贖罪

  私たちは、イエス・キリストが、その苦難と自らの血を流されたことによって、また十字架上における身代わりの死によって、すべての人の罪のために完全な贖罪をなされたことを信じる。この贖罪のみが救いの唯一の根拠であって、アダムの子孫であるすべての個人に対して十分であることを信じる。この贖罪は責任能力のない者、無垢な幼児にとっては恵みにより有効であるが、責任を負える年齢に達した者にとっては、悔い改めて信じるとき初めて有効となることを信じる。

  〈注〉イエス・キリストの苦難と死は、ひとりの殉教者や英雄のそれではなく、万人の罪の贖いのための死である。この十字架による贖罪こそが、キリスト教独自のものである。