「意識しないことを意識する」

入水、キャッチ、プル、リカバリーあらゆる局面で、上腕〜手にかけて、意識しないこと。

意識することによって、共縮・緊張を産み、必要以上に、無駄なエネルギーを使い、乳酸を貯める。可動域が硬くなる。水がつかめない。

意識しなければ、しないほど、大きな水をつかみ、速く泳げる。目標100m1分32秒。

クロールのキックのタイミングのコツ

まず、大前提として、プルとキックのコンビネーションにはタイミングがあるということ。

 効率のよいタイミングとは、6ビートキックを打っている場合、1ストロークに3キックですから、右ストロークで右・左・右、左ストロークで左・右・左とキックが入り、左手が入水したときに左足の上向きキックを入れて、左手がフィニッシュのときにまた左足の上向きキックが入ります。

つまり、「入水」と「フィニッシュ」のときに、「手と同じ側の足」で水面に対して上向きのキックを打つということです。コツとしては、リカバリー時、入水の直前で、「手と逆側の足」で水面に対して上向きのキックを打つということになるのです。

 自由形の長距離で用いる2ビートクロールなどは、そのキックのタイミングを合わせないと、沈んだり、推進力を生めなかったりするので、手のかきのこの時点でこういうキックを打つというポイントが決まっています。

そして、もう一つ重要な点は、クロールにおける手足の動きは、人間が歩行する時の手足の動きと同じであるということ。


 人間が歩くときは、バランスを取るために、右手を前に出す時には左足を前に出し、左手を前に出す時には右脚を前に出しますよね
 クロールもこれと一緒で、右手を前に出す時(入水する時)には左足を(蹴って)前に出し、左手を前に出す時には右足を前に出します。
 尚、右手の入水時に左足のキックを1回、左手の入水時に右足のキックを1回(計2回)打つ以外に全くキックをしない泳ぎ方を2ビートといいます。ビートは、2ずつ上がりますが、いずれのビート(つまり、4,6,8ビート)でも、右手の入水時に左足の(蹴り下ろし)キックを、左手の入水時に右足の(蹴り下ろし)キックを打ちます。

 次に、キックの強さについて記載します。
 人間が大股で歩くときには手の振りを大きくする必要があるように、ストロークが大きくなるにつれてキックを強くする必要があります。
 ここで、キックをする際に、深く蹴り込むことを意識するのではなく、両足で「挟み込むように」打つように意識すると良いです。