牧師室 '10.10


◎ 2010.10 ◎

「豊かな人生の条件」

エレミヤは言った。「彼らはあなたを渡しません。どうぞ、【主】の声、私があなたに語っていることに聞き従ってください。そうすれば、あなたはしあわせになり、あなたのいのちは助かるのです。
(旧約聖書 エレミヤ書38:20)


  イエス様はこう言われました。「わたしがこれらのことをあなたがたに話したのは、あなたがたがわたしにあって平安を持つためです。あなたがたは、世にあっては患難があります。しかし、勇敢でありなさい。わたしはすでに世に勝ったのです。」(ヨハネ16:33)
  「これらのこと」とは、イエス様がヨハネ13章から16章に至る、あの最後の晩餐の時に弟子達に語られた「告別説教」の事です。今私たちが生きているこの世にあっては、様々な患難がある。しかし、信仰によってイエス様としっかり結びつき、つながっているなら、患難の中にあっても平安がある。なぜなら、イエス様が罪と死に対して完全な勝利をとられ、永遠の命を勝ち取って下さったのです。信じる者には同じ勝利を与えて下さるのです。
  16章の22節をご覧ください。「あなたがたにも、今は悲しみがあるが、わたしはもう一度あなたがたに会います。そうすれば、あなたがたの心は喜びに満たされます。そして、その喜びをあなたがたから奪い去る者はありません。」とイエスは言われました。これは約束です。私たちはこのイエス様のお言葉を信じるのです。そうするなら「平安を持つ」のだとイエス様は言われるのです。
  神様の言葉を信じて従うなら平安がある「しあわせ」になると、聖書は一貫して語るのです。
  創世記の記事を思いだしてみて下さい。神様は、アダムに「善悪の知識の木の実からはとって食べてはならない。それをとって食べる時、あなたは必ず死ぬ。」(創2:16)
  勿論アダムはエバにそれを伝えました。しかし、エバもアダムも神様の言葉に聴き従わなかった結果、暗黒の中(罪)に陥ってしまったのです。
  人類の堕落はここから始まりました。旧約聖書をお読みになると罪の結果、人間がどんなに愚かな歩みをしてきたのかが一目瞭然です。
  しかし哀れみ深い神様は、その時代その時代に神様の人(預言者)を立てて、神の元に返れ、神様の言葉に聴きしたがうなら平安があると繰り返し繰り返し語るのです。そして、今も語り続けていて下さるのです。
  さて、神様が、エレミヤという預言者を通して語られた言葉に心を向けてみましょう。ここに記されている歴史的な事を語る には時がありません。要は、敵に征服される事を恐れているゼデキヤと言う王様に向かってエレミヤは警告(忠告)を与えるのです。
  エレミヤは言った。「彼らはあなたを渡しません。どうぞ、【主】の声、私があなたに語っていることに聞き従ってください。そうすれば、あなたはしあわせになり、あなたのいのちは助かるのです。・・」(エレミヤ38:20)
  「神の声に聞き従う」と言う事は、アダムの時代、いえ、それ以前から全ての全てであったのです。
  「光あれ」と神様が言われると「光があった」。歴史の始まる以前から、「神様の言葉に聴きしたがうなら平安がある」と、そのように定められているのです。
  ですから、アダム・エバが神様の言葉に聞き従わなかった結果、平安は失われ、暗黒の時代が訪れたのです。しかし、神様は愛のお方ですからその暗黒の中から救い出すために、光であられるひとり子イエス様を世にお遣わしになり、このお方に聞き従うなら、今は悲しみ、苦しみ色々な患難があったとしても、すでに十字架の上で暗闇を打ち破って下さった、イエス様にによって「平安・しあわせ」があると約束して下さっているのです。
  繰り返しますが、これは人間の歴史が始まる以前からそのように定められている真理なのです。
  「豊かな人生の条件」は、神様が私たちに与えてくださった聖書に啓示されているのです。
  「結局のところ、もうすべてが聞かされていることだ。神を恐れよ。神の命令を守れ。これが人間にとってすべてである。」(伝道者の書12:13)