかいくぐり、二人で仲良く逃げるこのシーンかなり楽しかったです。
将軍から逃げた生活・・・見つかり・・・奪われたのは愛する人と娘。
自分を裏切った女にたいする制裁?いや、将軍は彼女を誰にも奪われたくは無かったのでは?
そして・・・彼女の首からハートのネックレスを奪っていった・・・・・・・




サンズが狙っていたのは、麻薬組織の大ボスバリーリョ(ウィレム・デフォー)と彼が政権を倒すようクーデターを起こすことを依頼したマルケス将軍への報酬。
彼らの目的は現在のメキシコ大統領を倒せ!ということだ。
サンズもそれは構わない、報酬がネコババできれば。
そのためには大ボスも、マルケスも邪魔である。マルケスを狙うならマリアッチだ!というわけだが・・・




マリアッチは昔の仲間にコンタクトを取る。
その場所は・・・・お店なのだが・・・女性客でにぎわっている。
彼女たちのお目当ては?5ペソで歌を歌い、20ペソでキス、50ペソで抱くという、大安売りの(?)ホストがいるお店。
その彼ロレンソ(エンリケ・イグレシアス)こそマリアッチの一人目の仲間。
エンリケくんはちゃんとお歌も歌っております。ギャラが5ペソなのかどうかは不明(オイオイ)
そして、もう一人の仲間はお店の屋根裏(?)に隠れて酒を飲んだくれておりました。
立派なアル中です。
その彼フィデオ(マルコ・レオナルディ・・・青年トトだったり、赤い薔薇ソースの伝説のペドロくんだったり・・・の彼です)はアル中ではあるが、武器には精通している。
このマルコくんが中々にカッコイイのです。
エンリケくんよりマルコくんです。(オイオイ)
そして仲間が集まったのだが・・・・



マリアッチを護衛する?というサンズだが、その護衛していたはずの男ククイ(ダニー・トレホ)は早速サンズを裏切った。どう考えてもサンズよりもバリーリョの方が美味しい。
早速マリアッチをトッ捕まえてバリーリョの元へ連れて行くのだった。



一方サンズは、情報を得るため網を張り巡らせる。
携帯電話屋さんかと思うくらい携帯電話を使ってマリアッチをはじめ、元FBI捜査官で、バリーリョに恨みを持つラミレス(ルーベン・ブラデス)をそそのかし、 バリーリョの情報を引き出そうとする。
バリーリョの傍には格好のエサであるビリー・チェンバース(ミッキー・ローク)がいた。
ビリーはバリーリョの言われるがまま汚い仕事をこなす自分に辟易していた。
そんなビリーが心を許す友(?)がチワワくん。
ミッキー・ロークはアイフルのCMを狙っているのか???(大汗)
しかし、このチワワくん、中々の演技です。
振り向き様の視線がウマいです。(オイオイ)
そんなビリーに近付きエサをぶらさげるラミレス。
まんまと引っかかるビリー。もうデフォーの相手なんてしたくない!というミッキー・ロークの図(オイオイ)







ここからは映画を見てから!ネタバレ思いっきりしてます!







一方サンズは・・・お姉ちゃんのもとを訪れていたのだが・・・これがまた攻撃的なお姉ちゃん(エヴァ・メンデス)FBIの敏腕?だが、どうも男性上司にバカにされていて腹の虫が収まらない。
サンズはそんなお姉ちゃんを巻き込んで裏金ネコババ作戦に引きずり込もうとする。
金が手に入るのなら文句はないわ!というお姉ちゃん。
だが・・・このお姉ちゃんが元凶だった・・・・
彼のノホホンとした、お気楽、高みの見物人生は幕を閉じた。



これからって時になって、CIAから見放された。頼んだ携帯電話は届きもせず、肝心な電話は繋がらない。
そして・・・・あのお姉ちゃんは・・・・あのデフォーの娘だった。
娘がパパを裏切るわけはなく・・・・
代償は大きかった。彼は・・・その両目を潰された。
彼の助けをするのは、以前ガムを買った少年。
ここからのジョニー・デップはイイ男度がグゥ〜〜ンと上がります。
座頭市のように盲目の剣士ならぬ、ガンマンが復讐に立ち上がるのでした。




