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 Italia in Giappone 2001
 日本におけるイタリア 2001年



        
2001年10月7,8日 東京にて


 東京フォーラムで行われたHippo20周年記念フォーラムへの参加と、イタリアから「日本におけるイタリア2001年」財団のスタッフとして3度目の来日をしているスージーに会うために、久しぶりの夫婦2人旅で東京へ行ってきました。

 彼女は、イタリアから来るマスコミの取材を手伝うことを主な仕事にしているようでとても忙しく、スケジュールはしばしば変更になりなかなか連絡が取れませんでしたが、7日の日は、浜離宮朝日ホールで行われたシエナ美術展記念コンサートの会場で会うことが出来ました。

 当日券もあるということで私たちも聴衆の一人になり、岩崎淑、洸・林康子さんらの室内楽を主にしたコンサートを聴くことができました。出演者の共通項はシエナにあるキジアーナ音楽院の卒業生ないしは先生でした。このコンサートにはイタリア大使も出席、後半には美智子妃もご臨席という格調高い?ものでした。

 休憩時間の時、彼女は予定が変わってもう1曲聴いたら記者とともに江戸東京博物館で開かれているポンペイ展へ行くことになったと告げに来て、再会はちょっとだけに終わりました。

 その日は前に名古屋で勤めていて再度仕事で来日しているマレーシアの何(ホー)さん宅に泊めてもらいました。ホーさんとも5年ぶりくらいの再会です。

東京ステーションギャラリー入口

 次の日は昨日のコンサートの元になっている、シエナ美術展を見なければ意味がないことになりますから、開催中の東京ステーションギャラリー(東京駅赤レンガの2階)へ直行し、午前の開館直後でしたのでゆっくり鑑賞しました。

 上京時は予定していなかったけれど、芸術の秋にふさわしい展開となったこの2日間。これも彼女がもたらしてくれた幸運です。いろいろなおつきあいの中でいろいろな体験ができるのも楽しいものです。

 鑑賞を終わって、お上りさんよろしく東京駅正面でしばし駅舎を眺めながらスージーに連絡をしたところ、事務所に居るから来れないかとのことで、事務所があるイタリア大使館に向いました。

 門前には時節柄(米国がアフガンに爆撃を開始した日)私服の警察官らしき人がたくさん居ましたが、約束していることを告げるとすんなり通してくれました。玄関に迎えに来てくれたスージーは、「事務所は倉庫の中にあります」と連れて行ってくれたところは倉庫と言うよりは「お蔵」で、武家屋敷に残ったお蔵の外装だけ変えた建物でした。(もとは赤穂浪士が10人お預けになって切腹した武家屋敷だそうです。)
        お蔵の2階の財団事務所でスージーと

 事務所は日本が休日とあって電話の数も少ないそうですが、他にいた日本人のスタッフ(イタリアに半年いたという佐藤さん)とイタリアから来た一人が問合せの電話で忙しそうでした。午後3時過ぎると本国からの電話で忙しくなるのだそうです。写真の時計はイタリア時間を指しています。左に日本時間のものもありました。

 もう一人イタリアから来ている女性のスタッフは京都へ打合せに出張だそうで、場所が分からないという趣旨の電話がかかっていたようでした。ひょっとするとスージーも名古屋へ出張してくるかも?

 全部の時間と言うわけには行きませんでしたが、お昼休みを兼ねてスージーは、20周年記念フォーラムへ参加してくれました。オープニングの各国語であいさつをするところでは、イタリア語が出てきた時にはうれしそうにしていました。
 何さんも約束どおり来てくれて、2人を合わせることも出来ました。

フォーラムには外国からの参加もたくさんありました。
広い舞台と会場が一体になってとても盛り上がりました。

フォーラムのスタッフと記念写真
文昶・ミカさん・マリンシャさん・啓子・スージー・ホーさん




私が見聞きした「日本におけるイタリア 2001年」の行事*


  June 2, '01  イタリア・ルネサンス 宮廷と都市の文化展
          東京・上野  国立西洋美術館
 Mar. 3 - Jul. 8
 会社の社員旅行(東京&日光)の途中に寄りました。同年のオープニングを飾る展覧会で、スージーはこの時も来日していて開会式でてんてこ舞いだったようです。
 日本未公開のものがほとんどで、イタリアでも一同に会しては見れないものが多かったようで、この後イタリアでも特別に展示するという報道がされていました。
 この時ちょっと腰痛に悩まされていて、少々駆け足で見て回ったのが残念でした。

