冬景色(大正2年)
作詞作曲不詳/文部省唱歌(五年)


さ霧消ゆる湊江の
舟に白し朝の霜
ただ水鳥の声はして
いまだ覚めず岸の家

烏啼きて木に高く
人は畑に麦を踏む
げに小春日ののどけしや
かえり咲の花も見ゆ

嵐吹きて雲は落ち
時雨降りて日は暮れぬ
若し燈火の漏れ来ずば
それと分かじ、野辺の里