一方のバンデラスにも復讐の時がやってきた!!
そして、下見の時点で大統領にお目にかかり、曲もリクエストされて・・・なかなかこの大統領はやるんじゃないか?と思ったバンデラスマリアッチは、彼を助ける正義のヒーローとなるのだった。
ここからのガンファイトは、楽しいです。人がどんどん飛んだり、落ちたりしていきます。
そしてお仲間二人も、っていうかマルコくんは酒をあおりながら、騒がしい暴動を目にして、ついしゃしゃり出てしまったりで、目をつけられて・・・
でも持ってる武器は半端じゃない!
ギターケースが火を噴いて軍をやっつけるのです。



バンデラスも負けてはいません。ピンチがあっという間にチャンスに!!
そして、復讐は遂げられた。
彼の手元には彼女のハートのペンダントが戻ってきた。彼女の心が戻ってきたかのように。
エンリケくんとマルコくんは札束を手にして逆方向へと歩き始める・・・・
そして、ヒーローのお約束?
ねずみ小僧と一緒だ!!(そうか??)
大金を庶民にばらまくバンデラス・・・・あんたは大統領よりもずっと庶民のヒーローなんじゃないかと思ってしまったのでした。



最後に・・・エンリケくんは5ペソでコンサートをやってくれるのだろうか??(謎)
ラブ・アクチュアリーリチャード・カーティス監督
ビル・ナイ
コリン・ファース
リーアム・ニーソン
アラン・リックマン
アンドリュー・リンカーン
キーラ・ナイトレイ
ヒュー・グラント
ローラ・リニー
ロドリゴ・サントロ
ローワン・アトキンソン
エマ・トンプソン
楽しいラブコメ。バレンタインシーズンにはもってこいの作品?
とはいっても・・・会場はカップルよりも女子高生に埋め尽くされているといった感じでした(笑)
様々なカップルが登場するのですが・・・個人的には「スティル・クレイジー」も楽しかった、ビル・ナイです。笑えます。ええ・・・何でこんなアホらしい歌詞を歌わねばならにのか・・・自分の持ち歌をクリスマスソングに変えてまで・・・媚売らなきゃもう後が無い老いぼれたロック歌手役。
ラジオやテレビで・・・これでもか!とロックスターぶり?というかかなりアホが止まらない状態(ヒドッ)いや・・・それが何とも言えず笑えるのです。
ええ、最後にはヌードまで披露していただけるという・・・かなりスゴイ作品です。(そうか??)
子供にも悪影響??いや好影響??リーアム・ニーソン演じる義父の息子が片想いの相手に何とか自分をアピールするために選んだのが・・・・ロックだよ!!ってドラムに興じてしまうのだ。
そして、コリン・ファースは・・・これまた・・・立派な?ポルトガル語を披露してくださいます。
どうも見方が間違っているようですが・・・個人的にはコリン・ファースのエピソードとビル・ナイのエピソードが好きです。
エルトン・ジョンのクリスマスパーティーを抜け出して戻った先がマネージャーのところですから・・・
ええ、他のどのカップル以上にラブラブだったに違いありません。(そうか??)
他にもGatta的には色々ツボのシーンがたくさんでした。
新進画家のマークの絵が男性のヌードの後姿なんですけど・・・それ見て笑う女子高生たちとか・・・
リーアム・ニーソンが息子を元気付けるために選ぶのがタイタニックだったり・・・
(レオ&ケイトごっこ??)
イギリスの俳優さんが豪華キャストで登場でニンマリとしてしまいました。
アラン・リックマンはハリポタさんとはえらく別人ですよ(笑)
予告編のハリポタさんを見たから余計にそう思うのかもしれませんね。
楽しめる作品でしたvv
マグダレンの祈りピーター・ミュラン監督
ノーラ=ジェーン・ヌーン
アンヌ=マリー・ダフ
アイリーン・ウォルシュ
ジェラルディン・マクイーワン
オープニングは結婚式の披露宴・・・ここで歌われるべき歌だとはどうしても思えなかったのですが(汗)♪The Well below the Valley(谷間の井戸)♪
この歌が結構頭の中で回っています。
結婚式の披露宴であったにもかかわらず、控え室に無理矢理閉じ込められ従兄にレイプされてしまうマーガレット。
そのことを親友に告げたが・・・まるで悪い事をしたのは自分であるかのような視線を受けてしまうマーガレット。自分の言い分ではなく、従兄の「あの女に誘惑された」とでも言ったのか、その言い分が通ってしまったようだ。
自分に非があるように思われたマーガレットは翌日無理矢理車に乗せられていったのだった。
それを窓から不思議そうに見ていたのは弟イーモン。
「姉さんをどこに連れて行くの?」




