Film Festival

ベルリン国際映画祭
授賞式:2012年2月19日
審査委員長:マイク・リー
受賞結果は以下の通りです。

金熊賞

Cesare deve morire(イタリア)
パオロ&ヴィットーリオ・タヴィアーニ 監督

銀熊賞(審査員特別賞)

Csak a szél(ハンガリー・ドイツ・フランス)
Bence Fliegauf 監督

銀熊賞(最優秀監督賞)

クリスティアン・ペツォールト 監督
Barbara(ドイツ)

銀熊賞(最優秀女優賞)

Rachel Mwanzaん
Rebelle(カナダ)

銀熊賞(最優秀男優賞)

Mikkel Boe Følsgaard
En Kongelig Affære(デンマーク・チェコ・スウェーデン・ドイツ)

銀熊賞(優秀芸術賞)

白鹿原(中国)
ワン・チュアンアン 監督

銀熊賞(優秀脚本賞)

Nikolaj Arcel, Rasmus Heisterberg
En Kongelig Affære(デンマーク・チェコ・スウェーデン・ドイツ)

銀熊賞(アルフレッドバウアー賞)

Tabu(ポルトガル・ドイツ・ブラジル・フランス)
ミゲル・ゴメス 監督

銀熊賞(特別賞)

L'enfant d'en haut(スイス・フランス)
Ursula Meier 監督
オープニング作品はシャンタル・トマの小説「王妃に別れをつげて」の映画化作品
ノミネート作品は以下の通りです。
A moi seule (フランス)
Frédéric Videau 監督
行方不明の女の子を探してバス停に若い女性が座っています。
その女の子は彼女自身で、8年前誘拐され、閉じ込められました。
今、彼女はトラウマと戦い、新しい自由に向かわなければなりません。
監禁されていたときの回想・・・
窓のない地下室でしゃがみこむ少女
誘拐犯が現れるのを待つだけ
彼しか会話をする相手もいない
そして・・・誘拐犯と少女の立場が逆転する
彼が出かけることを不満に思ったり、指図し始めたりする
Aujourd'hui (フランス)
Alain Gomis 監督
今日が彼の人生の最後の日
たとえ健康であったとしても、最後の日であることに変わりない。
彼は差し迫った死を受け入れます。
彼の故郷セネガルの通りを歩き、最後に彼の過去の場所を受け入れます。
白鹿原(中国)
ワン・チュアンアン 監督
清朝末期から新中国へと激変する歴史の荒波に翻弄される白・鹿両家。
その三代にわたる確執と盛衰を、西安郊外の白鹿村を舞台に描き尽くす壮絶な人間ドラマ。
Barbara(ドイツ)
クリスティアン・ペツォールト 監督
1980年、東ドイツ、夏。
医者であるバーバラは西ドイツへの移住を申請しますが、ベルリンから遠く離れた小さな町の病院への勤務を命じられる。
彼女の恋人であるヨルグは、彼女をバルト海から西へと脱出させようと準備します。
バーバラは新しいアパートも隣人も田舎の風景も興味を感じない。
新任の上司アンドレのもとで小児科医として患者には親切だが、同僚にはクールに接していた。
彼女は自分の人生は西へ脱出してから始まると思っています。
アンドレは彼女を当惑させます。
まず、彼女の専門分野に関する能力のゆるぎない信頼があった。
彼はスパイなのか?彼はバーバラに恋をしているのか?
バーバラは彼女の脱出計画と心に対して彼女自身に対しての理解力を失い始めていた。
ベラミ(英国)
デクラン・ドネラン&ニック・オームロッド 監督
モーパッサンの小説の映画化。
過去にドイツでもアメリカでも映画化されている作品。
