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仙台市のRさんより。子供がアトピーに悩んでいます。薬を全てやめたと書いてありましたが危険ではありませんか。
確かに、目の回りが腫れてつっぱるし、皮膚という皮膚はゴワゴワガサガサで、自然療法を始めて十日目に、とうとう負けてしまい薬を使ったことがあります。すると、しばらく薬をやめていたせいか、すごく良く効いて翌日にはすっかり全身ピカピカ!
 が、しかしそれはそれでとても恐ろしいことと改めて実感しました。本にも書いたとおり自然療法の考え方からすると、アトピーは肝臓や腸などの内臓の弱りから代謝、排出できなかった毒素や老廃物が血液の中に流れてしまい、汗せんから出ているもの。そうだとしたら、こんなふうにきれいに皮膚が化学的に治ってしまったとなると、出られなくなった毒素はどこへ行ってしまったのだろう?ますます内臓に負担がかかっているのではないかしら?目には見えないけれど、たまった毒素が内臓にアトピーのようなデキモノを作っているとしたら・・・なーんて想像すると恐ろしくて。薬を使うことのデメリットのほうが大きいと感じて、それから薬は一回も使っていません。
 痒い時はひたすらスギナエキスを塗り続けます。化膿してグジュグジュの部分には、ビワの葉エキスを綿にたっぷり含ませて貼っておきます。痒みとともにドロドロした汗が出るときは、朝でも昼でも一日何度でも薬草風呂に入る、大根のしっぽで拭く、濃いお茶
(無農薬)で顔や目を洗う、など、とにかく痒みを軽くするためにできることはいろいろやりました。
 とは言っても、一日
24時間及び3カ月間ずっと痒かったわけではありません。普通にお出かけもできましたし、家事もこなせていました。ふとした瞬間に痒みに気が付いてしまうと、もう居ても立ってもいられないほど痒いのですが、いろいろな手当てをするうちにだんだん治まってくるのです。痒いあいだ(30分〜1時間ぐらい)は、家事もなにもできずそれなりに大変でしたが、スギナだけでも治まる時がくれば自然と痒みが薄れるものでした。
 薬は確かに効きます。でも副作用は必ずあります。皮膚が薄くなるので同じ指で塗っていると指先がピリピリしてきたり、たくさん塗っている部分の皮膚が黒ずんできたり妙に毛深くなったり、というような目に見える影響がこれだけあるのですから、目に見えない影響については、素人の患者には分かるはずもありません。そんな薬を、何十年もの長い年月塗り続けていたらどうなるのでしょう。そのような人体実験は、製薬会社も医学会も行ってないでしょう。どんな影響が出るかなど実際は出てみないとわからないし、影響が出たところで、症状によって、塗った量、塗った場所、塗り続けた年月が違い、一人一人違った形で出てくると思われ、それが薬の影響だとは医者も認めないでしょう。そう考えると、薬害というものは誰にでも起こり得るものだし、もうすでに薬の副作用で肝臓や腎臓などを悪くしている人もいるかもしれませんね。でもそれを薬のせいとは、患者は思いもよらず、医者は気が付かず、普通に病気になった、と思っているかもしれません。
 自然療法の本には、ステロイドは使い続けると腎臓に害を及ぼすと書いてあります。治る、というメリットだけに目を向けるのではなく、薬にはどんな薬でも、たとえカゼ薬でも目薬でも、効果があるものには、その分副作用があることを知らないといけません。そのうえで、病院か自然療法かどちらかを選ぶか、個人の自由となります。

 自然療法では薬も一種の毒です。それを実感できた私は、あらためて薬をやめて自然療法で治そうと決心することができました。
 薬は表に出た症状を治すだけで原因を直すわけではないので、本来人間が持っている自然治癒力を阻害してしまいます。だから今まで薬でかんたんに炎症を治してきた皮膚のほうにも力をつけるため、鍛えることが必要かもしれないと、痒みに耐えてきました。しかし今になって思えばそんな痒みは耐えるほどではありません。痛みを伴う改革に耐え、良くなると思ったら今度は格差社会でまた耐えている我々庶民に比べたら・・・というのは置いといて・・・

ひどい痒み対処法ベスト3!

第一位
砂うまり これが一番、でも痒い時すぐできるというものでないのが難点。自宅が海辺ならいいですね。
第二位
全身に生姜しぼり汁とゴマ油を混ぜたものをたっぷり塗り、30分間体を温めます。暖かい部屋(お風呂場でも良い)で、長袖を着て足湯をします。その後石鹸は使わずに温かいシャワーで洗い流してから、薬草風呂で半身浴を20分以上します。お風呂から出たら梅肉エキスをぬるめのお湯に溶いて飲むと良い。甘味が欲しい人はハチミツ(国産純良品)を少々入れると良い。暑くてもクーラー、扇風機は使わないこと。汗がたくさん出て気持ち悪かったら、もう一度温かいシャワー(冷たいのは不可)を浴びて着替えましょう。
第三位
スギナエキスを塗る。これが一番手軽で簡単!でも即効性はありません。

 その他
濃いお茶で顔、目、首、腕、鼻の穴の中など洗える所はみんな洗う。外国のアトピー研究者の中に、皮膚や口、鼻などの粘膜にいる細菌がアトピーの炎症の一因という考え方もあります。ピロリ菌にも効果があると言われる緑茶です。自然の殺菌力はとても気持ちよいです。特に目が痒い時にはおすすめです。
 ビワの葉エキス、梅の種エキス(梅肉エキスを作るため搾った後の種をアルコールに漬けた物)、を塗る。薬草風呂で糠袋。等などできることはなんでもしてみましょう。だし玄米野菜食は基本です。