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矢作川の橋<上流>
矢作川(やはぎがわ)に架かる主な橋の写真集です(ダムを含む)。
たくさんの橋の写真を載せておりますが、これでもすべてではありません。
矢作川は、長野県の南端、中央アルプス南部に源を発し、岐阜県南部をかすめ、愛知県中央部をおおむね南西方向に流下して三河湾(みかわわん)に注ぐ、わが国では中規模の一級河川です。当然、いくつかの支流が集まります。
比較的水量が豊かで、幸い 日照りの夏も渇水問題があまりありません。
下流部で二手に分かれますが、矢作古川(やはぎふるかわ)が古来の川筋であって、現在の本流は江戸時代に洪水対策のために開削され順次拡幅されたものです(志貴野橋付近から下流部)。
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矢作川の位置 (国交省HP資料に加筆)
上流、中流、下流の 3編に分けて紹介しますが、上流・中流・下流といっても 概念的なものであり、実際に現
地でその境を特定することは困難です。数量的なバランスから筆者が勝手に分けただけであることをお断りして
おきます。
【備考】各写真に橋の位置を示す地名が記してありますが、ほとんどが愛知県内のため、同県内の場合は“愛
知県”を省略し、単に「○○市」、「○○町」などとしました。県境および他県の場合は県名から書きました。
なお、地名は平成17.4.1 までの町村合併の結果を反映させてあります。
まず、源流から矢作ダムまでです。
矢作川の最上流部は、上村川(かみむらがわ、または かむらがわ)、根羽川(ねばがわ)、名倉川(なぐらがわ)の 3つから
なります。
上村川の水源地は長野県南部の大川入山(おおかわいりやま)の西側で、そこから岐阜県南東部をかすめて愛知
県に入り、根羽川と合流します。
根羽川の水源地は長野・愛知県境の茶臼山(ちゃうすやま)の北側、長野県内売木峠(うるぎとうげ)付近です。上村
川に次ぐ長さがあります。
もうひとつの名倉川の水源地はそれらよりもやや南で、上記二川の合流点よりもやや下で合流します。
上村川、根羽川 および名倉川の合流部
上村川と根羽川のいずれを本流とみなすかは異論のあるところです。より長い、すなわち水源地が遠いほうを
本流とみなすのが普通ですが、水源地といっても季節による消長があり実際には明確に特定することはできま
せんので、長さだけではなく、それぞれの集水面積、水量、合流部の形状などを見る必要があると思われ、それ
で判断が分かれるようです。
河川を管理する国交省河川局では上村川を矢作川の本流ととっています。河口から上村川の水源地までの
距離は 117 km だそうです。一方、国土地理院の地図では根羽川をとっていますので、市販の地図帖でもこれ
に従って根羽川のほうに「矢作川 」と書かれているものが多いようです。
上村川(かみむらがわ) |
澄ヶ瀬橋(すみがせばし) コンクリート桁橋 岐阜県恵那市(H16.10.24 までは上矢作町)
(平成12 Kasen.net HPから)
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鶺鴒橋(せきれいばし) コンクリート桁橋(ゲルバー橋)
岐阜県恵那市(H16.10.24 までは上矢作町)
根羽川との合流点直上の、上村川の最下流の橋です。手前に見える逆三角断面のトラスは、水管橋です(平成15.10 As)。
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根羽川(ねばがわ) |
国界橋(こっかいばし) コンクリートπ形ラーメン橋
愛知県豊田市(H17.3.31 までは稲武町)/岐阜県恵那市(H16.10.24 までは上矢作町)
上村川との合流点直上の、根羽川の最下流の橋で、矢作川系では珍しいπ形ラーメン橋です(平成15.10 As)。
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名倉川(なぐらがわ) |
漆瀬橋(うるしぜばし) コンクリートアーチ橋(逆ローゼ橋) 豊田市(H17.3.31 までは稲武町)
コンクリートが建造物に使われるようになった大正時代に作られた古い橋で、アーチも桁もすべて鉄筋コンクリートです。鳥居形をした支柱の造形に木造橋の名残りが認められます(平成15. 8 As)。近くに、鋼製の新橋ができています(漆瀬大橋)。
