初めての落とし込み♪






ここでは、空風麟のチヌ釣りのメイン釣法である「落とし込み」について説明させていただきます。
ただし、一言で「落とし込み」と言っても釣技は幅広く深いですから、
『垂直ケーソンの波止際で目印を使った』落とし込みの
「波止際の落とし込み」はやったことがない、雑誌・TV等でしか見たことがない
という超初心者の方を対象に簡単に概要をお話をさせていただきます。





落とし込みとは

波止の際をカニ・イガイ等のエサを落とし、チヌの反射喰いを誘う釣法です。
目印と呼ばれる非常に浮力の軽い仕掛けに出るアタリに神経を集中し、
チヌを探して波止上を歩きまわる非常に攻撃的な釣りです。
ただ、落とし込みも必ず釣れる魔法の釣りではありません。
真夏の炎天下に波止を歩き回った挙げ句、たった1個のイガイすら喰わない時もあります。
最初の1枚を釣り上げる事ができるまで、辛抱強く頑張って下さい。
きっと落とし込みの魅力を理解する事ができるでしょう♪





☆道具立て


竿 ・落とし込み専用設計の竿がいいでしょう。
 ない場合は出来るだけ軽い竿を使用して下さい。
 一日中竿を扱っているととても疲れて、次の日に腕が上がらなくなるかも(^^;
 穂先の固さとしては、磯竿かチヌ竿の0.6〜0.8号ぐらいでしょうか?
・竿の長さは波止の高さにより変わります。
 低い波止の場合は短い竿を、高い波止の場合は長い竿を使用してください。
<参考>
 空風麟のHGである飾磨では、「中波止」はとても低いので3.6-4.2の竿を使用しています。
 「新波止」はある程度高さがあるので、3.9-4.5か4.2-4.8-5.4の竿を使用しています。
 軽さに難はあるものの、潮位により調整できるZOOM竿は便利でっす♪
 2000年のシーズンオフに道具を増やしています。
 前打ち用に5.3-6.3を購入していますが、流石に重い(^^;
リール ・落とし込み用リールにこだわる必要はありません。
 しかし、道糸に糸ぐせのつきにくい、スプールの大きな物がいいでしょう。
 また、竿と同様に軽さも重要です。
 小型両軸リール(糸ぐせが(^^;)、フライリールで代用できます。
 回転比率は1:1が多いようですが、1:2でも結構です。
 ドラグについては、好みですのでご自由に♪
<参考>
 空風麟は落とし込み専用リールを使っています。
 RYOBIとBayStageですが、軽さではプラスティック製のRYOBI、ドラグ性能はBayStageに軍配が上がります。
 2000年のシーズンオフに道具を増やしています。
 黒鯛工房のリールを購入しています。
道糸 ・際の目印を使用した落とし込みの場合は2〜3号の普通の道糸でいいでしょう。
 テトラの前打ちや、目印無しで落とし込む場合はオレンジ色、もしくは色分けされた道糸がわかりやすいようです。
 またこの場合は材質もナイロンではなく、PEライン、ブレイデットラインが根ズレに強いです。
 こちらも好みがあるようですね(^^;
<参考>
 空風麟は以下のラインを巻いています。
  RYOBIのブレイデットライン3号(オレンジ)
  GOSENの色分けナイロンライン2.5号
  SeagerHeriosYtype2号と1.5号(オレンジ)
 どの道糸も時々により甲乙つけ難いですねぇ〜〜
目印 ・初心者の場合は市販の物で十分でしょう。
 RYOBI製の物でも100%山本太郎手作りでも結構です。
 本格的に目印使用の落とし込みにのめり込むなら、自作した方が安上がりになります。
 自分でエサによって、目印のピッチを変えて作ったりとそれなりに楽しいですよ。
 まして、自作の目印でチヌを釣った時なんかは・・・・(^^)
ハリス ・初心者の場合は1.5号のフロロカーボンが適当でしょう。
 もし、不安であればより太いハリスでもいいですが、道糸とのバランスを考えて下さい。
 普通、道糸より太いハリスを使う事ってないですよねぇ〜〜(^^;
・ハリスの長さは通常1ヒロ位とってください。
 ただし、7〜8月の盛期の場合は超浅ダナであたってくる場合がありますので矢引の方がいいでしょう。
<参考>
 空風麟はジョイナースペシャル(パステルブラウン)の1.2号を常用しています。
 竿捌きさえ間違わなければ、年無し級でもこれで上がってきます。
 押さえとして、ジョイナースペシャル(パステルブラウン)の1.5号も持っていきます。
 ただ近頃はHGのチヌがスレてきて1号でないとダメかなぁ〜と感じたりもしています。
 2001年のある日、41pを釣り上げましたが1.2号のハリスが縦裂けしていました(驚)
 推測するに、1.2号では40pチョイが限界でしょう。
 それより大物が釣れる可能性のある釣り場ではもう少し太糸をお勧めします。
 年無しが釣れるのなら2号クラスが欲しいですねぇ〜〜
・初心者の場合は針錘用に平打ちされた部分のある3号の落とし込み針がいいでしょう。
 ただし、落とし込み針にはカニ専用と貝専用があります。
