おまけ
拍手に使用したsssです(笑)





甥と姪   -ゲーム-

「ねえ、ニール!ゲームどこまで進んだの?」
マリが指しゃぶりしながら、二ールが食い入るように見つめる画面の前に立ち尋ねる。
「ああ!マリ邪魔しないでくんないかな!?今イイトコなんだからさ!」
二ールはイライラした口調でまくし立てると、じれったそうにマリを片手でどかしまた画面を見つめる。
「今、ラスボス探してんだよっ!なんだよ!ちぇっ!荒れ地の魔女がラスボスだと思ったら、騙されてた!」
マリもちょこんと二ールの隣に座り、画面を眺める。
「パーティーは?」
「大魔法使いハウルと・・・僧侶のマイケル・・・・うわ!それと悪魔のカルシファー・・・・こいつ以外と役にたつんだぜ?
捕まえといて正解だった。なんだよ、ラスボスは城の中に潜んでるのか?」
マリは興味なさそうに説明を聞いていたが、画面に映る可愛らしいキャラクターを見つけ嬉々として尋ねる。
「これは?一番後ろにいる女の子!」
「ああ、それさっきまで婆さんだったんだ。えっと、魔法使いの「愛の囁き」で魔法が解けたんだ。
なんか、ハウルが探してる伝説の「命を与える女神」っぽいんだよな!」
「へえ・・・赤い髪なんだ!女戦士?」
「すっごく強いんだぜ〜あっ!見つけた!ラスボスだ!」
「この女戦士・・・なんだかカッコいい!」
二ールはラスボスの火の悪魔とどう戦うかぶつぶつと呟く。
マリは魔法を唱えだす魔法使いハウルを見て笑う。
青と銀の派手な衣装のこの魔法使いが、いつもよれよれのトレーナーでふらりとやってくる叔父に見えたのだ。
「ハウエルおじちゃん、今度いつくるかな?」
「これクリアーしたら来てくんないかな?今度も珍しいソフトねだろうっと!」
甥と姪はそれぞれ不思議な叔父に想いを馳せた。






×月○日     マイケル日記
今日、ハウルさんがモーガンに呪文を教えていた。
「いいかい、モーガン。絶体絶命のピンチの時に使うとっておきの魔法だからね!?」
ひどいや、僕にはそんなとっておきの魔法教えてくれなかったのに・・・
「まずにっこり笑って・・・『ダーイスキ』って抱きつくんだよ!」
・・・・教えてもらわなくてよかったです。
と言うか、その魔法ソフィーさんには効きません。







×月△日     ハウル日記
殿下のお供でストランジニアまで行って久しぶりに帰ってきたら
モーガンに思い切り泣かれてしまった。ソフィーは
「人見知りをするのよ、ここのとこ」って言ったけど
じゃあ、なんでサリマンには笑顔で抱っこされてるのさ!!
酷いじゃないか!ソフィーなぐさめてよ!!
(ママをとるライバルめ!!byモーガン)







×月☆日     ソフィー日記
やられたわ!寝室がみどりのねばねばだらけ!!!
ベットでねばねばに包まれたハウルを引きずりだして尋ねたら
「ソフィーと一緒に眠れないなんて悪夢だ!!」ですって!
ラグビーの同窓会で性質の悪い風邪なんか貰ってくるからよ!
それなのにハウルったら、とっても嬉しそうに
「これであのベットは使えないね!」って可愛い笑顔を見せて。
仕方ないわ、今晩はモーガンをマイケルにお願いしなくちゃ。







×月◎日     カルシファー日記
モーガンてば、おっかないんだ!
おいらのこと犬か猫だと思ってるんじゃないか?
ハイハイで暖炉に近寄ってくると、おいら気が気じゃないよ!
あんまり危ないから、悪魔らしく思いっきり怖い顔してやったのに
あいつってばとびきりの笑顔で手を叩いて喜ぶんだぜ・・・・
さすがハウルとソフィーの息子だな!おいらを怖がらないなんて!
かわいいヤツだ!でも、おいらに触るとヤケドしちゃうぜ!