愛知県三河山間部には類似の古いコンクリートアーチ橋がいくつもあり、貴重な近代技術遺産となっています。
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滝見橋(たきみばし) 鋼鈑桁橋 豊田市(H17.3.31 までは稲武町)
名倉川の最下流の橋です。橋の向こうに見えるのは「押川大滝」といい、一見“大滝”には見えないかもしれませんが、水量の多い滝です(平成15.10 As)。
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矢作川本流(上村川、根羽川の合流点から下流)
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新国界橋(しんこっかいばし) 鋼鈑桁橋
愛知県豊田市(H17.3.31 までは稲武町)/岐阜県恵那市(H16.10.24 までは上矢作町)
新国界橋は国道257号が通る橋です。河口から 90 km あまり遡ったこの辺りは、いかにも山合いに来たという感じがします(平成15.10 As)。
この橋のすぐ上(かみ。写真手前)で 2つの川が一本になっていて、その合流点から上(かみ)を見て、左が上村川、右が根羽川です。合流部だけを観察しますと根羽川のほうが筋が通っていますが、川筋が長く かつ流域が広いのは上村川のほうですから、筆者は上村川を主流とみなしたいと思います。
ここのすぐ下の出合大橋のところで名倉川が合流します。
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出合大橋(であいおおはし) 下路曲弦鋼トラス橋
愛知県豊田市(H17.3.31 までは稲武町)/岐阜県恵那市(H16.10.24 までは串原村)
赤い大きなアーチ橋です。手前から流れ込んでいるのが名倉川です(平成15.10 As)。
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大川橋(おおかわばし) 上路トラス橋
愛知県豊田市(H17.3.31 までは稲武町)/岐阜県恵那市(H16.10.24 までは串原村)
色こそ違え、1.3 km ほど下流の相走橋と構造・幅員ともそれとそっくりの橋です。できたのも同時なのですね(平成15.10 島 和雄氏撮影)。
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相走橋(あいばしりばし) 上路トラス橋
愛知県豊田市(H17.3.31 までは稲武町)/岐阜県恵那市(H16.10.24 までは串原村)
矢作ダムが作る奥矢作湖(おくやはぎこ)の最上流部にあたる位置です(平成15.10 As)。
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旭大橋(あさひおおはし)<段土川> 鋼ランガー橋 豊田市(H17.3.31 までは旭町)
これは矢作川本流の橋ではありませんが、奥矢作湖(おくやはぎこ)に流れ込む段土川(だんどがわ)河口に架かる赤い大きな橋で、立派な橋なのでとくに取り上げました(平成15.10 As)。
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矢作(やはぎ)ダム コンクリートアーチ式ダム
愛知県豊田市(H17.3.31 までは旭町)/岐阜県恵那市(H16.10.24 までは串原村)
このダムは昭和46年に完成した洪水調節、上水道・農業・工業用水、発電の多目的ダムです。堤高 100 m の大きなアーチ式ダムで、平面形がアーチ(放物線)になっています。堤頂部は両岸をつなぐ 2車線道路になっていて車も通れます(平成16.11 As)。ダムの背後は数キロに及ぶ人造湖の奥矢作湖(おくやはぎこ)です。
このダムができたお陰で下流部の洪水が抑えられるとともに、水枯れの心配もなくなりました。
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矢作(やはぎ)発電所通路橋
愛知県豊田市(H17.3.31 までは旭町)/岐阜県恵那市(H16.10.24 までは串原村)
矢作ダムの直下流に架かる発電所職員用歩道橋です(矢印)。後方の大きな壁は矢作ダムです(平成15.10 As)。
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