軍隊から除隊し、アフリカからパリに戻ったデュロアは、職もなく困窮していた。
再会した戦友:フォレスティエの紹介で記者となるが、エッセイ記事が書けず、
フォレスティエの妻:マドレーヌに代筆させる。
デュロアは記者の立場と美貌を武器に上流階級の夫人たちに取り入り、
ド・マレル夫人、ヴァルテール夫人を次々に利用していく。
フォレスティエの死後、マドレーヌを妻とするが、財産を奪い、彼女の不貞を理由に離婚する。
最後は、新聞社の社長令嬢:シュザンヌと再婚する。
ロバート・パティンソンが主演、彼にメロメロ(死語)になる女性たちに、クリスティーナ・リッチ、
ユマ・サーマン(マドレーヌ役)、クリスティン・スコット・トーマス
Captive(フランス・フィリピン・ドイツ・英国)
Brillante Mendoza 監督
イスラム・アブサヤフに属し武装し覆面した一団は12人の外国人を誘拐します。
標的は世界銀行の従業員たちだったが、彼らはとっくにリゾートへと出発した後だった。
そのため拉致被害者となったのは観光客とキリスト教の宣教師たち。
フィリピンのジャングルを進んでいきます。
人質と誘拐犯は一緒に行動することで、自然との戦いを経験し、
徐々に偏見と憎悪から共生関係に変化していきます。
2001年に起きた実話に基づいています。
Cesare deve morire(イタリア)
パオロ&ヴィットーリオ・タヴィアーニ 監督
シェークスピアのジュリアス・シーザーの芝居が終わり、演者たちは歓喜の拍手で讃えられます。
明かりが消え、役者はステージを去り、独房へ戻ります。
役者たちは全て、ローマの刑務所の囚人たち。
これはドキュメンタリー
彼らが演じた古典的ドラマと現在の世界の類似性を引出していきます。
初日以降、独房の扉はシーザー、ブルータス、そして他の登場人物たちの背後で閉まります。
演じることにより、全員が誇り高く感動します。
Csak a szél(ハンガリー・ドイツ・フランス)
Bence Fliegauf 監督
ハンガリーの村でジプシーの家族が殺害されたニュースが広がる。
犯人は逃げ、誰も犯人が誰なのかしらしめようとしない。
ジプシーを囲む人種差別、恐怖と声なき多数派によって抹殺されようとする家族は 日々攻撃をうけることとなる。
1年未満で8人の命を奪った、ハンガリーでの実話をもとにしている。
Dictado(スペイン)
アントニオ・カバリアス 監督
風変わりな小説家マリオがダニエルが教える学校にある日現れると、二人の過去からの抑制された想いが潜在意識の中で埋まっていきます。
子供時代、二人はほとんど兄弟のようだった。
しかし、ダニエルの父とマリオの母の結婚は実現しませんでした。。
二人の再会が両方の家族を引き合わせます。
ある日、マリオは手首を切り自殺します。
ダニエルと妻のローラはマリオの娘に部屋を提供します。
ローラは子供がいないので、会う前から女の子のことを大事に思っています。
しかし、ダニエルは彼女の周りにどんどん神経質になっていきます。
彼の過去の罪の意識が彼を苦しめ続けていくのでした。
ヒッチコックのようなスリラーらしいです。
En Kongelig Affære(デンマーク・チェコ・スウェーデン・ドイツ)
Nikolaj Arcel監督
デンマークでフランス革命の理想を実行しようとした数十年先行する考えを持った男のドラマ。
進歩的で反動的で軍隊に立ち向かう寓話である。
ものすごくうるさくて、ありえないほど近い(米国)
スティーブン・ダルドリー 監督
公式サイト
米国アカデミー賞にもノミネートされている作品