病室で子供を抱く女性。生まれたばかりの子供のようだが・・・そばにいる女性の母親は無表情。
どうやら私生児を産んだことを良く思っていない。
そして父親は養子縁組の段取りをさっさと取り、子供を取り上げて、娘ローズを送り込んだ場所は・・・




孤児院で髪を少女たちに梳かせているのはバーナデット。
男好きのする顔立ちで、外の男の子たちからからかわれる毎日。
そんな彼女の様子を快く思っていなかった院長が取ったのは・・・





彼女たちが送り込まれたのは、女性を更正させる為の施設である修道院。
しかし、そこで繰り広げられるのは、人権をまるで無視した地獄の日々だった。
院長は金の亡者で、お金をお菓子の缶に詰めてニンマリとする日々。
そして、自分に逆らうものは容赦しないのもここの修道院のシスターたちだった。
食事のシーンは典型的。
シスターたちと送り込まれた女性たちとは柵で隔てられ、その隙間から垣間見えるシスターたちの食事風景は・・・ご馳走を食べ漁る動物のように見えました。



更正施設とは名ばかりで・・・実際の彼女たちの扱いはまさに囚人。
名前さえも変えられてしまう。
一番悲しかったのはクリスピーナでした。
子供に少しでも会えることを喜んでいた彼女を・・・病院に追いやって、本当の廃人にしてしまった・・・
主人公の3人の少女(女性)たちよりも、一番クリスピーナが印象に残っています。
神に仕えるシスターが・・・・人を廃人に追いやってしまう世界が・・・
もちろんそんなシスターばかりだとは思いませんが・・・
姉が見たクリスピーナの姿はとても痛かったです。
監督であり役者でもあるピーター・ミュラン。今回も最初に逃げ出した少女の父親役で登場。
ある意味、この役で登場したのは意味があったんだろうな・・・と思いました。



だからといって、少女たち3人が全く印象が無かったわけではなく、それぞれの個性が最後まで生きていたと思います。
孤児院で育ったバーナデットの複雑な心境。
シスターたちよりも余程修道女らしかったマーガレット
息子を産んだローズは誰よりもクリスピーナに近い存在だった気がする。
そして、クリスピーナが大切にしていたメダルを盗ったバーナデット。
最初は返すつもりで枕にも入れたけれど・・・すぐに止めた。
こういう描写がバーナデットの複雑な思いを一層強めていたように思います。



弟が迎えに来たマーガレット。
残されたバーナデットとローズ。最後にローズが取った行動は・・・・
院長の金の亡者ぶりを逆手に取ったものだった。




修道院を出てからの彼女たちは・・・それぞれが、自らの力で歩いていた・・・
それこそが祈りの成果だった気がします。
ミスティック・リバークリント・イーストウッド監督
ショーン・ペン
ティム・ロビンス
ケビン・ベーコン
ローレンス・フィッシュバーン
マーシャ・ゲイ・ハーデン
ローラ・リニー
アカデミー賞最有力候補?
おすぎさん絶賛のコメントCMでショーン・ペンが凄いんだろうなと予想しながら見に行きました。
予告編の時点で、ショーン・ペン以上にティム・ロビンスが気になっていたGattaにとっては、ティム・ロビンスがとても痛くて印象的でした。
3人の傷ついた男たちの物語



