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はじめに
 ソウルオリンピック以来、バドミントン競技はオリンピック競技の中に
組み込まれました。明治以降に日本に入って来たバドミントン競技は、あ
る時期、世界のトップクラスのレベルを維持していました。しかし、現在
はそのレベルに近づくことはできません。世界が日本を抜いていったので
す。
 確かに、このスポーツは地味なスポーツで、華やかな(?)テニスと比
べては、人気の度合が違います。ところが、テニスにはしっかりとお金を
とって教えるテニス教室があり、多分その教室のほとんどの人は、中級の
下のレベルで満足しているようにわたしは思えますが、スポーツはお金を
払って教えてもらうものではなく、自分からのめり込むものだと考えます。
テニス教室にいけばうまくなると勘違いしている人が多いようです。現に
私もテニスをやっていますし、あるクラブに属していますが、もう何年も
やっている人がうまくならないのは、個人意識が低い(時間を無駄に過ご
している)からでしょう。また、テニスの場合、趣味というよりは、レク
リェーションの様に感じるのですが。私の偏見でしょうけれど。一方、バ
ドミントンに至っては、そんな場所も教室も営利目的では存在しません。
地域のサークルの中で初心者は育ち、地方レベルのゲームでは大活躍する
に至ります。しかも、夜に活動するサークルが多く、家族の理解ある(!
?)「いってらっしゃい」の声を受け、家庭の貴重なだんらん時間を自分
の趣味に費やす、そんなスポーツです。
 そこで、このテキストは、高校を出るまでスポーツらしいスポーツをや
ったことのない私自身が二十歳を過ぎてから始めたバドミントンを、どの
ように理解し、とりあえず、地方レベルで活躍できるようになったか顧み
て、まったくの初心者から、地方レベルの上級者にいたるまで、技術的精
神的にサポートする目的で書いてみました。殆どダブルス中心に書いてい
ますので、シングルスはあまり参考にならないと思います。また、社会人
になってからバドミントンを始めようとした人を対象に書かれています。
しかし、中高大と活躍してきた人にも、力でなく理論的な考え方を取り入
れたバドミントンもできるようにもしてあります。さらに補足等を入れな
がらいかにして楽にして、楽しいバドミントンができるかということを楽
しんでもらいたいと考えます。 
                            
                           平成8年8月
                            著者しるす
 
 今回の改訂版は,1999年4月にIBFが行ったルール改正があり、
それによる変更、見解等があり、現在のプレー中の様子が少しかわってき
ているので,補足等に付け足した部分がある。かといって、レベルが大き
く変化しているものでもない。この改訂は主として,個人の「考えるレベ
ルのアップ」のためを目的に書きたしたものである。また、図解を多くし
て読むことを減らした。つもりである。
 
追記 ここに来て,忙しくなったので,テニスは止めました。
                              平成11年8月
                             著者編集
 
今回ちょっとした手直しをしました。 
                           平成12年3月

 平成13年は21世紀の幕開けです。スポーツの世界も、多様化してき
ました。バドミントンのプロ世界もまた新しい人が出てくるでしょう。新
世紀に入り、社会人の世界もまた変わるでしょう。アフター5の社会人ス
ポーツも、さまざまな形で行われ,評価されてくるでしょう。
 残念ながら、20世紀最後のシドニー五輪では日本人のメダル獲得はな
りませんでした。次のアテネではどうでしょうか。期待しましょう。
                           平成13年1月

 平成19年になりました。ジュニアのクラブが大分軌道に乗り始めました。
マダマダですが、少しテキストに補足を加えていこうと思います。
                           平成19年7月
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