池上線(昭和51年)
佐藤順英 作詞 西島三重子 作曲 西島三重子 歌 JASRAC作品コード007-4434-4
古い電車のドアのそば
二人は黙って立っていた
話す言葉をさがしながら
すきま風にふるえて
いくつ駅を過ぎたのか
忘れてあなたに聞いたのに
じっと私を見つめながら
ごめんねなんて言ったわ
泣いてはだめだと胸にきかせて
白いハンカチを握りしめたの
池上線が走る街に
あなたは二度と来ないのね
池上線に揺られながら
今日も帰る私なの
終電時刻をたしかめて
あなたは私と駅を出た
角のフルーツショップだけが
灯りともす夜更けに
商店街を通りぬけ
踏切渡った時だわね
待っていますとつぶやいたら
突然抱いてくれたわ
あとからあとから涙あふれて
後姿さえ見えなかったの
池上線が走る街に
あなたは二度と来ないのね
池上線に揺られながら
今日も帰る私なの