9.11で大好きな父を失った少年オスカー。
父親のクローゼットから謎の鍵を見つけたオスカーは、鍵穴を探す旅に出る。
それが、父からの最後のメッセージだと信じて──。
龍門飛甲(香港)
徐克 監督
ジェット・リー主演の3Dカンフー映画
明朝時代、砂漠の真ん中にある辺境の地、龍門(ドラゴン・ゲート)にある宿屋を舞台に、
盟主の遺児たちを守る剣士と、悪の宦官率いる刺客との戦いを描く。
龍門とは、300年前に西夏王国が埋まった場所で、60年に一度ある砂嵐によって王国の秘宝が現れると言い伝えれている場所。
ここで、敵味方が入り乱れる一触即発の攻防が繰り広げられる。
Gnade(ドイツ・ノルウェー)
マティアス・グラズナー 監督
北極海に面したノルウェーの最北西端にある町
小さな町は暗い夜と薄明りの中で氷の幻想に覆われる。
ドイツ人夫婦とその息子にとっての家となる。
ニルスは天然ガス液化工場で働いているエンジニア。
マリアは看護婦。
二人はこの暗くてシュールな夜の世界に適応していきます。
ある日、仕事からの帰り、マリアは事故に巻き込まれます。
誰かを轢いたかもしれない・・・
状況を直視できず、彼女はうろたえ、家へと急ぎます。
許す慈悲なしに人生を送ることは可能ですか?
ヘイワイヤー(米国)
スティーブン・ソダーバーグ 監督
ジーナ・カラーノ主演のアクションスパイ映画。
元軍人で今は各国の政府や企業の極秘情報を取り扱う仕事をこなす女スパイの主人公マロリーが、
雇い主からの罠にはめられ命を狙われてしまう。
裏切りを知ったマロリーは復讐を誓い反撃をするが裏に暗躍する陰謀を知る事になる。
美人の格闘家ジーナ・カラーノの実戦的アクションシーンを楽しむ映画。
共演にマイケル・ダグラス、ユアン・マクレガー、アントニオ・バンデラス、ミヒャエル・ファスベンダー
何気に豪華なキャスティングです。
ジェーン・マンスフィールドの車 (ロシア・米国)
ビリー・ボブ・ソーントン 監督
1969年のアメリカを舞台に、異なる国から移住してきたふたつの家族の文化的衝突を描くコメディドラマ。
ロバート・デュバルが南部アメリカの男性を演じ、ジョン・ハートが英国人男性を演じる。
他にケビン・ベーコン、ロバート・パトリック、レイ・スティーブンソンが出演。
金陵十三釵(中国)
張 芸謀 監督
1937年の南京が舞台。クリスチャン・ベイルは、南京へ侵攻してきた日本軍から迫害を受け
教会の建物の中へ逃げ込んだ中国人たちを助けるアメリカ人聖職者を演じています。
Kebun binatang(インドネシア・ドイツ・中国)
Edwin 監督
幼い少女だったころ、父は動物園に彼女を置き去りにした。
少女はキリンや象やカバたちとともに育ちました。
そんな彼女が何を夢見たというのでしょう?
ある日カウボーイが魔法をかけてくれる?
少女はカウボーイを手伝い、いつもの世界から外へと第一歩を踏み出します。
突然現れたカウボーイは、突然消えた。
今、彼女はマッサージ師として働き始めた。
しかし、あのカウボーイと動物園のことは忘れられないノスタルジーとなる。
L'enfant d'en haut(スイス・フランス)
Ursula Meier 監督
スイスの贅沢なスキー・リゾート地
失業中の姉ルイーズと一緒に12歳のサイモンは谷に暮らしていた。
毎日、彼はスキーリフトに乗って、憧れの豪華なスキーの世界へと向かい、金持ちの観光客から盗み、谷へと持ち帰る。
彼はひねくれたイギリス人季節労働者と組んだことで、ボーダーラインを見失い、姉との関係に影響を及ぼし始める。

