松村 公嗣 画                     
 

ほたる(11.06.16)
 「山に囲まれた兵庫県多可町の野間川で、ゲンジボタルの乱舞が
ピークを迎えている。15日夜には、数千匹のホタルが黄色い光を
放ちながら夜空を飛び交い、幻想的な光景を演出した。ホタルは
1週間程度の命で、繁殖のため、雌雄が自らの存在を知らせようと
発光する。雌は葉などに止まったまま、雄は強い光を放って周囲を
飛んで”ラブコール”を送るという。」(16日産経紙朝刊/写真付より)

 文芸春秋七月号の表紙もよかったが、お気に入り宮本 輝 作
「蛍川」の終章は忘れられない。(蛍川を参照)
 「蛍の大群は、滝壺の底に寂寞と舞う微生物の屍のように、はかり
しれない沈黙と死臭を孕んで光の澱と化し、天空へ天空へと光彩を
ぼかしながら冷たい火の粉状になって舞いあがっていた。」
                            ー了ー