鯉のぼり(大正2年)
作詞作曲不詳/文部省唱歌(五年)


甍の波と雲の波
重なる波の中空を
橘かおる朝風に
高く泳ぐや鯉のぼり

開ける広き其の口に
舟をも呑まん様見えて
ゆたかに振う尾鰭には
物に動ぜぬ姿あり

百瀬の滝を登りなば
忽ち竜になりぬべき
わが身に似よや男子と
空に躍るや鯉のぼり