  October 7, '01  シエナ美術展記念コンサート
           東京・築地  浜離宮朝日ホール Oct. 7, '01
 イタリア・シエナにあるキジアーナ音楽院の関係者によるコンサートとあって大編成のオーケストラではなく、室内楽、オペラ歌曲が主な独唱、バイオリン独奏、ピアノ・ギターの二重奏によるプログラムでした。
 室内楽・オペラ歌曲は、どちらかと言うとオーケストラによる交響曲が好きな私としては少々難しいイタリアの作曲家(レスピーギ、ボッケリー、ヴェルディ、プッチーニなど)でした。チャイコフスキーも一つありましたが、弦楽六重奏曲「フィレンツェの思い出」とイタリアにちなんだ選曲でした。
 ソプラノ独唱では日本のもの(秋風よ、ちんちん千鳥)をイタリアの人が日本語で歌うと言う異色のものもありました。日本の秋の感じが良く出ていたと思います。
 バリトン独唱のカタリカタリはちょっと重い感じで、もう少し明るさ
 ピアノ二重奏はプリムローズ・マジックの2人がピンクと白の飛び切り長い燕尾服で登場し、ウエストサイドストーリーの中から幾つかを軽妙(ジャズぽっく編曲してあった)に息の合った連弾をしてくれました。
 また、ギター二重奏はトナティーリャという私は初めて聞く題名のロドリーゴの曲を聞かせてくれましたが、いたるところにアランフェス協奏曲のフレーズが感じられる曲で親しく聴けました。
 以上、素人的感想ですが、バラエティに富んだ硬軟取り混ぜた内容で楽しめるコンサートでした。

  October 8, '01  シエナ美術展

           東京駅  東京ステーションギャラリー Oct. 6 - Dec. 9
 赤レンガの東京駅(一部)が雰囲気のあるギャラリーに変わっていました。
 世界最古の銀行、シエナ銀行とキージ音楽アカデミー財団のコレクションを同時に世界で初めて見せてくれるもので、14世紀から今世紀にいたるまでの力作が見れました。
 印象深かったのは市の広場を書いた作品が2,3ありましたが、今の広場の写真を見るとそのままなのです。また、この絵はすべてが細かな描写で、広場の上を横切って鴨か雁の隊列が描かれているのがうれしくなり、思わず近寄って何の鳥かなとじっくり見てしまいました。黒一色で同定は無理でしたが。(図録で見ると印刷のゴミかなというような感じですが、野鳥の会のメンバーとしては見逃せないところです。)


*予 定(行ってみたい展覧会など、名古屋および近隣のイベント)*

レオナルド・ダ・ビンチ
  《白てんを抱く貴婦人》チャルトリスキ・コレクション展
         名古屋・栄  松坂屋美術館 Nov. 3 - Jan. 6, '02

  松坂屋〜大イタリアフェア
         名古屋・栄   松坂屋 Nov. 14 - 20
 この2つは美術鑑賞とショッピング両方が同時に楽しめる良いチャンスかも知れません。フエアにイタリア人が来ていればイタリア語で話しかけてみるのも面白いかも。

  マジョリカ陶器展
         瀬戸市  愛知県陶磁器資料館 Nov. 3 - Dec. 24
 久しく陶磁器資料館には行っていませんので、付近の散策を兼ねて行ってみようかなと思っています。

世界遺産 ポンペイ展
         名古屋・栄  愛知県美術館 Feb. 8 '02 - Apr. 7 '02
 東京では見損ないましたが、神戸に続いて名古屋へも来ます。ぜひ見てみたい展覧会です。イタリア・ルネサンスとシエナ美術展それにこのポンペイ展は公式ガイドブックの最初の部分に記載してあり、力を入れているもののようです。
 スージーの配慮で図録だけ先に入手しました。表紙は「庭園の風景」という古代フレスコ画ですが、庭の緑の繁みの中にツバメ、ハト、カッコウ?など鳥がたくさん描かれていて、ポンペイの人の自然を愛する心が良く表れています。これも楽しみな展覧会です。

  
       日本におけるイタリア2001年ホームページ(日本語版)
            http://www.love-italy.net/main.html


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