胸割り

胸を割る

解剖学的には上腕外旋(解剖学的自然肢位)で胸郭を前方に押し出すことの意味。
トレーニングでは「胸を出す」こと「胸を張る」ことを区別している。
「胸割り」は肩の位置を変えないで「胸を出す」。
「胸を張る」は肩の位置を後方に引く或いは両肩甲骨を寄せる。

通常、「股割り」と「胸割り」は同時進行でトレーニングをすべきこと。
私は骨盤をおこす際に胸を前方に出すよう指導している。
猫背の習慣から、なかなか「胸割り」まで意識できないようだが、
ある程度骨盤がおきてきたら「胸を割る」とよい。
くれぐれも、引いたり、へっこませることを「胸割り」とはいわない。

胸割りができるようになると、肩甲骨が動作に関わりはじめる。
是非、体幹部を実感してみてください。

●胸椎を動かす
今回、もっとも印象に残ったのは「骨盤をおこすこと」と共に「胸椎を前に押し出すこと」。
このことは前回のセミナーでも講師の中村考宏さんは言っていたのだが、今回はそのときはあまりよくわからなかった。
しかし前回セミナー後、骨盤おこしのことをあれこれ考えて、骨盤おこしは肩甲骨の間にスッキリとした「谷間」ができることと不可分だと感じていた。つまり胸椎が「猫背」とは逆に弓なりに凹むということである。これは以前、甲野先生が「背中を抜く」と言っていた状態であろうと想像していた。
それが今回「胸を押し出す」「胸椎を押し出す」という言い方で、はっきりしたようだ。

これに関して中村さんが言ったこと。
「現代日本人は腰椎と頚椎を動かすのは得意だけど、股関節と胸椎を動かすのが苦手」
「股関節と胸椎が動かない分、腰椎と頚椎は余分に動かないといけない。それでそこを痛めることが多い」
「腰椎と頚椎のヘルニアはよくあるが、胸椎のヘルニアはあまり聞かない。それだけ胸椎は固めて動かすことがないということである」
「セミナーでやっているのは、腰椎、頚椎の動きに、股関節と胸椎の動きを足してやること。そうすれば腰椎、頚椎の負担が減って、体幹部が働くようになる」
「股関節、腰椎、胸椎、頚椎がきちんと動いてはじめて体幹部が働いているといえる」

特に「これまでの動きに、股関節と胸椎の動きを足してやる」というのは、前回は言っていなかった気がする。なんせ基本的にメモを取らない主義なので、自分が覚えていないだけかもしれないが。
これを強調するのはとても大切なことで、ともすると骨盤おこしが、股関節のトレーニングだと思われがちだが、すべての関節が動くようにするトレーニングなのだということが今回分かった。
これも前回から中村さんは言っていたと思うが、「聞く耳」がなかったのだろう。

●「横座り」
前回、懇談会の席で話題になった、「正しく横座りや脚の組み方をすれば、からだを歪めることはない」というのを実際に指導してもらった。
これは整骨、カイロなどの多くの治療法で「横座り(女座り)」や、イスに座っているときに脚を組むことがいけないとされていることについて、骨盤おこしの立場からの提案であった。

「横座り」については、タイ女性の伝統的な座法ということで、わたしの想像とは違うものだった。
わたしは骨盤をおこした姿勢での正座から、ただ横に腰を落とすものかと思っていたのだが、実際は正座の片方の足に体重を乗せ同じ側の手を床に付いてからだを支え、反対の足を横に崩すというものだった。
つまり「半分だけ正座」なのである。そしてある程度の時間が経ったら、左右を入れ替えるのである。

●「脚を組む」
「脚を組む」では同時にスカートの女性がキレイに座る方法も行った。
本来は骨盤幅に膝が開いているのが良い。すくなくとも骨盤をおこして座るトレーニングのときは、腰幅と両膝の間隔が同じで、膝の向きと足先の向きを揃える。
こうして骨盤をおこして座る感覚が掴めたら、足下を揃える(靴の内側を付ける)。足下はくっつけるが、両膝は軽く開いたままでそこに両手を重ねて置くと、膝をピッタリ付けなくてもキレイな座り方になる。

その座り姿勢で脚を組むと、骨盤がおきているために姿勢が崩れることがない。それでも時間と共に組む脚を入れ替えることが大事。

●ポジションと方向
講師の中村さんは、ことあるごとに「大切なのはポジションと方向です」と言う。
それはたぶん、自然な骨の位置とそれを保つ筋肉、自然な関節の動きとそれらを保証する筋肉の動く方向ということじゃないかと思う。

たとえば大テーマである骨盤を考えてみると、後傾している場合は筋肉が引っ張る(緊張する)ことでそういう傾きになっている。
骨盤をおこす(わたしの感覚では前傾させるといった方がいいが)というのは、反らせることではない。本来あるポジションに持っていくだけなので、それを保つ筋肉が、もっともリラックスできるのだと言える。はじめおこすのがけっこうきつく感じるのは、後傾になれて縮んだ筋肉を動かさないといけないからだ。そのためには前傾する方向に動いて行くしかない。