 自分の使うエサによって使い分けて下さい。
 人によってはフライ用の極小針を使っている人もいますが・・・
 カニ専用と貝専用の違いは、針錘を打つために平打ちされている場所が違う事です。
 カニ専用はふところの近く、貝専用はチモトの近くに平打ちされています。
<参考>
 空風麟は主にがまかつの落とし込み針で、カニの場合は3号、貝の場合は2号を常用しています。
 近頃、がまかつからどこの位置にも針錘が打てる三角軸の「チヌスペシャル」という落とし込み針も発売されています。
 前打ちはあまりしませんが、OWNERからは前打ち専用針も発売されています。
ガン玉 ・針錘にするために使います。
 サイズは、目印とエサの負荷によって変わってきます。
 したがって、2B〜G3号位を用意して下さい。
 前打ちなどで底を取る必要がある時は、5Bなんかも使ったりしますが・・・
 針に打つ時に、ペンチで押しつぶしますが、平たくなるまで潰すとはずれやすくなります。
 釣行前に瞬間接着剤などで固定して平たく潰しても良いでしょう。
 軽く潰して針に固定しても結構ですが、あまりにも弱く潰すと、またもはずれやすくなります(^^;
<参考>
 空風麟はKATSUICHIの落とし込み専用ガン玉を使用しています。
 このガン玉は針錘を前提に、通常のガン玉より切れ込みが深くなっています。
エサ ・時期によって色々なエサを使います。
 シーズンを通して使用するのは岩ガニです。
 この他に喰い込みの良いクモガニなんかも良いですね。
 ただし、軟らかいので非常にエサ取りに弱いのが難ですが・・・
 この他にも空風麟は使ったことがないですが、タンクガニの爪も良いようです。
 また、夏場の盛期にはムラサキイガイ一本で十分でしょう。
 エサ取りにも強く、釣れるのはほぼチヌだけです。
 秋口のエサ変わり以降はカニ以外にもフジツボ、イソギンチャク等を使います。
 ただ、関西には売っていない事が多いようです。
 冬近くまで岸壁に付いているミドリイガイで爆釣する場合もあります。
・刺し方
 際の落とし込みの場合は、回転しないように刺すのが原則です。
 タンクガニの爪以外のカニ系であればふんどし掛けでしょう。
 ふんどしから刺し、甲羅に針先が少しだけ出るように刺します。
 もどりが甲羅を突き抜けてしまうような刺し方は厳禁です。
 他に、前打ちでよく使うカニの足2本目位から刺す横刺しや、クモガニの手足を取って1〜2個刺すパチンコもあります。
 イガイの場合は三角形の長辺から針を刺すと回転しにくいようです。
 短辺、底辺から打つ場合もありますが、原則を踏まえて色々と試して下さい。
エサ入れ ・カニ桶を使用します。
 これは、カニが逃げにくいように底が広く、間口が狭くなっているものです。
 また、水もこぼれませんので、イガイを持ち歩く事も出来ます。
 できれば、直径の大きな、底の浅めの物がいいようです。
・少量のエサを持ち運ぶ場合は、腰に付けることの出来るベイトクーラーでも代用できます。
 ただし、カニ、イガイ共に高温には弱いので必ず保冷剤を下に引いてください。
プライヤー ・先の曲がったものを使います。
 ガン玉の押しつぶしやチヌの口から針をはずす時に使用します。
<参考>
 現在、空風麟はRYOBIの落とし込み専用プライヤーを使用しています。
 先が曲がっていないので、針はずしにはちょっと辛いときもありますが、結構便利です。
ストリンガー ・落とし込みは波止の上を移動してチヌを探っていきます。
 釣れたチヌをいちいち荷物のある場所に持って帰るのは面倒だし、疲れます。
 そこで、釣れた場所の近辺にストリンガーを掛けておくと良いでしょう。
 また、釣れたポイントの目印にもなりますしね♪
 そういう意味では、ストリンガーは移動用の物と荷物付近用と最低2つはあった方がいいですね。
 ただし、初心者の方はいちいち荷物の所まで持って帰ってもかまいませんが・・・(^^;
玉網 ・肩に掛けるタイプの物が良いです。
 片手に竿、片手にカニ桶を持つと玉網を持てなくなってしまいますから(^^;
 玉網枠は直径40〜50p位が適当でしょう
・長さは波止の高さにもよりますが5〜6m位が適当でしょう。
 あまりに高すぎる波止の場合は落とし玉網というものもありますが、使いづらいそうです。
 ちなみに、飾磨の各波止は10万トン岸壁以外は5〜6mあれば十分でっす♪
<参考>
 空風麟はBayStageの小継ぎ玉網の柄を使用しています。
 これは仕舞寸法が50p前後と非常に短く、腰に刺して持ち歩いております。
 肩から下げるとどうしても肩こりに悩まされるもので・・・(^^;
その他 ・はさみ
・帽子
・偏光グラス
・水汲みバケツ(イガイを保管しておくのに便利)
・竿立て(休憩するときに竿等を立てておきます)
・イス
・ハードクーラー(夏場の食事等の保管に)
・玉網の柄の先に着けるイガイ取り(気を付けないと高価な玉網の柄がボロボロになりますが)