×月×日 好き嫌い
「ねえ、ソフィー。僕が魚が嫌いだって知ってるよね?」
「もちろんよ?ハウル。それがどうかしたのかしら?」
「じゃあ、なんで魚料理ばっかり続いてるのさ?僕を嫌いになったの?」
「とんでもない!モーガンに魚のすり身の離乳食を食べさせたいのよ」
「昨日も魚ばっかりだったよ!いくらあんたの腕がよくても・・・」
[まあ!モーガン!ちゃんと食べれたのね!なんていい子かしら!!」ちゅ!
「!!・・・・(もぐもぐ)んっ。ソフィー!僕も食べたよ!」







空飛ぶお城のある一日


○月×日 マイケル日記
今日もハウルさんとソフィーさんが喧嘩をした。
僕はモーガンを抱えて、城の外に逃げ出した。
ソフィーさんが呪いを唱えだしたから。
花畑で遊びつかれて眠るモーガンを見ていると
僕って子育てに向いてるんじゃないかなって思うよ。
だけど10人はきついかも。マーサ考え直してくれないかな。
城に帰ったら「やあ、お帰り」って2人とも上機嫌。
明日こそ、マーサに会いに行けるといいな。



○月×日 ハウル日記
あんまりソフィーが冷たいから、僕は想いを伝えたんだ。
そしたら僕の奥さんは、怒り狂っちゃって・・・。
またその顔がカワイイんだよなー。
ソフィーって、怒った顔がセクシーなんだよね。
・・・・・・
う・・・、何だか心配になってきた。
見つからないように、<虫除け>しとこう。



○月×日 ソフィー日記
どうしてあの人はいっつもああなのかしら!?
忙しい時に限って「絶望だ!奥さんが僕の話を聞いてくれない!」
なんてわめくのよ!?誰のお気に入りの洋服を繕ってるっていうの?
まったく、どうしようもない人。
どんなに愛してもキリがないんだから。
愛し甲斐のある旦那様よ。ホント。



○月×日 カルシファー日記
なんなんだよ、あいつらは。
おいらの前でいちゃつきたいだけだろう?
喧嘩がはじまった時昼寝中で
素早く避難しなかったおいらが悪いんだけどさ。
すぐひっついて仲直りするんだから。
あいつらみたいな夫婦が標準なのかなー?



○月×日   仲直り
「ソフィーに相手をしてもらえなきゃ、僕は死んでしまうよ!」
「まあ、ハウル!あたしやモーガンを置いて死ぬですって!?
いいわ、そうしてごらんなさい!あんたはあたしたちを置いていけばいいわ!
そうしたら、どれくらいあたしたちが悲しむか・・・愛されてるか
気がつくでしょうよ!天国から眺めていればよいわ!!」
「!!!ごめんよ、ソフィー!大事な奥さんと子供を置いて行けやしないよ」

「バカップル・・・」







はじめての・・・・


「んーま、んーま」
「ソフィー!モーガンが『ママ』って言ってるよ!!」
「そうかしら・笑」
「おしゃべりが上手になりましたからね、モーガンも」
「パパだよ、モーガン、パパ!
「・・・・・(じーっ)うわ〜ん;」
「ハウルさん泣かせちゃダメじゃないですか。はいはい、どうしたの?モーガン」
「・・・・(にこーっ)・・・・・ぱーぱ!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ソ、ソフィー!!!!!!!うわ〜ん;」







悪戯


「あっつ・・・!!」
「どうしたんだい?ソフィー」
「モーガンが遊び飲みをして、おっぱいを噛むのよ」
「なんだって!?モーガン!そこは僕だけが噛んでいい場所だよ!」
「・・・・・(怒)」







理由


「ソフィー!あんた、またやったね!?」
「なによ?」
「店で笑顔をふりまいただろう!」
「へっ?」
「だから、僕には怒ってばっかりなんだ!!」
「あんたがあたしを怒らせるのよ!!」