腕は自然に垂らせば、手のひらが前方を向くが、それが側面や手の甲が前方を向くとしたら、肩を内側に巻き込むように筋肉を使っているからで、それは腕の付け根を外旋させるだけでは済まない。胸が肩より前に出るようなポジションにする必要があり、それには固まっていた(筋肉で固めていた)胸椎が自由にアーチを前方に作れないといけない。胸椎を自然なポジションに置く必要があり、それには筋肉がその方向に動かなくてはならない。
つまり「自然な姿勢を保つ」ことがすでに運動ということだ。
逆に不自然な姿勢を保つには、筋肉はその姿勢のために収縮し固めているということで、そこには自由な運動がないことになる。
「自然な姿勢」が伸びやかに感じられるのは、そういうことだったのか、今さらながら思う。

まだまだ面白いことがあるが、それは後の日記で!

「骨盤おこし」+「肩甲骨おとし」により目覚めた体幹部は「重力」を味方につけ、骨盤前傾調節で倒れる力(重力)をつかうことができるようになる。

倒れる力は足関節を支点に前進する力となる。 

水泳・・・トライアスロンを始めるために1985年から泳ぎ始めた。10年後に速くなるコツを無意識に見つけた。そのコツの一部をを紹介
@キックはあまり重視しないで、自然に動かす。不自然なキックはロスになる!
Aローリングは中心軸を意識するのではなく両サイド意識で行う!(右半分,左半分とイメージ)
B頭を突っ込む事!(下を見ると重心が少し頭に近づき浮きやすくなるため)
Cフィニッシュはあまり考えない。むしろキャッチを重視しパドル無しのプル強化を最優先
D肩甲骨を動かすためのエクササイズやドリルを導入
E伸びる泳ぎよりもリズミックな泳ぎを心がける
Fクロールだけの練習でも十分上手くなれる。ただし、四泳法が出来ると楽しい

ストレッチの誤解

多くの人に取り入れられているストレッチですが、いろいろなやり方があり
それぞれに良さがあります。
しかし、何を目的としているかが大切です。

身体を柔軟にする為、或いは疲労を残さない為でしょうか。

膝裏が硬いからと、
一生懸命にストレッチする。

やわらかくならない。

或いはやわらかくなったが力が入らない。

なぜでしょうか?

関節を伸ばして(ロック)使っていませんか??
伸ばしていても【遊び】をもたせる。
ストレッチは自分が普段行う動作に結びつけないと意味がありません。
ストレッチをして筋力が落ちることはありません。
正確にストレッチが行えていたなら、筋力アップするのが本当です。

硬いからと何でもかんでも伸ばすことがストレッチではありません。
ストレッチで不自然な動作を入力しすぎていないでしょうか?
怪我の原因です。

筋肉や関節はもともとやわらかいものです。
特別な場合を除いて、もともと身体が硬いなんてことはありません。
身体を硬くしている原因があるはずです。

「膝裏を伸ばす!?」に注意!

「膝は伸ばすもの」と思っている方が多いのではないでしょうか?
スポーツや武道をやられている方なら、
「膝を遊ばせて」とか「膝は柔らかく」使うように指導された経験があるはずです。
日常生活動作だから、
スポーツ動作だから、
ストレッチ動作だから、
と動作を区別してはいけません。

動作では常に関節の「遊び」が必用なのです。
ストレッチだから筋肉や関節を伸ばすものと思い込んで、
関節をロックしていたら動作を崩してしまいます。
確認してみてはいかがでしょうか。
自分が何のためにストレッチをしているのかを、、、

「膝を遊ばせて」とか「膝は柔らかく」使いたいから膝裏を伸ばす(ストレッチ)
って・・。

・・。

悪循環に陥ってないですか?

あたりまえだと思っていることの中に、
誤解はたくさんありますよ。^

スタートは骨盤を起こした状態

骨盤をおこすため、立たせるためにトレーニングをする。
骨盤をおこした位置がスタートなのだから。
骨盤をおこした位置を基準に前傾、後傾という。

骨盤後傾に慣れてしまっていると、骨盤をおこすことが難しい。
ましてや骨盤前傾はもっと難しい。
骨盤をおこす、股関節の可動域がほしい。
骨盤を立てておく筋力がほしい。

股関節の可動域を上げるのは、ストレッチではない。
骨盤を立てておく筋力を上げるのは、筋トレではない。

  1. 体重のかけ方(接地方法)。
  2. 力の入れ方。
  3. ポジション(骨盤おこし)。
  4. 動きの方向。

上記4つが兼ねあえば、
股関節の可動域も骨盤を立てておく筋力もあがる。

まず!
スタートは解剖学的自然肢位。
骨盤はおこした位置。

スタート地点に立たないと、
見えるはずのものが見えてこない。

いっしょに!
トレーニングをして扉を開けてみませんか?
扉の向こうで新しい感覚を語り合いましょうね。