Les adieux à la Reine(フランス)
ブノワ・ジャコー 監督
マリー=アントワネットの朗読係をつとめる女性の眼を通してあざやかに描かれるヴェルサイユ運命の三日間
シャンタル・トマの小説「王妃に別れをつげて」を映画化
ダイアン・クルーガーがマリー=アントワネットを演じています。
ベルリン映画祭オープニング作品
Metéora(ギリシャ・ドイツ)
Spiros Stathoulopoulos 監督
ギリシャの中央の暑い大平原で、メテオラの正統派の修道院は砂岩の柱の上の高いところに建てられる。
若い修道士テオドロスと修道女ウラニアは彼らの命、コミュニティの厳しい儀式に自らをささげました。<br /> お互いへの膨らむ愛情は修道院の中で疑問が浮かびます。
精神的な献身を続ける彼らは、人間としての欲求の間で引き裂かれそうになる。
彼らはどの道をたどるべきか決めなければならない。
Rebelle(カナダ)
Kim Nguyen 監督
アフリカでの内戦
コモナは彼女の村が反乱軍によって焼き尽くされ、両親が殺された後、子供兵となるようジャングルに強制連行されます。
残忍な指揮官により、武器の使用法の訓練をするだけでなく、彼女に彼と寝るように命令される。
恐怖の中で保護してくれる人を探し、白髪の少し年上の男の子に目をつけます。
二人が一緒にキャンプから逃げた後、村に戻るためできる限りのことをします。
アフリカの伝説に根差した困難と悲惨さ、無限の悲しみに満ち溢れた話。
哀しみの密告者(英国・アイルランド)
ジェームズ・マーシュ 監督
トム・ウラッドビー原作の小説の映画化。
美しきテロリスト、コレット。
弟と夫をイギリス軍に奪われ、IRAに身を捧げてきた彼女は、故郷を遠くはなれたロンドンで逮捕されてしまった。
幼い子どもたちを捨てて監獄に入ることはできない
ついにコレットは、イギリス側に情報を内通する“密告者”となった。
だが、IRAを裏切った者には、悲惨な死が待ち受けている…。
根深く複雑な対立のなかで生きる人間の愛と憎しみ、大義と現実の狭間で崩壊していく家族の肖像。
果てしない悲劇を描ききり、イギリス・アイルランド両国で絶賛された、注目のサスペンス。
Tabu(ポルトガル・ドイツ・ブラジル・フランス)
ミゲル・ゴメス 監督
気性の荒い老女アウローラが主人公。
カボ・ヴェルデのお手伝いサンタとなにかと世話を焼いてくれる隣人のピラールと過ごしていたが、
死を目前にして突然ジャン・ルカ・ヴェントゥーラという男を呼んでほしいと言い出す。
50年の時をさかのぼり、アウローラがアフリカで過ごした人生が明らかになってくる。
ピラール役にテレーザ・マドルガーダ、
アウローラ役はラウラ・ソヴェラルとアナ・モレイラのダブルキャスト。
マーガレット・サッチャー「鉄の女」(英国)
フィリダ・ロイド 監督
メリル・ストリープが、元英国首相マーガレット・サッチャーを演じた話題作
ジェンダーと階級という大きな障壁を乗り越え、男性中心主義的な社会において地位を確立した実在の一人の女性、
マーガレット・サッチャーの物語である。
このストーリーは彼女がその闘争の中で得た権力と、その代償として失わざるをえなかったものについてを描き、
また、この非凡かつ複雑なキャラクターを持った女性の驚くべき、詳細なポートレイトともなっているという。
しかし、当のサッチャー家の人々には不評らしい。
Was bleibt(ドイツ)
ハンス・クリスティアン・シュミット 監督
30代前半のマルコ
大学を終え、ベルリンに住んでいたが、中流階級の家庭である両親のギッテとギュンターから離れて暮らしていました。
彼は年に2回両親を訪問します。そして、ほとんどの時間をマルコの5歳の息子ゾーヴィーと過ごします。
母のギッテは躁鬱症で、何年も同種療法の治療をうけていた。
彼女は薬物療法から離れ、夫と残りの人生を楽しみたいと思っているのだった。