RHYELお迎え話

 セシルとアナイスの次は、絶対28番系と決めていた私。実際には、荒夜が間にはいり、4人目になってしまったが、一番最初から欲しかったのが、やはりルカクリ系だった。
 年末に東京方面へ行く予定もあったので、ワンオフを見てまわり、あわよくばルカクリ、なければフルチョイス、と決めていた。
 でも、都会のワンオフ事情は厳しかった。ほとんど予約済みのうえ、ルカクリ系など一人も見当たらない。広島でセシルをゲットできたのは、やはり田舎ならではだったのだろう。(なんで売れ残っていたのか未だに不思議だね。自分では、カイルが私が迎えに行くのを待っていたのだと思っているが。)

 フルチョイスした場所は、新宿アルタ。
 当然のごとく、メイクはルカタイプ。このあと、お教室君を絶対ゲットしようと思っていたので、美白君をチョイス。おまけに目の色は、青緑を選んでいた。でもそれって、ルカじゃなくてクリスだよ!当たり前のことながら、うちにやって来た子は、ルカではなくてクリス系。まあ、どっちも好きだからいいんだけどね。

 というわけで、初めてのフルチョイス君。名前は、ラフィエルと決めていた。
 最初、どんな名前にしようかと考えた時に、目の前にボッティチェリの「春」の印刷複製画があったため、そこからラファエルという名前が浮かんできた。ラファエルの描く天使の絵も好きだったし、そこで由貴香織の天使禁猟区で沙羅ちゃんがラファエルのことをラフィー君と呼んでいたのを思い出し、ラフィエルにすることに。

 ついこの間、家にやって来たばかりなので、まだラフィー君用の服は作っていません。一ヶ月あったのだから、その間にお迎え服を作ってあげようと考えていたのだけれど、実際、顔を見ないとどんな服を着せればいいのかわからなかった…。それでもって、そのあとは、このHPを立ち上げるための突貫工事に突入し、未だに、作っていない…。すまない。(こればっかりだ)

ラフィー君の受難

 それは、ラフィー君お迎え二日目に、唐突に起こった。

 別に受難話をサイトの売りにしているわけではない。(それは本当)
 できることなら、みんなを傷つけることなく、平和に暮らしたいもの。
 けれどもなぜか、事件は思いがけず起こってしまう。うちのSDたちにとって、私はまさにトラブルメーカー。
 自分ではよかれと思ってやっているぶん、よけい始末におえない…。まさに親切が仇となるとはこのことだ。すまんな。

 さて、我が家にやって来たラフィー君の目は、片方だけ寄っていた。左目は、まっすぐ向いていたのだが、右目は寄っている。目の幅に対して、グラスアイのサイズが大きかったのかな?(18ミリをチョイスしていたのだが。)
 しばらくこのままデフォ状態でおくつもりでグラスアイを固定してもらっていた私。なのにどうして、予定外の作業をせねばならないのか…。どうしてもその片方の目が寄っている状態が許せない。両方が同じ方向を向いているのなら、別にかまわなかったのだが、片方だけとは…。
 そんな状態で、放っておく人はいるのだろうか?
 まあ、世間は広い。お迎えしてからずっと箱の子にする人もいるらしいからね。(私には絶対にできない芸当だ。私は、すぐに開けて服着せる人。)

 というわけで、成り行き上、直さねばならんだろう…。
 さて、そうなれば話は早い。すぐに私はヘッドのふたをはずした。
 ふたを開けて思わず絶句。
 ボンドの量が半端じゃなかったよ。それも、グラスアイを一周してたもんね。
 こんなにボンドをがっつりとサービスしてくれるのなら、目の向きをちゃんと確認してほしかったよ。ボンドのピンポイント攻撃だって、とるの大変なのに…。

 しかしながら、ふたをあけてしまえば、やるっきゃない。大量のボンドにひるまず、私の道はただ前進あるのみ。
 とはいうものの、つい先だって、鏡ちゃんの目玉を発掘するために一時間以上を要し、なおかつデザインナイフを使って失敗している私。

 しかーし、このたびの私には、秘策があった。ふっ、ふっ、ふっ。新兵器。

 ドライヤー。

 ちょっとローテクながら、きっちり温風を吹き出してくれる優れもの。これがあれば、どれだけボンドがこってりついていようが、熱でやわらかくなるもんね。へへ。ついこの間、鏡夜の目に傷をつけたばかりだったもので、自分、研究したね。
 実際、ドライヤーは役に立った。少しばかりグイーンとスイッチをいれれば、ボンドも柔らかくなった。やわらかくなったところをプラスチックのピンセットでつかんで引っぺがす。それの繰り返し。
 ボンドの量を考えると、結構簡単に片目ははずれてくれた。
 気をよくした私。片方の目をはずし、すぐにもう片方へととりかかったね。

 だが、それが罠だったのだよ。

 さっきのようにグイーン、とドライヤーの風を吹かし、よしよし、今日は調子いいぞ(たいていそう思うとろくなことはない)、とラフィーのヘッドを見たところ、なんかおかしい。なんとそこにあるはずのものがないではないか!

 無い!ラフィー君のまつ毛の先が、無い!

 またやってしまった…。
 ラフィー君、お迎え二日目で洗礼を受けるとは、早すぎないか?

 まさか熱でまつ毛の先が消えるとは思いもよらなかった。とれたグラスアイをはずしたのがまずかったのだろう。そのままいれた状態で、さらにもう一方にとりかかっていれば、こんなことにはならなかったはず…。

 早速ちょこまかと小手先の直しをいれられるラフィー。ちょうど手元には、お教室君に使った百金の付けまつ毛の残りがあった。

 付けまつげの色は、黒。ラフィーのまつ毛は、ダークブラウン。

 色は完璧にあっていない。いいのか?それでいいのか?神経質な人だったら、絶対許せんだろうな…。
 だが、まつ毛一つを買いに、四時間かけて雪山越えてSRまで行けるわけない。試しに残っていたまつ毛に重ねてみたところ、一見、わからない。

 よっしゃ、これでOK!(なんてアバウトな)

 よくよく見れば、気がつくかもしれないが、一見したところではわからない状態となった。
 しっかし、お迎えわずか二日目で洗礼を受けるとは、最短記録だね。どんどん短くなっているのが恐ろしい。うちで洗礼受けてないのはアリスぐらいか…。

 教訓。ドライヤーには気をつけろ。

 こうやって失敗を重ねて、強くたくましいSDオーナーになっていくのね?(こんな失敗するのは私だけか。)

 ラフィー君の顔が、いつもちょっとばかし怒っているように見えるのは、私の洗礼受けたせいかもしれない。すまん、ラフィー。

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