ざんげの値打ちもない(昭和45年)
阿久悠:作詞 村井邦彦:作曲 北原ミレイ:唄 JASRAC作品コード036-2731-4


あれは二月の寒い夜  やっと十四になった頃
窓にちらちら雪が降り 部屋はひえびえ暗かった
愛というのじゃないけれど 私は抱かれてみたかった

あれは五月の雨の夜 今日で十五と云う時に
安い指輪を贈られて 花を一輪かざられて
愛と云うのじゃないけれど 私は捧げてみたかった

あれは八月暑い夜 すねて十九を越えた頃
細いナイフを光らせて にくい男を待っていた
愛と云うのじゃないけれど 私は捨てられつらかった

そしてこうして暗い夜 年も忘れた今日のこと
街にゆらゆら灯りつき みんな祈りをするときに
ざんげの値打ちもないけれど 私は話してみたかった