SWEET POODLE

 モモコのパッケージをばらすと、こんなふう。
 人形の形に型抜きされたプラスチックにはさんで、紙の箱に入っている。
 そのため、人形は2〜3箇所とめられているだけなので、取り出す時にリカちゃんやプーリップみたいにセロテープと格闘しなくてもよい。
 しかも、開封したあとまた収納できるし、収納したまま人形がホコリをかぶらずに飾ることができるのがうれしい。
 他の人形で、ここまでパッケージに気を使っているものはないと思う。
 たいていが売れる時の見栄え重視だから、箱の内部が美しく見えるように気を配り、いかにして店頭で消費者に手に取ってもらえるかがまず念頭にあって、パッケージされている。
 だが、モモコの場合は、モモコを大切にして欲しい、という作り手の思いがパッケージにあると思う。
 また、同じモールドから作られる人形をコレクションする人が、どのように収集するか、収集品をどんなふうに自分の部屋で楽しみたいかまでを考えて作っていると思う。

 その名のとおり、かわいいプードルがモチーフになっている甘ロリちゃん。
 目は正面を向いていて、髪の毛くりんくりん。
 しかし、モモコの場合、ツーテイル・スタイルにすると、後頭部がびみょーだな…。前から見ているぶんにはいいけど。
 水色ラビリンスとくらべると、肌の色がずいぶん白い。
 ピンクのケープとジャンスカ、白いブラウスとペチコート、ドロワーズ。
 手提げかばんとスカートのプードルはオリジナルらしく、スカートのプリントにはmomoko dollのロゴがはいっている。

 モモコのためにプリントをわざわざ作っているところが、セキグチさんのエライところだ。
 ちゃんと人形サイズの模様がうれしい。
 レースも、良いものが使われている。こういうところも、人形だからといってケチらないのがよい。

 ブラウスの身頃は、ボディにそってきっちり作られている。
 縫い代は、ピケのようなもので処理されているようで、安心。
 なんといっても、毎回すごいと思うのが、靴!
 水色ラビリンスのときの、履いたときにできるシワが入ったブーツ!もよかったけど、今回のワンストラップもかわいい。
 ライン重視できれい。はきやすいように、後ろに切れ込みが入っている。
 手提げかばん一つとっても、ありがちなオマケ感覚ではない。
 まさに職人芸。ラブリー・フォークロアも期待して待ってるぞ!

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