電鉄技術史情報53

2005年6月1日

白井 昭(中部産業遺産研究会・名古屋レールアーカイブス)

@円電のお話

 戦前円タクなみに円電があった。 昭和了年春、関西の電車化のためモハ43が新造された時、大井で電装後中央線の新宿〜浅川(高尾)間に日曜のみ行楽電車として運転された。 東京にないモハ43は話題を集め、往復1円の割引運賃のため 「円電」の名が生まれた。
 モハ43はすぐ関西へ行き、以後スカセのモハ32が使われた。 「円電」の運転は日曜1往復のみで、昼間は浅川に留置されていた。

A昭和11年・鉄道省の標語

 イギリスの鉄道の昔の誘客ポスターは素晴らしい絵画で世界的に有名(写真は使わない、絵画は写真より上)であった。
 日本の鉄道省は昭和11年よりポスターに標語を掲げ誘致を図った。
   (春) 仰げ大空 緑を踏んで
   (夏) 飛ぶ雲 飛ぶ汽車 飛ぶ心
   (秋) 秋空仰いでさあ行かう
 この時代は戦前最後の明るい時代で、標語にその時代の息吹きが溢れている。
 昭和11年がたまらなく懐かしく信ばれる。
 以上2件は星さんのお話である。

Bマダカスガルのレールバス

 1939年当時フランスで有名になったミシュランのレールバスが60余年後の現在マダカスガルのマナカラ線で走っている。
 ボンネット付きの大形車で、室内はバー付きクロスシートの豪華車両で、ゴムタイヤの乗り心地は良いというが、運転計画は不明である。

以上


白井 昭:
名古屋レールアーカイブス会員、産業考古学会会員,中部産業遺産研究会会員,鉄道友の会参与,海外鉄道研究会会員,日本ナショナルトラスト会員.


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