お約束


「おい、ハウル・・・毛布被ってどーしたんだよ?」
「・・・ソフィーが僕の服を全部切り刻んだんだ;」
「・・・あんた何したのさ?」
「僕は道に迷って、ご婦人に行き方を教えてもらって・・・うわわわ!!ソフィー!!」
「あんたは道を教えてもらう度に、娘さんの肩を抱いて歩くって訳ね!!!」
「・・・・ハウル、あんたそれナンパだろう」







子育てロールプレーイング!


モーガンが泣き出した!
ハウルはオムツを替えようとした!
モーガンの攻撃!!
!!!!!!!!!
ハウルは16回目の攻撃を受けた!お気に入りの洋服がぐしょぐしょだ!
ハウルはショックで動けない!!
モーガンはハイハイで逃げ出した!!
ザカザカザカ!







アブダラその後・・・

「お久しぶりです。麗しの魔女殿、かぐわしき花の都の王はどこに?」
「アブダラじゃない!いらっしゃい!ハウル?今モーガンを寝かせてるの」
「ソフィー、やっと寝たよ。おや?」
「偉大なる魔法使い殿、こんにちは」
「今日はどうしたの?お遣いかしら?」
「はい、【夜咲く花】にプレゼントを」
「ふうん。で?何にするんだい?」
「どれもこれも美しく・・・珍しい花ばかりで・・・」
「それじゃあ、あたしが見繕って花束を作るわ。いいかしら?」
「お願いいたします。」
「はい、これでどうかしら?」
「ありがとうございます。素晴らしき女主人殿!お代はいかほどに?」
「まあ!あんたからお金は貰えないわ」
「いいえ、素晴らしき花束に見合う金額を」
「いいえ。あんたはあたしたちの大事な恩人ですからね!いらないわよ」
「心優しき魔女殿、ですが・・・」
「遠慮はなしよ!裸も見た仲じゃない!」
「ええっー!!!な、何だって!!!!」
「何てことだ!僕の奥さんが浮気をしてたなんて!!」
「ちょ、ちょっと待ってよハウル!!!!!」
「何たる絶望!何たる悲しみ!!もう僕はお終いだ」
「きゃあ!ダメよハウル!ここは店先なんだから!ねばねばはダメ!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「大体、あんたが掛けた呪いのせいなんだから!!魔法を解いてもらったときなのよ!?」
「・・・・・・本当?ソフィー?浮気じゃない?」
「本当よ。アブダラに見せたってわけじゃないもの」
「そうですとも!寛容なるお方。」
「ベンもレティーも一緒に見たわ!ね?浮気じゃないでしょう?」
「!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
「サ・サリマンまで・・・・・・・・!」
「・・・・・・・・・・・ハウル?」
「何てことだ!魔法を解いた後のことまで考えが及ばなかった!僕としたことが!」
「ハウル!どうしたっていうのよ!?」
「僕はなんて不幸な魔法使いなんだ!愛する妻の裸を他の男に見られるなんて!」
「ハウル殿、不可効力です!ちゃんとは見てません!」
「何を言ってるの!ベンは義兄弟じゃない!それに仕方なかったのよ!?」
「・・・・・・・・(くすん・くすん)・・・・・」
「魔法を解いてもらわなきゃ、あんたのとこに行けなかったわよ?きっと」
「それじゃあ、ソフィー・・・・」
「・・・・・・・・・・なあに?」
「今日は僕とお風呂に入ってくれる?」
「な、なに言ってるのよ!!!!!」
「だって、僕以外の男があんたの裸を見たなんて!なのに、僕はお風呂に一緒に入るのもダメなのかい?」
「・・・仕方ないわね。モーガンも一緒よ?」
「うわーい!やったー!!」
「・・・・(この夫婦って・・・・;)」
end




・・・・お粗末さまでした・・・