冬の夜(明治45年)
文部省唱歌
燈灯ちかく衣縫う母は
春のあそびの楽しさ語る
居並ぶ子どもは指を折りつつ
日数かぞえて喜び勇む
囲炉裏火はとろとろ
外は吹雪
囲炉裏のはたに縄なう父は
過ぎしいくさの手柄を語る
居並ぶ子どもはねむさ忘れて
耳を傾けこぶしを握る
囲炉裏火はとろとろ
外は吹雪