信じていたものに裏切られる、最愛の娘を殺されるジミー(ショーン・ペン)
愛しているのに上手く伝わらない、妻に逃げられ別居中のショーン(ケビン・ベーコン)
何も言わない無言電話の向こうの妻をずっと待つショーン。
そして、この3人の中で一番傷ついている男、デイブ(ティム・ロビンス)
少年のときに誘拐され4日間の監禁の間に性的虐待を受ける。
その心の傷は今も深く残っている。もしも、別な街に行ったなら、もしもちゃんとカウンセリングをうけていたなら・・・・
3人はその事件後、昔のようには遊ばなくなった・・・



3人は大人になり・・・事件は起こった。
ひょんなことで歯車が狂ってしまう・・・
夫を疑ってしまう妻、逆にどんなことがあっても夫を信じる妻。この二人は対称的、特にラストのパレードのシーンがこの二人の対比を浮き彫りにしていたように思います。
この物語のある意味キーとなっているのがモーフィアスじゃなくってローレン・フィッシュバーン演じるホワイティー刑事。
ホワイティーが疑いを向けるのがデイブ。
このことが全てを動かすきっかけになってしまった・・・
気付いたときには遅すぎた・・・






ここからはネタバレしています!!ご覧になっていない方は読んではいけません!!






もっと早くに・・・
ジミーにとっては娘を殺した犯人はどんなことをしてでも許しがたい敵であり、どんな復讐だって行う覚悟を決めていた。
それは義理の兄弟たちもそうだった。
刑務所に入っていたことだってある。
誰よりもかけがえの無い娘・・・その娘を殺されたとき、目の前は闇に包まれ、心も闇へと引きずり込まれるジミー。
そんなジミーを止める術も無く、ジミーたちより早く犯人を挙げようとするショーン。
そんなショーンに同僚ホワイティーはデイブを疑う発言をする。
デイブは、ジミーの娘ケイティーが殺されたその日の晩、遅くに血だらけで戻ってきた。
強盗に襲われたといっていたが、妻はどこかでその言葉を疑っていた。
男を殺したかもしれない・・・・とデイブは恐れていたが、そんな記事は新聞には載っていなかった。
その日殺されていたのはケイティー・・・妻は単純にその事実だけを結びつけ、疑ってしまう。
デイブは情緒不安定だった・・・昔の事を思い出し、精神が混沌としていた。
性的虐待を受けた相手を吸血鬼や狼と例え、そこから逃げ出した自分はもうデイブではないとまで言い出した。
それら全てのことが妻には恐ろしく思えた・・・混乱したデイブを受け止めることができなかった。
血だらけの車・・・血だらけで帰ってきたデイブ・・・疑う要素がありすぎた・・・
しかし、ホワイティーとは異なり、ショーンはデイブを犯人だとは思わなかった。
「友達だから庇うのか?」とホワイティー。
「友達だったことなどない・・・」とショーン。
そう言いながら、どこかで繋がっている3人。
スプライトを要求する尋問のシーンで、デイブはショーンをからかう。
お前はホワイティーの犬なのか?と・・・
子供の頃、ジミーの後についていたように、今はホワイティーの言うことを聞くのかと
いらだたしげに、扉を叩くショーン。
それでも、ショーンは犯人に近付いていく。
しかし、それは遅すぎた・・・気付くのが遅すぎた・・・・




デイブの妻は夫を信じられず、彼のことをジミーに話す。
ジミーの心の闇が客観的な視点を失わせる。
彼を動かすのは娘を殺された復讐心だけ。




デイブは只、妻と息子と静かに暮らしたかっただけなのに・・・
たまたま見てしまったのは・・・自分を過去へと引きずり戻すシーン。

性的虐待を車の中で受けていた少年・・・その少年の姿が自分と重なる。
男を殴打するデイブ。
血だらけになるデイブ。
彼の悪夢が作り出した幻の出来事なのか?
ジミーに話しても信じては貰えない・・・
ミスティック・リバーで悲劇が起こる。
デイブのささやかな夢は砕け散る。
ジミーの復讐は・・・・
翌日ショーンから真相を聞かされる。
子供たちがはずみで起こした事件だったと・・・
自分を見失いそうになるジミーを支えたのは強い妻だった。
ジミーとデイブの対称的な姿でもあった・・・
川に沈むデイブと、街の頂点に立つジミー。
傷ついた心は・・・そのままに・・・

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