茨城県のOさんから 
 石鹸シャンプーを使い始めましたが、髪がキシキシします。美容院で相談したら、「パーマや染めた髪には石鹸シャンプーは合わないので、髪が痛んでしまう。」と言われて、以来使っていません。他に良いシャンプーはありますか。

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石鹸シャンプー以外ありません。普通の合成洗剤でできているシャンプーは、皮膚にとって毒です。今「経皮毒」と言う言葉で注目されている物のひとつです。ただし体のほうも黙って毒を受け入れるほどおバカではありません。人間の体とは本当に良くできていて、抗体のようなものが作られ、簡単には毒物の進入を許さないシステムができるのです。合成洗剤のシャンプーに触れていた皮膚は、抗体ができて頭皮が厚くなった、とイメージしてください。そこへ毒ではない石鹸シャンプーが来ると、頭皮はもう防衛システムを解除して良いのかどうか迷うわけです。今までと違う体に優しい物質でも、しばらくは毒物対応の体制にあり、良い物でも受け付けない状態なので髪がキシキシするのです。そのうち完全に自然のままでよいことがわかれば、今度はそれまで作られてきた抗体がいらなくなり外へ出すようになります。すると急にフケや抜け毛が多くなったりします。一種の改善反応で、良い体を作るための自然な体の働きです。皮膚細胞が入れ代わるまでは続きますが、二週間もすれば結果が出て、皮膚も髪も自然な潤いとはこういうものかとわかるはずです。石鹸シャンプー、リンスで頭皮から健康になった髪には、毛穴から体内で作られた自然のクリームが分泌されて、本物のシットリが感じることができるはずです。合成洗剤のシャンプーやリンスは、シットリ感をだすために油を混ぜています。
 汚れや整髪料を手間なく落としたい、フンワリサラサラにしたい、リンスが面倒だからシャンプー一回で済ませたい、高いと買わない、といった消費者のニーズが色々な商品を作り出してきました。そこに健康や自然環境は考慮されず、生産性と経済性のみ追求してきたのではないでしょうか。
 ある大電気会社の創業者の言葉に、「人々が欲しがる物を作ってはいけない。人々に必要なものを作らなければならない。」というものがあります。たしかに人間はおバカです。私も含め、安易なこと簡単なこと楽なことへと流されがちです。それが地球温暖化や環境の悪化を招くだけでなく、健康も損なっているのです。人間一人ひとりがそのもとを作っていると自覚しなくてはいけないし、企業は消費者のニーズというわがままに応える物作りはもうやめて、人々に必要な物を作る企業へと変わっていって下さい。

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