☆釣り方


最初に ・市販の目印はほとんどが発泡シートの目印です。
 最初に全ての目印を海水に沈めて、水分を染み込ませましょう。
 でないと、目印の沈み方が途中で変わってしまい、魚信を取りにくくなります。
 パイプ目印の場合、この作業は不要です。
・立ち位置は岸壁の端より1〜3歩後ろに。
 でないと、チヌに姿が見えてしまい、警戒されて釣れなくなる可能性があります。
・沈ませる速度はエサが何もつけずに落ちていく速度より少しだけ早い目にガン玉で調整して下さい。
振り込み ・エサが岸壁から20p以内を落ちていくように落とすのが理想的です。
 振り込みを失敗しても目印部分を岸壁の角にあてていればブランコ効果で自然とエサは岸壁に近寄ってきます。
 ハリスの部分を最初になじませ、ハリス−目印がピンと張ったら目印を投入しましょう。
落とし方 ・目印は岸壁に対して垂直になるように置いて下さい。
・荒れていない場合は、海面上に目印が常時2〜3個浮いているように竿を操作して下さい。
・荒れている場合は、岸壁垂直方向にS字型か渦巻き型に全ての目印を浮かべて下さい。
・流れがある場合は、エサの落ちるスピードと流れにあわせて移動していって下さい。
・魚信がなかった場合は、4〜5歩(5〜6m)前に歩いてまた落とし込んで下さい。
魚信 ・海面に浮いている目印で魚信を取るのではありません。
 水中に沈んでいく目印2個位で魚信を取ります。
・引き込み魚信
 波のリズムにあわせて沈んでいる目印が急に早く沈む場合です。
・止め魚信
 波のリズムにあわせて沈んでいる目印が止まる場合です。
・揺れ魚信
 沈んでいく目印がブルブル震える場合です。
 ただし、空風麟はこの魚信を見たことがありません。
 いや、単に見逃しているだけなのかも・・・(^^;
合わせ ・どの魚信でも即合わせが基本です。
 引き込み魚信の場合は、強めに合わせましょう。
 止め魚信の場合は、聞き合わせしてみると良いでしょう。
 イガイの層に引っかかって止め魚信のように思える場合もありますが、聞き合わせた後、引き続き落とし込んで下さい。
・初心者の方はどれが魚信でどれが波のリズムか判別しにくいと思います。
 ちょっとでも目印の動きが不自然と感じたら合わせてください。
 ホントの魚信を見逃した場合、とても悔しい思いをしますから(^^;
 ただし、大合わせすると恥ずかしい思いをする事になりますので程々の合わせを・・・
取り込み ・取り込みは通常となんら変わりはありません。
 竿を前に突き出し、チヌが右向きゃ竿左。
 大物がかかった場合は当然糸を出すことも忘れないでくださいね。
 40pまでだと糸も出さずに竿捌きであしらった後、竿を立てて浮かせましょう。
 最後に落ち着いて、カニ桶を手放し、背中の玉網を出してきて玉網入れすればTheEndですぅ〜〜♪
 誇らしげに(笑)ストリンガーに掛けて引き続き落とし込んで下さい。





