「さよならダーリン・・・」
思っていたより大きく響いたその声に、
・・・中庭に通じる扉を開け放したまま
王様の所望した道具を作っていたハウルと、
手伝わされていたマイケルと、暖炉でうたた寝していたカルシファーが・・・
作業台の前の椅子に腰掛けるソフィーへと視線を移す。
「ソフィー!?」
「ソフィーさん!?」
「なんだなんだ?おいら湿っぽいのは願い下げだぜ!?」
慌てふためくハウルは、大きな鉄の塊に足をぶつけて悪態をつきながら涙目で駆けつける。
「あんたね?悲恋の小説読むたびに、無意識に呪いかけるのやめてよ!
いい加減にしないと、僕は・・・僕の心臓は・・・本当に止ってしまうよ!
自分の持つ魔力をいい加減コントロールしてよ!!!!」
誰が別れてなんてやるもんか!
さあ、早く!呪いを解かなくちゃ!
ハウルが叫んだその腕の中で、呪いの掛かったままのソフィーは
・・・一人、切なさと戦っているのだった。
さよなら!さよなら・・・ダーリン!
2つもイメージイラスト描いていただきました!!
嬉しいなあ♪家宝にさせていただきますね^^るっぴさん!