1.弱磁界(WF)制御の歴史
白井 昭
- 1900(明治33)年頃より名古屋市内電車で多用したGEのR11コントローラは1M制御でシャント式弱磁界付きであった。
- 1911(明治44)年のEC40(AEG)も1M制御で弱め付きであった。
- 高速用の弱磁界は明治末よりアメリカで普及した。WHのALFなどタップ制御が多かった。
- 日本のED10は弱磁界付き、1922(大正11)年、WH製。
- 日本の電車では新京阪デイ100(1927(昭和2)年?、タップ式)が最初か?
2002年12月6日
2.高速度遮断器の歴史
白井 昭
- 日本のELでは1923(大正12)年、GEのED11が最初。
- GEによるHBの発明は何年でしょうか。ED11は早いほうと思いますが。
2002年12月6日
3.鉄道省EF機のルーツは
白井 昭
- HB、WP付き6M制御のEF51(WH、1925(大正15)年)は車体、台車(BLW)を含めてEF58に到る鉄道省EF機の元祖?
2002年12月6日
4.ED22について
白井 昭
今回三岐鉄道のED222(1924(大正14)年、WH)を調査しました。同鉄道のご協力に感謝致します。
- 本機には信濃鉄道以来のWH社のAMFブレーキが健在。F1三動弁つきで貴重品。
- 名鉄デキ370(ED22と同型)、デキ400もAMFであったが改造された。
- AMFはスペースを取らない、保守が容易でED29、名鉄デワ1000など多くに使われたが、今や残り少ない。
- マスコンはデキ370と同じWHの15A4形。ノッチはS8、P4、合計14ノッチ。
- デキ370はダイナモーターを持ち、C回路は750Vとしていた(省電モハ1も同じ)が、ED22については見るのを忘れた。
- 三岐のED222が原形を保っているのは予備的存在で使用が少なかったため。
- ED22の回路図の入手を三岐にお願い中だが可能性は? 発見・発送の連絡あり。
- 研究各位に全国の同型機についてDMや制御、空制の調査をお願いします。
2002年12月6日
5.ED32について
白井 昭
現近江鉄道のED32の制御器について、鉄道雑誌には電磁スイッチと電空スイッチとの異なる2種の情報があるが、実際を教えて下さい。見れば分かるのですが、行く暇がありません。ED32は芝浦製で電気部分や台車は殆ど省電モハ1と同一で作った国産初期の中型ELで、実用性は高く今日まで生き残りました。1500V電磁式で残っていれば伊那松島のモハ1と共に貴重です。
2002年12月6日
今回は以上です。関連情報をお教え下さい。
P.S.六甲山で個人持ちのコッペルなどが不要になり、引き取り手を求めています。私までご一報下さい。
白井 昭:
大井川鐵道株式会社顧問,産業考古学会会員,中部産業遺産研究会会員,鉄道友の会参与,海外鉄道研究会会員,日本ナショナルトラスト会員.
Copyright 2002 SHIRAI Akira, All rights reserved.