☆最後に・・・


空風麟のHGである飾磨(姫路港)の地図を掲載します。
ちょっと見にくいですけど、地図をクリックすれば大きくなりますよぉ〜♪
さぁ、これで貴方も落とし込みの初歩は理解できたと思います。
後は実践あるのみ!!!もっと細かな質問は釣り場でご一緒したときにお受けいたしますぅ〜〜♪
ただし・・・空風麟が答えられれば・・・ですがね(爆)



ホームグラウンド紹介
旧一文字(東波止) ・現在は地続きになっています。
 渡船料がかからず、地元の釣り人で賑わっています。
夢前川沿い岸壁 ・渡船にて渡ります。
 釣り人も少なく場合によっては、川の濁りが入り爆釣する場合もあります。
新波止 ・夢前川河口にあり、際の落とし込み修行場の一つです。
 水深は10〜11mあります。
 釣れる数は多くありませんが型はまずまずで35〜45pまでが中心です。
 時々年無しも釣れているようです。
 夏場にはナルトビエイが群で岸壁付近を泳ぎ、岸壁のイガイをかじっている光景を見ることができます(^^;
旧ドラム ・新波止と中波止の間にあるテトラ帯です。
 主にフカセ釣りの人が多いようです。
 テトラの前打ちもできます。
中波止 ・非常に低い波止で、もう一つの際の落とし込み修行場です。
 水深は6〜8mあります。
 釣れる数は新波止よりも多いのですが型が小さめで25〜35pが中心です。
 近年、釣れる数が減ってきているので心配しています。
 ちょっとでも海が荒れると波を被ってしまいます。
 ただし、中波止の付け根から西の東付近まで探っていく事が可能です。
西の東
西の西
・石畳のある岸辺と言ったら大体正解でしょう。
 主にフカセ釣りが中心になっているようです。
 これより奥の新日鉄方面にもフカセのポイントがあるようです。
西の西テトラ
(10万トンの東テトラ)
・春や秋にフカセ釣り中心の釣り人が多い場所です。
 ただし、テトラの前打ちでも結構チヌが釣れているようです。
 10万トン岸壁を越えて10万トンの西テトラへ移動することは出来ないと思います。
10万トンバース
10万トン岸壁
・飾磨の落とし込み場としては一番型のいいチヌが出る所です。
 ただし、10万トンバースは橋脚への落とし込み、
 10万トン岸壁は高所からの落とし込みと初心者には辛い場所でもあります。
 釣れる数は多くないですが、年無しが出る確率が一番高い所でもあります。
10万トンの西テトラ ・こちらも西の西テトラと同様です。
 フカセ釣り、テトラの前打ちを行っている釣り人がたくさんいます。
 また、この場所から西へは長大なテトラ帯が続いているので、前打ち修行には持ってこいの場所と言えるでしょう。





☆交通手段


姫路バイパス「中地」インターを降り、南へ進みます。
右手に「ミドリ電気」左向こうに「まるは釣り具」のある交差点を西へ曲がります。
(国道250号線です)
汐見橋手前を曲がり、河原に降りると「山口渡船」の乗り場です。
汐見橋を通過してすぐの右手に「兵庫水産」があります。
こちらで「エサ、渡船券」が購入できます。(近辺の詳細は地図を参照)





ちょっとした言い訳、戯れ言


空風麟は完全な落とし込み師ではありません。
夜釣りが苦手で、何とかして夏の昼間にチヌを釣りたいという気持ちだけで落とし込みを始めました。
ですから、エサ取りの少ない時期にはウキフカセ釣りを行っています。
目で魚信を楽しむことの出来るウキ釣りの魅力も捨て難い物がありますから・・・
そういうワケで、テトラの前打ち等の経験が皆無に等しいのです(^^;
だって、テトラの前打ちの時期とウキフカセ釣りの時期が重なるんだもの・・・